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Nintendo Switch版『ベヨネッタ2』アクションが苦手な人にこそおすすめな理由

Nintendo Switch版『ベヨネッタ2』アクションが苦手な人にこそおすすめな理由

2009年発売の『ベヨネッタ』、2014年に発売された続編『ベヨネッタ2』。クライマックス感に溢れたアクションを楽しめる両作は、2018年2月にNintendo Switch版となってリリースされ、再び世界中のファンを沸かせている。

本稿では『ベヨネッタ2』を中心としつつ、『ベヨネッタ』シリーズの見た目だけでも楽しむことができるド派手な演出、適当に操作してもちゃんと戦える一方で、やり込み始めるとヘビーユーザーですら舌を巻く深さを持った絶妙なアクション設計などの魅力を紹介していく。アクションゲームが好きな人はもちろん、あまりアクションゲームを遊ばない人でも簡単に楽しめるようになっている親切設計にも注目していこう。

文 / 村田征二朗(SPB15)

その爽快感、クライマックス! 

『ベヨネッタ』と『ベヨネッタ2』。本シリーズは、主人公である魔女・ベヨネッタが両手両足に装備した武器を使い、爽快かつ豪快に天使たちを(『ベヨネッタ2』では悪魔も)シバき倒していくアクションゲームです。

第一作『ベヨネッタ』の大まかなあらすじですが、まず舞台は闇の力を操る一族・アンブラの魔女と、光の力を操る一族・ルーメンの賢者たちの戦いから500年後の現代。魔女・ベヨネッタは自分が魔女であること以外の記憶がなく、天使を狩り続ける日々を送っていましたが、情報屋のエンツォより失われた過去にまつわる手がかりを得たことからヨーロッパの辺境・ヴィグリッドへと赴き、やがてみずからの背負った宿命に決着をつけることになります。

▲条件を満たすと、『ベヨネッタ2』でも前作『ベヨネッタ』のコスチュームでプレイすることができます

『ベヨネッタ2』では、『ベヨネッタ』で描かれた戦いから数ヵ月後、とある事件をきっかけに、今度は天使だけではなく悪魔も相手にすることになったベヨネッタの戦いが始まります。ストーリーは完全に続きものとなっていますが、『ベヨネッタ2』のあとに『ベヨネッタ』をプレイしてもストーリーのつながりを楽しめるような作りになっています。『ベヨネッタ2』から遊んでもそのストーリーやアクション性は十分に楽しめますが、筆者個人としてはやはり、『ベヨネッタ』をプレイしてから『ベヨネッタ2』に進むのがオススメです。

クールに、セクシーに、そしておバカにと、いろいろな意味で突き抜けた演出なども大きな魅力ですが、アクションゲームとして見た『ベヨネッタ』シリーズで注目すべきは、そのクライマックス感が生み出す興奮の大きさでしょう。

また、こちらについては後述しますが、初心者用の救済措置もかなり充実しており、アクションゲームを初めて触る人でもスタイリッシュに動かせるようになっている点も本シリーズの魅力です。

▲こちらが主人公の魔女・ベヨネッタ。『ベヨネッタ』では長く伸びた黒髪が特徴的でしたが、『ベヨネッタ2』でのショートカットもバッチリ決まっています

プレイヤーが操作する主人公のベヨネッタは、ゲーム開始時から両手両足に拳銃を装備した4丁拳銃というぶっ飛んだ戦闘スタイルになっており、格闘と銃撃、そして魔界の住人を呼び出しての召喚攻撃を組み合わせたド派手なアクションを展開してくれます。しかも、身に着けている服は自身の黒髪を魔力でバトルスーツにしたものであり、召喚攻撃時はその髪を触媒として魔獣に転用するため、大きな魔力を使えば使うほど布面積が減っていくという設定も持っています。

爽快かつ豪快なアクションこそが本シリーズの魅力なわけですが、動きの派手さは文で読むよりも見たほうが早いでしょう。ここで『ベヨネッタ2』の戦闘を軽く紹介する動画を用意しましたので、まずはこちらをご覧ください。

重力を無視するようにふわりと舞うアクション、多様な武器を使った豪快で華麗な攻撃、時間がスローになる緩急の効いた演出など、見た目の華やかさはご覧のとおりですが、やはりアクションゲームにおいてそのゲーム体験を大きく左右するのは実際にプレイする際の手触りや操作性です。その点においても、『ベヨネッタ』シリーズは最高級の快感を味わわせてくれます。

動かす面白さと抜群の手応え 

『ベヨネッタ』、『ベヨネッタ2』ともに、戦闘の大きな軸となるアクションはパンチとキックを組み合わせてくり出すコンボ攻撃と、ほとんどの行動をキャンセルして即座に行うことができる回避のふたつとなっています。

まず攻撃に関してですが、パンチとキック、ふたつのボタンを押す順番を変えるだけでさまざまなコンボを展開できるため、複雑なコマンド入力は基本的に必要なく、かなり感覚的に操作することができます。

▲ロード中にはコンボコマンドが確認でき、-(マイナス)ボタンを押すとプラクティスモードとなってロードが終わったあともコンボの練習ができます

操作性としてはシンプルながら、装備する武器ごとに攻撃モーションが大きく変化するうえ、攻撃がヒットした際のエフェクトや効果音によっても確かな手応えが得られるので、“ゲームに動かされている”のではなく“自分で動かしている”感覚を存分に楽しむことができます。

▲手と足に装備できる武器は刀剣やチェーンソー、巨大ハンマーなど、どれもかなり個性的です。見た目にも格好いいものばかりで、新武器を入手したときはかなりテンションが上がります

▲戦闘中に魔力が溜まれば、巨大な拷問器具を使った“トーチャーアタック”による攻撃もできます。ダメージが大きいのはもちろん、豪快すぎて笑えてしまう演出も必見です

攻撃と双璧をなすアクションの回避ですが、こちらはある意味攻撃よりもさらに重要な要素となっています。というのも、敵の攻撃をギリギリのタイミングで避けることに成功すれば“ウィッチタイム”が発動し、一定時間のあいだ敵の動きがスローになるとともに、敵の攻撃に当たらなくなるからなのです。

▲『ベヨネッタ2』では前作に比べてウィッチタイムの持続が短めですが、ウィッチタイム発動中に敵を攻撃することで持続時間を延長することができます

『ベヨネッタ』シリーズでは、複数の敵に囲まれたり、単体の敵でも攻撃がかなり激しかったりと、普通に戦うと苦戦を強いられるシチュエーションが多くなっています。慣れないうちは攻撃を食らいまくって涙目になることもありますが、敵の動きをよく見て回避タイミングを掴めるようになってくると、一転してウィッチタイムによる一方的な攻撃が展開できるようになります。“相手の動きを見切ってから攻める”という一連の動きが綺麗に決まったときの無敵感が生み出す気持ち良さは、形容しがたいものがあります。

ゲームの後半になればなるほど、回避タイミングを見極めるのが難しくなり、一撃で受けるダメージが大きくなっていきます。しかし、リスクが大きくなるからこそウィッチタイムの重要性や快感が大きくなり、そのピンチとチャンスのせめぎ合いが最高に興奮するのです。

▲とくにボス戦ではウィッチタイムをいかに発動させるかが勝敗を分けます。攻撃を受けて焦ると余計にタイミングを間違えやすくなってしまってドツボにはまるという……!

攻撃の操作はシンプルに、しかしダメージを抑えて勝利することは次第に難しくなっていく。『ベヨネッタ』シリーズは、“動かしやすいが、だからと言って簡単ではない”というバランスが絶妙なのです。

そして、普段はやり込みをしないような人にもノーダメージクリアを目指させてしまうのが、アーケードゲームを彷彿とさせる本シリーズの評価システムです。このシステムがあるおかげで、ウィッチタイムはさらに重要な要素となっているのです。

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