Interview

松村優&永田聖一朗が笑顔で迎える卒業。ミュージカル『テニスの王子様』が彼らにもたらしたもの──それは、ペアを超えた友情という名の強い絆

松村優&永田聖一朗が笑顔で迎える卒業。ミュージカル『テニスの王子様』が彼らにもたらしたもの──それは、ペアを超えた友情という名の強い絆

ついに、あの11人がラケットを置く──越前リョーマ 役の阿久津仁愛を除く青学(せいがく)メンバーが、ミュージカル『テニスの王子様』15周年記念コンサートDream Live 2018(以下、ドリライ)をもって卒業を迎える。
そこで、青学(せいがく)メンバーを代表し、大石秀一郎 役の松村 優、菊丸英二 役の永田聖一朗の黄金(ゴールデン)ペアが登場。感涙のインタビューになるかと思いきや、最後の最後までなごやかムード。湿っぽい涙は、彼らには似合わない。最後の最後まで笑顔で応援しよう。そう感じさせてくれる、2人のほのぼのトーク、ぜひたくさんの人に読んで欲しい。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 増田慶


初めて握手をしたときは、すごいドキドキした

いよいよ卒業が近づいてきましたが、実感はありますか?

松村 優 それがまだあんまり沸かないんですね。

永田聖一朗 今はまだないよね? この間の比嘉公演のラストでラケットを置く演出があって、あのときはちょっとヤバかったけど(笑)。

松村 たしかに、あれはヤバかった(笑)。

永田 毎日ラケットを振って、ラケットが身体の一部みたいになってたから。初めてそのラケットを自分の手から離したとき、「あ、これが卒業なんだ」って感じました。

松村 優

2人でこうして顔を合わせるのは久しぶり?

松村 そうですね。期間的にはそうでもないんですけど、今まで毎日会ってたぶん、かなり久々な感じがしますね。

永田 本当に毎日ずっと一緒だったからね。プライベートでも一緒に遊んでいたりして。

永田聖一朗

休演日にお泊まりしていましたよね(笑)。

永田 ですね(笑)。あれは何で泊まったんだっけ? なんかノリでうちまで来て。

松村 「次の日何する?」って決めようとしてたんだけど、結局昼くらいまで寝ちゃって。「温泉行こう」みたいな話はしてたんだけど、なんかグダグダして、結局原宿ブラブラして終わったんだよ(笑)。

(笑)。この機会に、改めて出会いの頃を振り返ってもらえれば。

松村 最初は、僕も人見知りするタイプなので、よそよそしい感じで(苦笑)。でも、人見知りしてたら始まらないなと思って自分からいろいろ話しかけたんですよ、なんとか黄金(ゴールデン)ペア感を出そうと思って(笑)。

永田 僕も人見知りだから、話しかけてこられたときはちょっと引いちゃったんですけど(笑)、優が自分から「松村 優です」って手を差し出してくれて。自分から握手してくれる人に悪い人はいないと思って安心しました(笑)。

松村 あれは、超勇気出したからね。すごいドキドキしてたんだから(笑)。

試合中に目が合うたび、ダブルスっていいなあって思った

2人の絆が芽生えたのは?

永田 やっぱり立海公演ですね。2人で同じコートに立った初めての試合で。そこですごく絆が強くなりました。しかも優は立海公演が初ラリーで。

松村 グダグダだったでしょ?(笑)

永田 あのとき演出家さんからいっぱいダメ出しをされて。優が泣いているのを見たのは、あれが初めてだった(笑)。

松村 違うよ(照)。言われたときはまだ我慢してたんだけど。そこに聖一朗が来て、「大丈夫だよ。俺も一緒に練習するから」って声をかけてくれたから泣いちゃったの(笑)。

永田 だって、ちょっと引いたもん、「泣いてる」って(笑)。

松村 え!? 引くなよ!(笑)

永田 ウソウソ(笑)。まあでも、僕も六角公演のときは、優の百倍くらい叱られたからね、気持ちはよくわかるというか。

何にそんなに苦戦していたんですか?

松村 ラリーの動きがなかなか綺麗に見せられなくて。大きく見せるためにもいっぱい動かなくちゃいけないんですけど、それが、どうしてもバタバタしているように見えるって言われて。

永田 最初はなかなかうまくできないよ。でも、優はコツを掴むのが早い。普段からダンスもやってるからか、ちょっと教えたらすぐにできるようになってた。

松村 それは聖一朗がいてくれたからで。目の前でいつも手本を見せてくれるから、すごい心強かった。

個人的には、劣勢の中、2人が楽しそうに歌っている姿に、これぞ『テニミュ』という感動を覚えました。

松村 気持ちとしてはキツいんですけど、身体も心も超楽しんでいて。あそこは毎公演、「今日こそ勝つ」っていう気持ちで挑んでました。

永田 この黄金(ゴールデン)ペアでできる試合はこれが最初で、次があるかわからないという想いがあって。次の比嘉公演では「シングルスは孤独」ってセリフがあるから、そのセリフを心から言えるようにするためにも、このダブルスは一公演一公演全力で楽しもうと思ってました。

松村 僕も本当に楽しかったなぁ。試合中、お互い目が合ったりして。

永田 そう、それだけでパワーがもらえるんだよね。

なぜか負けてるのに爽やかで清々しいんですよね。

松村 僕らも負けてる気がしないというか、たとえ負けていても今が楽しいから何でもいいやっていう感じで。あのときは、本当に2人だけの空間にいるみたいでした。

永田 目線もあえて合わせようとしているわけじゃないところで自然と合ったりして。そのたびにこみ上げるものがあった、「ダブルスっていいなあ」って。

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