Interview

太田基裕が「恋模様を繊細に演じたい」と語るミュージカル『アメリ』。彼にとっての“小さな幸せ”とは? キュートな一面もこぼれるスイートなインタビュー

太田基裕が「恋模様を繊細に演じたい」と語るミュージカル『アメリ』。彼にとっての“小さな幸せ”とは? キュートな一面もこぼれるスイートなインタビュー

世界中から愛されたフランス映画の代名詞『アメリ』。これをもとにしたブロードウェイミュージカルが日本で上演される。ヒロインのアメリ役には渡辺麻友。そしてアメリが恋する青年・ニノ役は太田基裕が扮する。多くの女子から愛されてやまない“もっくん”が、あの『アメリ』のキュートでオシャレな世界観をどう演じるのか──。素顔満載のインタビューをお届け!

取材・文 / 横川良明 撮影 / 中原幸


「わかるよ、アメリ!」って思いながら観ていました(笑)

キャスト発表時のコメントで「大好きな映画」と語っていた『アメリ』。まずは『アメリ』のどんなところが好きか聞かせてください。

僕自身、自分でもちょっと中性的な感覚を持っていると思っていて。そんな僕の感性が刺激されたというか。キュンとしたし、アメリという女の子にもすごく共感しちゃったんですよ。

それはどんなところに?

一番は、クレームブリュレの表面をスプーンで割るところ(笑)。あのカチカチとしたところが割れたときの、ちょっとクセになる喜びっていうのは、すごくよくわかる。そういう小さなところに幸せを感じる感覚は女性的なのかなって思うんですけど、なぜか妙に共感しちゃったんですよ、「わかるよ、アメリ!」って(笑)。

素敵です(笑)。『アメリ』と言えば、オシャレ映画の代表とも言える作品ですよね。

あの魚眼レンズの使い方とかオシャレですし、音楽の入れ方も独特。フランス映画らしいセンスがありますよね。人間、みんな何かしら陰を持っていると思うんですけど、その描き方も暗くなりすぎず、ブラックユーモアを交えて描いている感じがすごくオシャレ。それでいて、最後にアメリがニノに対してアプローチするところは、思わず「よく頑張った!」って手を叩いて応援したくなるような愛らしさもあって、バランスのいい作品だなと思いました。

アメリという女性に対しては、どんな印象を抱きましたか?

大好きです! どちらかと言うと異性の女の子として可愛いと思ったというより、自分に置き換えて見たという感じですね。僕自身も不器用で勇気がないところがあるので、アメリに共感するところがいっぱいあります。

周りにイタズラを仕掛けるところなんて、とてもチャーミングですよね。

ちょとエグいところもあるんですけどね(笑)。でも、そのエグさも含めて可愛いし、愛おしい。いわゆる“不思議ちゃん”と言われる女の子かもしれないですけど、この『アメリ』は自分の幸せとの向き合い方がわからない子が、一歩踏み出すまでを描いた作品。そういう人間らしさが可愛いなと思います。

アメリとニノの不器用な恋模様を繊細に演じていけたら

そういったブラックユーモアや独特の色彩感覚も含めて、なかなか日本人のセンスでは表現するのが難しい作品かなという気もしました。それをみなさんがどう表現されるのか楽しみです。

その難しさは、僕も映画を観ながら感じました。同じブラックユーモアでも日本人がやるのと外国人がやるのではわけが違う。そのあたりのバランスは、きっとこれからの稽古での課題かな、と。でもうまくいったら、映画とは違う、素敵な世界観になるはず。そこを目指していけたらいいなって思います。

そこで気になるのが児玉明子さんの演出です。

児玉さんとは、僕の出ている舞台を観に来てくださったときに少しご挨拶させていただいたくらいで、まだじっくりお話はできていないんです。でも、そのときの印象が、少し人見知りをされる方なのかなという感じで。どこか児玉さん自身にアメリっぽいところがあるんじゃないかなと感じたんですね。だからこそ、きっと可愛い『アメリ』の世界をつくってくださるんじゃないかな、と。児玉さんは、宝塚(歌劇団)で素敵なファンタジーをたくさんつくってこられた方。そんな児玉さんの感性が『アメリ』と融合したら、ファンタジックで可愛くて勇気の出る作品になるんじゃないかなと期待しています。

アメリ役を演じる渡辺麻友さんの印象も聞かせてください。

渡辺さんとはまだお会いしたことがなくて、テレビで観るイメージだけなんですけど、すごく瑞々しい感じがして、そういうところがアメリにぴったりだなと思います。実際にお話ししてみたら、またどんなふうに印象が変わっていくのかも楽しみなところです。

太田さんが演じるラブストーリーというのも、いち観客として楽しみです。

ありがとうございます。アメリとニノの恋はすごく不器用。だから僕も探り探り感というか、たどたどしいチグハグ感みたいなものをうまく表現できたらなって。最初から2人が噛み合いすぎていたら『アメリ』らしくない。どうなっていくかわからない、でもたしかに似ているところがある、アメリとニノの恋模様を繊細に演じたいと思います。

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