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佐藤流司や崎山つばさが、熱い生演奏で見せる『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』。音楽に情熱を注ぐバンドマンたちの物語

佐藤流司や崎山つばさが、熱い生演奏で見せる『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』。音楽に情熱を注ぐバンドマンたちの物語

今をときめく若手俳優たちの生演奏が光る、舞台版『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』が3月30日(金)渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoにて開幕した。“TVドラマ舞台連動企画”の第2弾としてテレビ東京で1月から放送されていたドラマ『御茶ノ水ロック』から続くストーリー。2.5次元舞台を牽引する若手俳優の佐藤流司らが集結して、熱いライブパフォーマンスを披露した。初日前日夜に行われたゲネプロと囲み取材の模様をレポートする。

取材・文 / 片桐ユウ

「役者たちの生演奏が一番の見どころ。ライブを観に来たような感覚も味わえる」

日テレドラマ『男水!』の“TVドラマ舞台連動企画”の第2弾として始動したテレ東深夜ドラマ『御茶ノ水ロック』。KADOKAWA『月刊コミックジーン』でのコミカライズ、「ビーンズ文庫」でのノベライズなど、様々なメディアミックスを展開している。

TVドラマ版の放送終了直後に初日を迎えた舞台版『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』のチケットは即日完売。千穐楽公演は全国61館の映画館にてライブビューイングが決定するという人気ぶりだ。

舞台版にはもちろん、ドラマと同様の顔ぶれが揃う。囲み取材には、佐藤流司、染谷俊之、崎山つばさ、荒木宏文の4名が参加した。

ロックバンド“DYDARABOTCH”のボーカルを務める主人公・片山 始を演じる佐藤流司は「DYDARABOTCHのメンバーは、いつも元気が良くて活発。すごくテンションの高いお芝居をしているので、元気になれる明るい舞台になっています!」と見どころを語る。さらにメンバーの仲の良さについても触れ、「ドラマのときもそうだったんですけど、舞台の楽屋でも、ジャンケンで負けた人は弁当の残りを片づけるか、自販機で全員分のジュースを買うというゲームをやっています。今日は、DYDARABOTCHとThe DIE is CASTでジャンケンをして、ARASHI 役の砂原(健佑)くんが負けたので「早く買ってこい! 走れ!」と罵詈雑言を浴びせるという……ロックな絆がありました(笑)」と、男性キャストのみのカンパニーならでは(?)の、ノリの良いエピソードを明かした。

始の兄であり、クリムゾン・スカイ・レコードの社長・片山亮 役の染谷俊之は、佐藤や崎山の発言に優しくツッコミを入れつつ、「役者たちの生演奏が一番の見どころです。ライブを観に来たような感覚も味わえますし、お芝居の部分も楽しめるので、きっと音楽好きな方もお芝居好きな方も、あるいはそうでない方も、みんなが楽しんでいただけるエンターテインメントになっていると思います」と、バンドメンバーに信頼を置いた見どころをコメント。

染谷が演じる亮がプロデューサーを務める“The DIE is CAST”のボーカル・逢坂翔平〈SHO〉を演じる崎山つばさは「バンドの経験がなかったので、最初はバンドマンの感覚がわからなかったんです。でも稽古前や稽古中にバンドのメンバーと集まってスタジオでバンド練習をしたとき、ただ音を鳴らすだけなのにすごく楽しくて! 会話をしているような、味わったことのない仲間意識が芽生えました。その関係性を舞台でも出したいなと思っています」と、バンドの楽しさに目覚めた様子を語る。そして「ドラマの時点で役づくりはそれぞれ出来上がっていたのですが、舞台に向けて表現を大きくするために、役に対してのつくり方や関係性、ライブをさらに細かく作ってきました。舞台ならではの僕たちを観ていただければと思います」とアピールした。

囲み取材スタートでの自己紹介から「今回は悪い役を担当します!」と取材陣から笑いを誘っていた荒木宏文が演じる桐山純哉は、TVドラマの最終話に登場。舞台版では物語の鍵を握る重要な人物だ。
「僕の演じる役が、ひと波起こします。その波が、新たな絆や新しい道を見つけるための火薬になっていくと思うので、みんなの背中を押せるような悪役を演じられればと思っています」と意気込んだ。また、自身の音楽活動を踏まえて「バンドメンバーって対バン相手やライブをやった仲間同士で輪を広げたり、仲良く絆を深めていくことが多いなと感じるのですが、この作品に登場する2バンドのライバル関係も、作品をつくる演劇の中での対バンみたいだと思います。それぞれのポジション同士で、バンド関係なく相談したり、セッションしたりするのを見かけると音楽っていいな~と。そんなバンドマンの面白さが作品の外でも繋がっていたので、舞台にも生きていくと思うし、各ポジションの関係性にも注目して観て欲しいです」と、荒木だからこそ語れる作品の魅力に触れていた。

“青春”真っ只中にいる者たちにしか持ち得ない熱さ

続いて、ゲネプロの模様をレポートする。
“役者が舞台上でリアルのライブパフォーマンスを見せる本格音楽モノ”と謳われていたとおり、冒頭から佐藤流司が演じる片山 始が率いるロックバンド“DYDARABOTCH”のライブがスタートする。

基本的には楽器演奏ができる役者たちで構成されているメンバーだが、稽古期間以外にも自主的に集まって楽器演奏の猛練習をしていたというだけあり、そのグルーヴ感は本物だ。

奈良悠介(DYDARABOTCH / Gt.)役の前山剛久、新田 誠(DYDARABOTCH / Ba.)役の松本 岳、乾 慎吾(DYDARABOTCH / Dr.)役の宮城紘大の演奏に乗る、佐藤の色気を含んだ歌声も心地よい。

彼らの演奏は、ドラマ版のクライマックスで迎えたインディーズバンドを中心としたライブイベント「BUZZ ROCK FUTURE」でのひとコマ。この演奏で準優勝となったDYDARABOTCHは、今後の展開を心待ちにしていたが、バンド活動はそうスムーズにはいかない。そんな彼らの様子から、舞台版のストーリーは始まる。

SNSをチェックしてはフォロワー数に一喜一憂するメンバーの動向が微笑ましくもリアル。DYDARABOTCHメンバーのやりとりは小気味よく、ソフトなノリツッコミが現代の若者らしい。それでいて、将来への不安を感じ取りながら、それでも前向きに夢を語る彼らの様子からは、今も昔も変わらない“バンドマンたちが過ごす青春”ならではの輝きが感じ取れた。

DYDARABOTCHが苦戦する一方、同イベントで優勝したDYDARABOTCHのライバル“The DIE is CAST”は、順調に活動範囲を広げて人気を獲得していた。 ますますプロデューサーの片山 亮に信頼を寄せる逢坂翔平〈SHO〉たちだが、亮のもとへ彼がかつて所属していた伝説のバンド“The CROW”のボーカル・桐山純哉が現れたことにより、暗雲が漂い始める……。

The DIE is CASTのメンバーには、SuGのベースを担当し、2018年よりミュージシャンCHIYUとしてソロデビューしたChiyuが吉原公太〈KO-TA〉(The DIE is CAST / Ba.)役として参加しており、抜群の安定感を見せている。また。藤瀬和也〈KAZUYA〉(The DIE is CAST / Ba.)役・谷水 力、五十嵐隼人〈ARASHI〉(The DIE is CAST / Gt.)役・砂原健佑、橘 蓮〈REN〉(The DIE is CAST / Dr.)役・夛留見啓助も、その演奏に食らいつき、人気バンドというポジションを務め上げていた。

崎山が演じる〈SHO〉は、ロックバンドらしい煽りで客席を挑発する激しさと甘い歌声を持ち合わせ、プロデューサーの亮にはひたむきに信頼を寄せるという多彩な顔を見せる。始とのやり取りには、共演の多い佐藤と崎山ならではの馴染んだ空気感が感じられた。

DYDARABOTCHが、いわゆる“わちゃわちゃ”の仲の良さを見せるグループだとすれば、The DIE is CASTはギラギラ感を隠さない、尖った男子同士のぶつかり合い。だがそのどちらにも“青春”真っ只中にいる者たちにしか持ち得ない熱さがあり、ライブパフォーマンスにもその迫力が表れていた。

2バンドの楽曲は、Sho from MY FIRST STORY がプロデュースしている。ライブシーンでは煽りに乗ってのスタンディングもOKだ。

夢を追う彼らを支える側の人間たちにも隠されたストーリーがあり、その種明かしが舞台版の主軸。

彼らをまとめるポジションである、片山 亮を演じる染谷は、弟・始との確執をドラマ版で乗り越えたものの、また大きな葛藤を抱える役どころを繊細な演技で魅せる。亮に固執する桐山純哉(元The CROW / Vo.)を演じる荒木は、ソロアーティスト役として、バンド演奏に負けない熱唱を披露。ヒールとして立ち回りながら、彼もまた“青春”を追い求めている人間なのだと感じるピュアさを内包していた。

囲み取材で染谷が語ったとおり、「ライブも芝居も」楽しめるステージ。爽やかなドラマと、役者陣が吹き替えナシで挑む生身の演奏を、ぜひ劇場で味わって欲しい。

『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』

2018年3月30日(金)~4月15日(日)AiiA 2.5 Theater Tokyo
<ライブビューイング>2018年4月15日(日)17:30開演公演

STORY
妨害工作にも負けず“BUZZ ROCK FUTURE”のステージに立ち、兄への想いを綴った「TRIPET」を歌った片山 始(佐藤流司)は、ようやく兄・亮(染谷俊之)と和解。インディーズバンドの最高峰を決めるこのライブイベントの優勝は、亮がプロデュースする“The DIE is CAST”が獲得し、始率いる“DYDARABOTCH”は準優勝に。そんなイベントの直後、亮の元へやってきたのは彼がかつて所属していた伝説のバンド“The CROW”のボーカル・桐山純哉(荒木宏文)。桐山の登場に表情を曇らせる亮。その頃、DYDARABOTCHは人気が上がっていくDICに対抗意識を燃やし、デモテープを持って売り込みをかける日々を送っていた。門前払いが続くなか、始たちは桐山が所属するレコード会社“T&Eミュージック”にやってくる。資料を受け取った桐山のA&R・城崎は始の苗字に気づいて――。

演出:大関真
原案・脚本:カタヤマ

出演:
佐藤流司 崎山つばさ 前山剛久 谷水 力 松本 岳 宮城紘大
砂原健佑 Chiyu 夛留見啓助/菊田大輔 大塚尚吾
荒木宏文/染谷俊之 ほか

制作:ポリゴンマジック
主催:御茶ノ水ロック製作委員会

オフィシャルサイト
公式Twitter(@ocharoku_pr)

©御茶ノ水ロック製作委員会


関連書籍:コミック『御茶ノ水ロック』

コミック『御茶ノ水ロック』

漫画:七生
原作:TVドラマ『御茶ノ水ロック』
出版社:株式会社KADOKAWA

関連書籍:ノベライズ『御茶ノ水ロック Track The DIE is CAST』

ノベライズ『御茶ノ水ロック Track The DIE is CAST』

著者:三津留ゆう
原作:『御茶ノ水ロック』
出版社:株式会社KADOKAWA

関連音楽:CD『御茶ノ水ロック』

CD『御茶ノ水ロック』

DYDARABOTCH & The DIE is CAST