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『ベヨネッタ2』突き抜けたセクシーが生み出す強烈なユーモアの真相

『ベヨネッタ2』突き抜けたセクシーが生み出す強烈なユーモアの真相

ド派手で爽快感抜群のアクションや、コミカルとセクシーの絶妙な調和を果たした演出によって、日本のみならず世界中で長く愛されている『ベヨネッタ』シリーズ。最新作となる『ベヨネッタ3』がNintendo Switch向けソフトとして開発中との情報もリリースされており、ファンのあいだでは期待が高まる一方だ。

プレイしやすいのにディープなやり込みができるアクション性に触れた第1回の記事に続き、本稿では『ベヨネッタ』シリーズの面白くて妖艶な演出や、アクション部分と同様に緩急の効いた見せかたが光るイベントシーンなどにスポットライトを当てていく。任天堂作品への愛が溢れ出たコスチュームチェンジ要素にも注目だ。

文 / 村田征二朗(SPB15)


セクシーかつコミカル、しかしスタイリッシュ!

『ベヨネッタ』シリーズはアクションというジャンルの快感をこれでもかと味わえる作品である、ということはすでに述べていますが、やはりこの作品のすごさは、突き抜けたセクシーさがコミカルに至り、それでいてクール&スタイリッシュな印象を突きつけてくる唯一無二の演出です。

▲スタイル抜群の主人公・ベヨネッタ。見た目どおりの格好よさはもちろん、ぶっ飛びっぷりでも相当レベルが高いキャラクターです

ベヨネッタが身にまとっているのは自身の黒髪を魔力でバトルスーツ化したものであり、大きな魔力を使うと布面積が減っていきます。この設定だけでもかなり振り切ったセクシーさですが、ポイントとなるのは、やりすぎと言いたくなるほどの演出です。思わず笑ってしまう演出がされることで、際どいシーンでもいやらしさより面白さが勝ち、逆に健全なのではないかと思えてしまいます。たとえば、ゲーム序盤にベヨネッタが天使たちの攻撃を紙一重で避け、着ていたドレスを切り裂かれてしまうシーン。ドレスが裂けるシーンはスローモーションになり、画面もピンキー、そのうえさらに「アァン……♪」という“ザ・セクシー”なボイスが流れてくるのです。

▲お茶の間でプレイしていたら空気がすごいことになりそうですが、遊んでいると笑いながらもスクリーンショットを撮影する指が止まりません

▲その後、ドレスを脱ぎ捨てて宙に舞い、黒髪からバトルスーツを形成するという肌色率の高いシーンが続きます

演出が突き抜けているのはイベントシーンだけではなく、戦闘中においても“スタイリッシュセクシーギャグ”とでも呼びたくなる、斬新な笑いを楽しむことができます。巨大な敵にトドメを刺すシーンで大魔獣を召喚する際には、バトルスーツにしていた黒髪を触媒として使うため、ベヨネッタはほぼ全裸になってしまいます。このときのポージングが妙にバッチリ決まっており、露出度の高さと相まってかなりパンチの効いた画面となるのです。

▲大事なところはしっかり隠れていますが、この見えそうで見えないギリギリさがたまりません

大魔獣召喚のシーンでとくに強く推しておきたいのは、バトルスーツがなくなりほぼ全裸になる、といっても眼鏡やロンググローブ、靴などは着けたままである、という部分です。文字どおり一糸まとわぬ姿になるのもセクシーではありますが、やはりそれは無粋というもの。いたずらに露出を増やすのではなく、あえて一部を、しかも隠す必要があるわけではない部分を隠すことで、逆にセクシーさが際立つというものです。この非常に“わかっている”魅せかたには、本シリーズを開発したプラチナゲームズに感謝状を贈りたくなってしまいます。

遠いようで案外近いかもしれないふたつの要素、スタイリッシュなセクシーさと突き抜けた演出がギャグ領域にまで至る二重螺旋こそが、『ベヨネッタ』シリーズの一度見たら忘れられないインパクトを生み出しているのです。

▲肌の露出とロンググローブとのアンバランスさがいいのです。眼鏡が必須アイテムなのはいまさら言うまでもないでしょう!

名前がゲームのタイトルになっているだけあって、ベヨネッタはビジュアルもキャラクター性も非常に個性が強く魅力的なキャラクターです。『ベヨネッタ』シリーズはアクションが苦手な人でも楽しめる作品ですので、彼女のビジュアルやぶっ飛んだセクシーっぷりが気になったら、ひとまず遊んでみて損はありません。一度触れてみれば、唯一無二の『ベヨネッタ』ワールドに魅了されてしまうことでしょう!

▲日本語音声は『攻殻機動隊』シリーズの草薙素子役でもおなじみの田中敦子さんが担当しており、さらなる妖艶さを生み出しています。しかし、英語音声のセクシーさも捨てがたい……!

▲本稿ではあえて触れていませんが、銀髪の魔女・ジャンヌなど、ベヨネッタ以外のキャラクターも非常に個性的&魅力的です

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