Interview

【インタビュー】80'sディスコを現代にリメイク、キーアイテムはブラウン管テレビ!? ORESAMA渾身の1stアルバム…その名は「Hi-Fi POPS」

【インタビュー】80'sディスコを現代にリメイク、キーアイテムはブラウン管テレビ!? ORESAMA渾身の1stアルバム…その名は「Hi-Fi POPS」

ボーカル・ぽんとトラックメイカー・小島英也からなる2人組ユニットのORESAMAが、ニューアルバム『Hi-Fi POPS』を完成させた。昨年にTVアニメ『アリスと蔵六』のOPテーマ「ワンダードライブ」で再メジャーデビューして以来、「Trip Trip Trip」「流星ダンスフロア」と話題のアニメタイアップ曲を連発し、ディスコでポップな音楽性を広めてきた彼ら。その勢いはそのままに、積極的に新しい視点や手法を取り入れて曲調の幅もクオリティーも増した本作について、ふたりに話を聞いた。

取材・文 / 北野 創


今のORESAMAをギュッと詰め込んで、今できることはやりきったと思います(ぽん)

『Hi-Fi POPS』はおふたりにとってメジャーでは初のアルバムになりますが、まずは完成した今の率直なお気持ちをお聞かせください。

小島英也 いいものができたという実感がありますね。去年に「ワンダードライブ」でメジャーデビューさせていただいてから3枚のシングルを速いペースでリリースして、ORESAMAとしても短期間で成長できたし、改めて自分たちの音楽を知ることができて。そういうものをちゃんと見せることのできる12曲を揃えられました。

ぽん 今のORESAMAをギュッと詰め込むことができたし、今できることはやりきったと思います。

アルバムは本作のリード曲でもある「Hi-Fi TRAIN」から始まります。ORESAMAらしいディスコポップ感が最高に楽しい楽曲で、歌詞にも〈新しいスタート〉への思いがストレートに描かれてますね。

ぽん この曲は最初から「アルバムのリード曲を作ろう」というコンセプトで作り始めたんです。これまでのシングルは3曲ともアニメとの出会いで生まれた楽曲なので原作がありますけど、その曲たちを引き連れていくために私を原作としたイメージで歌詞を書いて。今まではがむしゃらに突き進む感覚だったんですけど、最近はよりたくさんの人を私たちの新しい世界に連れていきたい気持ちが明確になってきたので、「ORESAMAがこれからみんなをどう引き連れていくか?」ということを考えながら書きました。

小島 僕もみんなを引き連れて出発するアルバムのリード曲という部分を音で表現しかったので、イントロは加速感のある感じで電車が走っていく様子を表現したり、ORESAMAらしい宇宙感を出しました。サビのメロディも普段は頭にいちばん高い音を置くことが多いんですけど、今回は下からだんだん上っていくようなメロディにすることで、加速してる感じが出るようにしたんです。

MVもORESAMAの集大成的な内容になってますね。渋谷の街並みが登場しますが、撮影はいかがでしたか?

ぽん とても寒かったです(笑)。年末年始に撮影したので本当に真冬の寒さで。それと今回はけっこう大掛かりで、スタジオ、渋谷周辺、渋谷駅のなかを数日に分けて撮ったんですよ。MVでは初めてのロケ撮影ということもありますし、数日にわたるのは自分たちにとっても初めてだったので、完成したときはうれしかったですね。

「Hi-Fi TRAIN」には音楽的にもこの1年で培ったものを全部入れられたと思っています(小島)

MVはストーリー仕立てになっていて、まず宇宙からブラウン管のテレビが降ってくるところから始まります。

ぽん 「ワンダードライブ」のときから実写と2次元を混ぜたMVを作っていただいているんですけど、そのときからブラウン管のテレビというのがキーとして出続けてるんです。それを回収したというか、今までのものが繋がっているという監督の遊び心ですね。

なるほど、ORESAMA原作の伏線回収だったわけですね。それと、ぽんさんがいままでのMVに登場したキャラを引き連れて渋谷の街を歩くシーンも印象的でした。

ぽん あれは私もすごくビックリしました。「オオカミハート」からのすべてのMVを観ていただいてから「Hi-Fi TRAIN」のMVを観ていただくと、より楽しめると思いますね。監督にはとても素晴らしい作品を作っていただきました。

小島さんは渋谷の交差点でギターを弾いてましたね。

小島 青信号になったら急いで行って弾くという感じで。本当にすごく寒かったんですけど、観ていただいたらわかるとおり、撮影シーンはぽんちゃんの方がだいぶ多いんですけど、寒い中でずっと笑顔を崩さず踊ってるのはすごいなあと思いました。

そういった集大成感も込みで、今までのORESAMAを聴いてきた人であればあるほど好きになる曲だと思いました。

小島 音楽的にもこの1年で培ったものを全部入れられたと思っているので、いちばん達成感はありますね。

シングル曲の「流星ダンスフロア」を挿み、3曲目に置かれた新曲「cute cute」は、これまでのORESAMAにはないテイストのサウンドで驚きました。

小島 このアルバムを作ってるなかで、どんなトラックを作ってもぽんちゃんの声が入るとORESAMAになる確信を持てたので、この曲では僕が前からずっとやりたかったエレクトロスウィングというジャンルに挑戦したんです。なかなかやる→できるタイミングがなかったんですけど、今回はアルバムだからこそ昔から挑戦してみたかったことも入れられると思ったし、むしろそういうものを入れていきたかったので、一歩踏み出してみました。

歌詞はどんなイメージで書かれたのですか?

ぽん この作品はメジャーでは最初のアルバムということで、ORESAMAの自己紹介になるような一枚にしたかったんです。なので歌詞は感情の振り幅がけっこう激しいんですよ。いろんな私の姿を見せたくて。生きていたらずっと同じ感情ではいられないじゃないですか。そういういろんな気持ちのなかで「私もあなたも生きていく。それはきっと同じだよ」というメッセージを込めた歌詞をこのアルバムのために書きたくて、この「cute cute」という曲ができたんです。なのでほかの11曲の歌詞やタイトルもたくさん散りばめていて、制作は楽しかったですね。

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