Interview

【インタビュー】YouTube再生なんと1,900万回突破! あの「青空のラプソディ」を含むfhána新作、“まだ見ぬ他者に出会う旅”がここから始まる

【インタビュー】YouTube再生なんと1,900万回突破! あの「青空のラプソディ」を含むfhána新作、“まだ見ぬ他者に出会う旅”がここから始まる

3rdアルバム『World Atlas』をリリースしたfhána。数々のアニメタイアップ曲が含まれるが、fhánaが表現し続けるものの中には、何か共通するものがあるのかもしれないと感じさせてくれるアルバムだった。そしてバンドの状態が非常にいいのだなと、楽曲からも伝わってきた。4人にアルバムについて聞いた。

取材・文 / 塚越淳一


今のバンドの雰囲気も垣間見れる「World Atlas」のMV撮影

towana(Vo.)

今のfhánaがどんな感じなのかを伺いたいのですが?

佐藤純一 う~ん……途中という感じですかね。

kevin mitsunaga バンド自体は、いい意味で変わっていないと思っているんです。音について探求する姿勢もデビュー前から続いているものですし。

これを聞いてみたのも、「World Atlas」のMVの雰囲気がすごく良くて、すごくいい笑顔だったので、バンドとしての結束みたいなものも深まって、すごくバンドが状態がいいのかなって思ったんです。

yuxuki waga まぁ年月は経っているので、勝手知ってる感はあるし、仲良くはやっていますけどね(笑)。でも、それぞれ個々での変化はあるけど、バンドの感じっていうのはあまり変わってないです。悪くはないし、いい方向に向かっていることに間違いないんですけど。

佐藤 ここで実は仲が悪いんです、とか言ってもね(笑)。

(一同笑)

yuxuki それはそれで面白いですけどね(笑)。あのMV撮っておいて、肩を組むシーンはちょっと……とか。

肩を組むシーンが印象的だったんですよ!

yuxuki あそこで、kevinがどうしても俺のことを入れてくれなくて……(笑)。

kevin 最初は突き飛ばしてたからね(笑)。いやいや、そんなことはないですよ。

yuxuki ってな感じです(笑)。

towanaさんは、バンドの雰囲気をどう感じてます?

towana なんか夫婦みたいになってきたよね。しゃべらなくても大丈夫な感じ?

kevin なるほどね。

沈黙がいやにならないみたいな。でも言いたいことは言える仲。

towana うん。

居心地のいい場所から、新たな旅に出るための世界地図

佐藤純一(Key / Cho)

そんなバンドの状態の良さが出ているアルバムだと思ったのですが、1stアルバムと2ndアルバムって、コンセプトがはっきりとあったと思うのですが、今作ではどうでしたか?

佐藤 2ndアルバムって、新曲が7曲くらいあって、いわゆるアルバム制作! って感じで一定期間集中して作った感じがあったんですけど、今回はシングル曲も多いし、「calling」(9thシングル)が2016年のときだから、かなり時間をかけて断続的に作り続けてきた結果、こうなったというアルバムだと思うんです。だけど「青空のラプソディ」(10thシングル)を出したくらいに、アルバムのタイトル候補として「World Atlas」というのは上がっていて、前回のツアーも『fhána Looking for the World Atlas Tour 2017』というタイトルでやらせてもらっていたので、そのあとのシングルはカップリング曲を含めて、何となくアルバムを入れるつもりで作っていたんです。

ただ、当初思っていた計画通りには良くも悪くも進んでいなかったんですね。やっぱり僕たちの場合は、タイアップがまず先に決まって、シングルを作って、それが一定数溜まったらアルバムが見えてくるという作り方をしているからで。しかもそのタイアップってあらかじめ決まっているわけではなく、直前に決まったりもするので、その都度その都度、全力で打ち返していく、みたいな感じだから……。

当初描いていた3rdアルバムとは違ってきた。

佐藤 そうなんです。最初に『World Atlas』って付けたときは、これまでやってきたfhánaの集大成的なものになるイメージがあったんです。そもそもワールドっていうのはデビュー前の自主制作盤の『New World Line』から使っている言葉で、“世界線”って意味なんですけど、1stアルバム『Outside of Melancholy』は、アニメのいろいろな物語もfhánaという大きな物語の中のあり得た可能性のひとつなんだというテーマでやってきて、2ndアルバム『What a Wonderful World Line』は、そのいろいろな可能性のある世界というのは決して美しいだけではないけど、絶望みたいなものがあるからこそ希望が見えてくるし、それは尊く輝くものであるっていうことだったんです。

それを踏まえて辿り着いた僕たちの世界という意味での『World Atlas』と最初は考えていて、むしろそんなことを考えているときに作っていたのが「Hello! My World!!」(12thシングル)だったりするんですけど、そこからまた新しいタイアップが決まって、予定も変わってきた結果、全然違うところに辿り着いたというのがこのアルバムですね。

集大成になると思ったけど、違う方向に向かってしまった?

佐藤 そういう流れを汲んだ到達地点だと思ったけど、全然まだまだ途中だったし、もっと広いフィールドが見えてきちゃったみたいな。今までがモニターの中、箱庭的な世界で作っていたとしたら……そうとは言えないものもあるんですが、たとえばそうだとしたら、もっと現実の世界というか、生身の世界に飛び出して、まだ見ぬ他者に出会う旅に出るというか。居心地のいい場所から離れて、新しいところに旅に出るために必要となるガイドのような、背中を押してあげられる世界地図なんじゃないかっていうのが、今の感じですね。

聴いたときに思ったのは、そちらのほうで、集大成というより、世界地図を持ってまた違うところに連れて行ってくれるような感じがしたんです。で、それは昨年、海外でライブをしていたのも関係してるのかなとか。

佐藤 う~ん。それはなきにしもあらずで。でも全部が関係しているとは思いますよ。

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