Interview

坂口健太郎「今の僕ができること」。初主演ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』への意気込みと今後の展開を語る

坂口健太郎「今の僕ができること」。初主演ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』への意気込みと今後の展開を語る

1つの無線機を通じて繋がった“現在”と“過去”を生きる2人の刑事が、時空を超えて長期未解決事件に挑むヒューマンサスペンス『シグナル 長期未解決事件捜査班』が4月10日よりカンテレ・フジテレビ系全国ネットで放送が始まった。

本作でテレビドラマ初主演を飾る坂口健太郎が、事件にまつわる数多くの謎と登場人物それぞれの思いが予測不可能に交差する話題作の魅力を熱く語ってくれた。

取材・文 / 野本和義 撮影 / 荻原大志

“現在と過去を繋ぐ無線機”というリアリティの無い部分を飛び越えて、夢中になる

本作が連続ドラマ初主演になりますが、正直タイミング的には少し遅いくらいだったのでは?

自分の中で主演というものに対して焦りがあったわけではないですが、周囲の人からは「ドラマの主演はまだなんだね」って本当によく言われていました。でも、演技を始めたのがちょっと遅かったというのもあるし、きっと今がちょうどいいタイミングなんだろうなって。26歳の僕が今できることを考えたときに、今回の作品がドンピシャだったのかなって思います。

“座長”というポジションを務めることへの意気込みは?

やっていること自体は今までとあんまり変わっていないんですけど、撮影現場の雰囲気っていうのは主演の人間が作るものなんだなっていうのをなんとなく感じてきました。

これまでの出演作で主演の方々を見てきて、特に参考にした方はいますか?

やっぱり人それぞれ違いますよね。リーダーシップを発揮して「ついてこい!」みたいな座長さんもいれば、全員で肩を組んで一歩ずつ進もうっていう座長さんもいますし、現場の空気感や意見を全部吸収してどんどんやり方を変えていく方もいらっしゃるので。だから、自分にどんなスタイルが合っているのかは、正直クランクインするまでわからないなって思っていました。主人公の三枝健人役を演じている僕だからこそのやり方がきっとあるのかなって。まだクランクインして1ヶ月経ってないくらいなので、健人を演じる僕ならではの一番いい士気の高め方だったり、立ち振る舞い方をまだまだ探っているところです。力を抜いていられる瞬間ってすごく大事だと思うので、基本的にどんな作品を作るにしても僕はあんまりピリピリしたくないんです。もちろん撮影がきついシーンはちゃんとやるけど、どこかで僕なりの空気みたいなのは作っていきたいと思います。

先日行われた記者会見で「出会うべき作品に出会えた」とコメントされていましたが、最初に脚本を読んだときにどんな印象を受けましたか?

単純にかっこいいなって思いましたし、とにかく「熱量が凄いな」って感じました。物語の中心となる健人、大山、美咲といった3人の登場人物の生き様というか、彼らから受けるエネルギーみたいなものをすごく感じて。このドラマは“現在と過去を繋ぐ無線機”というリアルじゃない1つのアイテムを使って事件を解決していく話なんですけど、3人の関係性や繋がりを見ていたら、もうその時代の差っていうのがまったく気にならなくなったんです。設定として取り入れられているリアリティの無い部分を飛び越えて、夢中になって前のめりで読んじゃうような脚本だったので、そういうところは上手く映像でも出せたらと思っています。

今回演じるのはプロファイラー役ですが、どのような役作りをしましたか

集団行動心理学とか犯罪関連とか、いろいろな本を読みました。あとは、「仕草でわかる人の100の行動」みたいな人身掌握術みたいなものも(笑)。ただ、人の心だったり説明がつかないものを題材にしているので、読めば読むほどプロファイルというのは一種の統計でしかないなってすごく感じました。100人に当てはまるけど、たった1人の人に当てはまらないことってたくさんありますし、著者の方によって意見が違ったりもするんです。なので、知識としては頭の中に入っても、それがリアルにセリフとかに反映されるかっていうと、やっぱりちょっとズレを感じます。もっとセリフとか演技にに現れるのかなと思って読んだんですけど、人によって違うんだなって改めて思いました(笑)。

第1話で起こった些細な事がヒントに! 台本を読んでいて「頭使うなぁ」って思う(笑)けど、僕は健人の一番の理解者でありたい

主人公の三枝健人はどんな人物ですか? ご自身と共通している部分があれば教えてください。

三枝健人という男の子は、過去に起きた事件が原因でお兄ちゃんが自殺してしまったり、心の中にネガティブなことをいろいろと抱えています。すごくピリピリしてるし、子供っぽいところもあるし。ドラマ序盤では、まだ健人も成熟しきっていないので、未熟な考えや自分の理論だけでいろいろなものを突き進めてしまうような “青い”部分があるんです。その青さゆえに感情がすぐ表に出ちゃうんです。その“青さ”という部分は、ちょっと似てるなって思います。僕は穏やかで優しそうってよく言われるんですけど、実際はそうでもなくて……。意外と細かいことにイライラしがちなんですよね(笑)。

ご自身と違うと感じる部分はどんなところですか?

感情の出し方が違うと思います。感情の受け皿があるとしたら、健人は溢れ出ちゃうタイプなんですけど、僕はどちらかというとそれを出さないように、バリアを張るというか感情に蓋をしちゃうタイプなので、そこはすごく差を感じます。でも、お芝居をするにあたって僕自身が健人の気持ちの一番の理解者でありたいなと思うので、「なんで彼はこんなセリフ言うんだろう」とか「どうして、こんなにエネルギーを使ってやるんだろう」っていうのを僕の内面とすり合わせをしていて。表現が極端かもしれないですけど、もしかしたら1話・2話を観たときに視聴者の方もすごくエネルギーを持っていかれるんじゃないかなと。

それは健人の感情の起伏が激しいとか、そういう部分ですか?

もちろんそれもありますが、ある意味、犯人が主人公みたいな側面もあったりするので。犯人に感情移入する方はいないと思いますが、過去と現在がパラレルしてドラマが進んだりもするんです。健人もドラマの中で状況がよく分からなくなっていて、最初に「なんでこの無線から?」っていう“はてな”にぶつかります。視聴者の方にもいろいろな“はてな”を持ちながら観て欲しい作品です。

視聴者も健人と一緒に謎を解きながら見進めていくようなイメージ?

そうですね。最初にあった些細なことが伏線になっていて、物語が進んでいくとヒントになってたりとか。だから、僕も台本を読んでいて「頭使うなぁ」って思います(笑)。でも、僕がそう思うってことは、きっと健人もそう思ってるんだろうし。視聴者の方にも一緒にこのドラマの世界観に入り込んでもらえたら、きっとすごく楽しんで見てもらえるんじゃないかと思います。

台本はまだ最後までできていないそうですが、もしかしたらまだ坂口さんが知らない伏線が実はあったりするかも?

そうですね。たぶん、あると思います。もしかしたら、無いかもしれないけど(笑)。1話で事件が解決せずに2話・3話と引きずりながら事件を解決していくし、時間軸の差もけっこうあるので、そういう部分ではすごく難しい挑戦をしているドラマだなと撮影しながらも感じています。

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