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米米フレンズに新たな危機!? RICE on STAGE「ラブ米」~I'll give you rice~の炊き上がりは上々!! 笑って笑えて美味しくいただける粒だつ米の輝きは彼らの成長

米米フレンズに新たな危機!? RICE on STAGE「ラブ米」~I'll give you rice~の炊き上がりは上々!! 笑って笑えて美味しくいただける粒だつ米の輝きは彼らの成長

擬人化したお米や穀物たちによるハートフル“米(コメ)ディ”、RICE on STAGE「ラブ米」~I’ll give you rice~が、4月21日(土)に品川プリンスホテル クラブeXにて開幕した。前回、イナゴの襲来を食い止め、一層の粘りと甘味を強めた“米米フレンズ”たち。そこに新たな刺客・謎の超穀物(スーパーフード)“フリーカ”が立ちはだかる……。シリーズを重ね、一粒ずつの輝きが増したお米たちの奮闘をレポートする。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影(一部) / 中原幸

僕は人生初の女装をします! 一番かわいくキュートに演じていきたい

ひのひかり、あきたこまちといったメジャーなお米の品種から、古代米や陸稲米、さらにはお米の栽培に欠かせない合鴨も登場して、お米にまつわる知識をシュールなギャグと歌とダンスで綴るRICE on STAGE「ラブ米」。

2017年11月に上演されたRICE on STAGE「ラブ米」~Endless rice riot~、今年2月開催のRICE on STAGE「ラブ米」Festival in バレンタインに続く今作では、超穀物(スーパーフード)として注目される小麦のフリーカが初登場し、お米たちと日本の食卓を追い詰める。

撮影 / 中原幸

初日前日に行われた記者会見には、ひのひかり 役の田村升吾、平山 役の川上将大、兄鴨 役の滝口幸広、フリーカ 役のOH-SE(電撃チョモランマ隊)、脚本・演出・作詞の村井 雄が登壇した。

撮影 / 中原幸

田村升吾は「本公演としては2作品目になるのですが、前回を確実に超える作品をつくってきました! 衝撃と感動を届けられるものになったと思うので、公演に精一杯ぶつけていきたいと思います!」と、主役らしく胸を張って米(コメ)ント。さらに「これまでのシリーズを経て、各ユニットの絆がより深まっていますし、それぞれにフォーカスが当たります。僕らのユニット・ラブライスは“仲間の絆”がメイン。チームの大切さをしっかり伝えられたらと思います。そして僕は人生初の女装をします! 一番かわいくキュートに演じていきたいです!」と、見どころを語った。

撮影 / 中原幸

川上将大は「ST☆RICEのリーダー・ネリカ(健人)の代わりに、参謀の私がコメントさせていただきます。あまり頭のいいことは言えないのですが(苦笑)」と謙遜しつつも「初演は、個人的にインパクトのある格好やすごいことをやらせていただいて、僕の中でも新しいものを見つけられた作品でした」と、役者として脱穀(!?)した作品だったことを告白。「僕としては共同作業のシーンを見どころにできればと思っています。今までで一番難しいことをやっています。今回の公演も、初演を観ていない方でも絶対楽しめる作品になっていると思いますので、全公演来てください!」とアピールした。

撮影 / 中原幸

滝口幸広は「家族にどういう舞台なのか尋ねられたので、“前回はイナゴが攻めてきて、今回はフリーカが攻めてくる”と答えたら、意味がわからないって顔をされました(笑)」と打ち明けて記者陣を笑わせつつ、「一歩引いて見てしまうと、くだらない内容に思えるかもしれませんが、キャストそれぞれが本気でこの作品に向き合うことで、みなさんをこの独特な世界に引き込めたらと思います。それぞれが一生懸命生きているという熱いエネルギーを伝えられたら」と意気込みを語った。

撮影 / 中原幸

本シリーズに初参加となったOH-SEは「作品は観ていただくのが一番かと思いますが、キャストとスタッフがこの作品を通して伝えたいことは、改めて“お米って美味しいね”とか“あのお米食べてみたいね”ということなのではないかなと。擬人化の意味はそこにあると思いますので、僕たちがお米と向き合っている姿を観て、みなさんも家に帰ったときにお米を“美味しい”と思っていただけたら嬉しいです」と期待を寄せる。そして、カンパニーについて「若い彼らの何がスゴイかって、“役者”という職業だけですべてのことをこなしてしまうんですね。歌、ダンス、コメディのお芝居……それぞれ苦手なものも絶対にあると思うんですが、役者だからというだけでゼロから練習して、汗をかいて頑張っている。その姿がみなさんに“熱”として届くと思います」と語り、ダンサーであり振付師としても活躍しているOH-SEならではの目線で“炊きたて”の若手俳優たちへ温かいエールを送った。

撮影 / 中原幸

キャストと共に、独特の世界をステージ上に創り上げてきた村井 雄は「お米の世界の“米(コメ)ディ”として不条理な世界ではありますが、演劇は場所を信じる力が大事だと思いますし、コチラサイドはものすごく信じきれている。集まってくださる“グルメ”(=ファン)のみなさんも信じてくださっているので、強い演劇集団、強い演劇の場になっているなと感じます」と熱く米(コメ)ントした。

撮影 / 中原幸

また、初演の記者会見では「夢は2020年の東京オリンピックで“ハーベストショー”(=穀物たちのパフォーマンスショー)をやることです!」と壮大な計画を明かしていた村井は、今回OH-SEから「今後、さらに世界に日本のお米を発信していくんでしょ?」と振られると、「そうですね、近づきましたね!」と嬉しそうに返すのだが、滝口から「え!? 近づいているんですか?(笑)」と問いかけられ、それに対して「……日どりが!?」と苦笑しながら答え、会場から爆笑を起こしていた。

撮影 / 中原幸

その後も、村井が「今作で、かつて悲しい“米米ウォー”があったという歴史が明かされるのですが、僕は真面目にお米の気持ちになって話を書いているので、世界平和を願って“米米ウォー”を起こした穀物の話を描きたい」と展望を語り出したり、滝口が「ホントにね、この演出家さんと1ヵ月間過ごした僕らの苦労を察して欲しい!(笑)」と訴えたり、川上が「村田さんはすごく自由にやらせてくれる演出家さんなんですよ。僕らを引き立たせてくれる天才です!」とフォローしたりと、会見メンバーは混ぜご飯のように混ざり合いながら笑い合いながら、和気あいあいとしたカンパニーの空気を伝えていた。

“食”に対しての愛情。“味覚”までも刺激されるステージ

そして、記者会見のあと、ゲネプロが公開された。

主人公・ひのひかり(田村升吾)をはじめ、ユニット・ラブライスのメンバーたち、ささにしき(星乃勇太)、ひとめぼれ(前川優希)、あきたこまち(白石康介)、にこまる(佐野真白)は、お米たちの美の祭典“パリ米クション”を目指して、己に磨きをかけていた。

だが、突然あきたこまちがユニット卒業を宣言。そこにアフリカでの課外授業を終えた陸稲米ユニット・ST☆RICEのネリカ(健人)、平山(川上将大)、トヨハタモチ(齋藤健心)が帰ってくるのだが、お留守番組であったST☆RICEメンバーのキヨハタモチ(北乃颯希)と、ゆめのはたもち(宮本弘佑)との間には微妙な空気が生じ……と、ストーリーは序盤から急展開を見せる。

そんな炊きムラが目立つお米たちの前に現れるのが、今回の敵・フリーカ(OH-SE)。“宇宙の帝王(低糖)”を自ら名乗るほど、穀物として優秀なスーパーフードであるフリーカは、古代米ユニット・GAZEN BOYSの白瑞光(白柏寿大)、黒太閤(田内季宇)を洗脳させて従えており、食卓の征服を宣言するのだった……。

撮影 / 中原幸

前回はイナゴという天災が敵だったが、今回は、同じ穀物の強敵が登場すること、それと並行してメインキャラクターの背景が明かされることで、ストーリー性がより強まっている。また、キャラクターとストーリーに、穀物の歴史や栄養素などの知識が見事に練り込まれてあるため、初めて知る情報に「そうだったのかー」と感心すると同時に、葛藤するキャラクターにも「そうだったのか……」と感情移入できる構図となっている。

フリーカ役のOH-SEのスペックを活かしたダンスナンバーや、それぞれのユニットのカラーを存分に発揮した曲も多数。二部の“ハーベストショー”ではペンライトやウチワでの応援ができるため、思いきり“推し米”にエールを送ることも可能だ。

撮影 / 中原幸

バレンタインイベントで大好評だった女装ユニット・Blend Mineもパワーアップして帰ってくる。ビックリするほどキュートな女装姿のメンバーに、観た者は胃袋を掴まれること間違いナシだろう。帰国組のST☆RICEも登場シーンの格好が衝撃的なため、心構えが必要だ。

そんなインパクト大の格好に負けない、キャストたちの振り切った演技にも注目したい。初演では「受け入れてもらえるだろうか」という様子見の影も見え隠れしていたが、シリーズを重ねて、お米の世界観と各自のキャラクターに愛着と自信が備わったように感じられた。

撮影 / 中原幸

息が揃っていないとできない場面も多数ある。特に記者会見で川上が言及していたST☆RICEたちのとある共同作業のシーンは、笑いどころ&見どころ。拍手喝采を送りたくなるほど、高度な場面に仕上がっていた。

また、合鴨ブラザーズの兄鴨(滝口幸広)と弟鴨(福島海太)の安定感は今回も健在。パンチの効いたキャラクターとつねに気を抜かない姿勢でお米たちを“盛り”立てる。フリーカの存在感とコミカルな演技も、お米ワールドに一層の深い味わいをもたらしていた。

撮影 / 中原幸

歌とダンス、時には唱和形式で解説されるお米・穀物の知識がすんなりと頭に入ってくるのは、軽快で飽きさせない演出、スタイリッシュなダンスと楽曲、そして何より“食”に対しての愛情のおかげだろう。万国万人に共通する“食”の大切さが胸に響く。“視覚”と“聴覚”のみならず、“味覚”までも刺激されるステージだ。

上演は4月30日(月・祝)まで。全公演、様々な銘柄のおにぎりが販売されるほか、4月24日(火)~28日(土)の6公演は、ゲストを交えて、お米たちとお腹温まるトークショー「米トーーク!」も開催される。

RICE on STAGE「ラブ米」~I’ll give you rice~

2018年4月21日(土)~4月30日(月・祝)品川プリンスホテル クラブeX

企画・原作:ヤオヨロズ
脚本・演出・作詞:村井 雄(KPR/開幕ペナントレース)
音楽:坂部 剛
振付:本山新之助

出演:
〈ラブライス〉
ひのひかり 役:⽥村升吾
ささにしき 役:星乃勇太
ひとめぼれ 役:前川優希
あきたこまち 役:⽩⽯康介
にこまる 役:佐野真⽩

〈ST☆RICE〉
ネリカ 役:健人
平山 役:川上将大
トヨハタモチ 役:齋藤健心
キヨハタモチ 役:北乃颯希
ゆめのはたもち 役:宮本弘佑

〈GAZEN BOYS〉
⽩瑞光 役:⽩柏寿⼤
⿊太閤 役:⽥内季宇

〈合鴨ブラザーズ〉
兄鴨 役:滝⼝幸広
弟鴨 役:福島海太

フリーカ 役:OH-SE(電撃チョモランマ隊)

主催:ネルケプランニング

©RICE on STAGE「ラブ米」 ©腹8分目製作委員会

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