Review

『名探偵ピカチュウ』おっさんボイスのピカチュウと事件を解決

『名探偵ピカチュウ』おっさんボイスのピカチュウと事件を解決

『ポケモン』シリーズ初のアドベンチャーゲームとなる本作は、『ポケモン』を代表する存在であるピカチュウがまさかの“おっさん化”を遂げていることでも注目を集めている。本稿では、『名探偵ピカチュウ』がどんな作品であるかを紹介するとともに、主人公と会話ができるピカチュウの謎に迫っていく。“現実の世界にポケモンが存在したら”というif世界を実現したとも言える本作の世界設定についても注目だ。

文 / 村田征二朗(SPB15)


おっさんピカチュウという斬新さと全年齢向けの遊びやすさ 

コマンドバトルRPGをはじめ、シミュレーションRPGや対戦格闘ゲームなど、さまざまなジャンルの作品を提供してきた『ポケモン』シリーズ。シリーズが歴史を重ねてきたなかで、初のアドベンチャーゲームとして登場したのが『名探偵ピカチュウ』です。

本作はほかの『ポケモン』シリーズ作品よりも現実に近い世界を舞台としており、そこで主人公の少年・ティムとピカチュウが探偵コンビとしてさまざまな事件に遭遇し、証言や証拠を集めて事件の真相を解き明かしていくことになります。

▲こちらが主人公のティム・グッドマン。事故に遭って失踪した父親を探すなかで、父親のパートナーだったピカチュウと出会い、探偵コンビとして活躍していきます

シリーズ初のアドベンチャーゲームという点でも注目される本作ですが、いちばん着目すべきは、何といってもピカチュウが“おっさん”になっていることです。ピカチュウと言えばテレビアニメの「ピッピカピー♪」といった可愛らしいボイスが連想されますが、本作のピカチュウはナイスミドル、というよりかなりおっさんくさい声で喋るのです。

▲声だけでなく、口調や発言の内容までおっさん臭全開のピカチュウ。インパクトが強すぎて序盤はピカチュウが喋るだけで笑えてきます

この強烈すぎるキャラクター性は声と動きがあってこそ、ということで本作のピカチュウの言動を紹介する公式の動画を用意しましたので、こちらをご覧ください。ピカチュウらしからぬ年季が感じられる表情の動きにも注目です。動画は途中から始まり、開始33秒付近から、ピカチュウの声が聞けます。 

とにかくピカチュウの濃いキャラクター性が印象に残る本作。ゲームとして見てみると、小さな子供でもほぼ迷わずに進めることができ、トリックを解き明かす場面で適度に頭を使いつつ、ストレスなくストーリーを楽しめるようになっています。

ティムとピカチュウが遭遇する事件にはさまざまなポケモンたちが関わってくるのですが、ポケモンたちの外見から特徴が推測できるため、ポケモンたちに関する知識がなくても問題なく推理を進めることができます。

▲推理する場面では集めた情報や証拠をパズルのように当てはめていきます。“てだすけモード”を有効にしてゲームを始めれば、一部の推理を自動で進めることもできる親切設計です

大人のプレイヤーからすると推理はかなり簡単ですが、ピカチュウとほかのキャラクターたちとのやりとりや、カメラワークをはじめとした演出が海外ドラマのような味を出しており、子供から大人まで楽しめる作品となっています。とくに、ピカチュウの出すおっさんくささは、大人のほうが“あるある”として楽しめてしまうかもしれません。

そして、事件や作品の舞台となっている世界とともにプレイヤーの好奇心を刺激してくれるのが、プレイヤーの相棒となるピカチュウに秘められた謎です。

1 2 >