LIVE SHUTTLE  vol. 261

Report

ONE OK ROCKの4大ドームツアー。全身全霊で挑む圧巻のパフォーマンスが、彼らのヒストリーに新たに刻み込まれた──東京ドーム公演レポート

ONE OK ROCKの4大ドームツアー。全身全霊で挑む圧巻のパフォーマンスが、彼らのヒストリーに新たに刻み込まれた──東京ドーム公演レポート

国内はもとより海外でも圧倒的に高い評価を得ているONE OK ROCK。昨年1月にアルバム『Ambitions』をリリースし、今年2月には新曲「Change」のデジタル配信をスタートさせた。『Ambitions』を携えての国内公演、全世界公演を経た彼らが4大ドームツアー〈2018 AMBITIONS JAPAN DOME TOUR〉を敢行。東京ドーム公演2日目となる4月5日の模様をレポート。

取材・文 / 岡本明 写真 / 浜野カズシ、JulenPhoto

声が枯れるまで、この体が疲れ果てるまで、バンド人生を全うしたい

期待に膨らむ超満員の東京ドームは、客電が落ちると同時に大歓声で溢れかえった。オープニングSEとともに光の軌道を模した映像がステージのLED画面に流れる。光の行方を目で追うオーディエンスの前に、センターの花道からいきなりボーカルのTakaが登場した。スポットライトを浴び、「Taking Off」を熱唱しながらライヴはスタート。すると、事前に観客に配られたシンクロライトが様々なカラーに点滅し、場内を光の渦へと変えていく。ヘビーなバンドのサウンドに乗せて、細かいニュアンスをつけたTakaの歌声が観客の心を引きつけていく。

photo by JulenPhoto

そこから、Toruのギターリフで始まる「未完成交響曲」で火花が上がり、一気にピークへと繋いでいく。分厚いカッティング、Tomoyaのシャープなドラム、Ryotaが操る5弦ベースが見事なコンビネーションを聴かせる。「まだまだ飛ばしていくぜ!」とTakaがあおり、「キミシダイ列車」でさらに大きな盛り上がりを見せていく。サビ前でジャンプする3人の息がぴったり合った光景が最高の瞬間として目に焼きつく。

「Cry out」では観客の大合唱が沸き起こり、フロントの3人がセンターの花道に進み、観客の至近距離で演奏。「The Way Back」ではリズムに合わせて火柱が上がるなど、演出も大きなインパクトを残す。さらに「Bedroom Warfare」は切ないメロディと縦横無尽に動くランニングベースが聴きどころで、間奏でRyotaがスラップベースのソロで魅せると、そこにToru、Tomoyaが交互にソロで加わるという刺激的な光景も見られた。

Taka/photo by 浜野カズシ

「悔いのないよう俺たちは全力でやるので、みなさんも全力でついてきてください」とTakaに促され、サビで観客だけの大合唱が沸き起こる「Clock Strikes」、ゆったりとした空間を生み出していく「One Way Ticket」など、多彩な曲が続く。そして、2005年からの彼らの歩みを振り返る映像が流れたあと、セカンドステージに移動したメンバーが登場。後方スタンドにいた客席にとっては、いきなりそこが最前列となった。

photo by JulenPhoto

Takaの「せっかくなので、曲も振り返るタイミングがあってもいいかなと思って、久々の曲をやります」という言葉に続き、Toruのアコースティックギターをフィーチャリングした「内秘心書」を披露。シンプルなサウンドになったことで、より楽曲の持つ魅力が際立って響いてくる。改めてバンド創成期からTakaが優れたメロディメイカーだったことがわかる場面だった。そして、「いろいろな人に愛されて色褪せない曲」と紹介して、彼らに欠かせないバラードナンバー「Wherever you are」を演奏。大きな感動に会場が包まれた。

ここでTaka以外のメンバーはメインステージに戻り、Takaのみで「Last Dance」をアコースティックギターで弾き語る。伸びやかなTakaの歌声がドーム全体に心地よく鳴り響いていた。

Ryota/photo by JulenPhoto

続いてメインステージでは、3人がインストでソロを掛け合いながら迫力のバトルを展開。その熱気も冷めないうちにライヴは後半戦へと突入していく。Takaの激しいシャウトに合わせて観客も思いっきり叫ぶ「Deeper Deeper」、「次はお前たちの歌を聴かせてくれ!」とTakaがあおり、タイトなリズムに乗せて何度もコール&レスポンスを繰り返す「I was King」。どの曲も、汗にまみれて熱演を繰り広げるToru、Ryota、Tomoya、そして魂を込めて歌い上げるTakaの姿が印象的だ。

Tomoya/photo by 浜野カズシ

「ずっとドームツアーをやる意味を考えていました。まだ正直、答えは出ていないけれど、何よりもこれだけの人たちが凱旋公演に来てくれたことに感謝します。ONE OK ROCKというバンドはもうそろそろ第1章にピリオドを打って、第2章をスタートさせてもいい時期なんじゃないかなと思っています。何があっても俺たちは止まっちゃいけない。ロックバンドは挑戦するかやめるかの二択しかない。これからも挑戦し続けて、今という時間をしっかり生きて、声が枯れるまで、この体が疲れ果てるまで、バンド人生を全うしたいなと思います。ONE OK ROCKはただのロックバンドじゃなくて人生のひとつだから。これからもみなさんに時間があるなら、僕たちの人生の行方を見守ってやってください」(Taka)

Toru/photo by 浜野カズシ

重みのある言葉で感謝の気持ちを述べたあと、ToruのギターとTakaのボーカルのみで「Take what you want」を始めた。そのイントロの途中、1分半近く、息をのむような緊張感溢れる静寂の時間を作り出す。それだけに、バンドの音がインしてからの満たされ方はこのうえない凄みを感じさせるものだった。さらに、後半に進むにつれ果てしなく絞り出すような歌い方になるTakaのボーカル。観客ひとりひとりの心を深く貫くように迫るそのスケール感は、圧巻というほかない気迫に満ちたものだった。

photo by JulenPhoto

「ここからラストスパート。終わりの始まりです」というTakaの力強いMCから「The Beginning」へと突入。力の限り叩き続ける観客の手拍子と合唱によって、ますますヒートアップしていく。「Skyfall」では、かつて共演したバンド、SiM、Crossfaith、coldrainの各ボーカリストたち、MAH、Koie、Masatoが参加。特にサビで4人のボーカリストがシャウトし合うパートは、この日ならではのスペシャルな眺め。お互いの健闘を讃え合うアスリートたちのような爽快感がまっすぐに伝わってきた。

「さあ、あとはこの場所でくたばるだけだ、お前らの前で死ねるなら本望だ!」とTakaが挑発し、「Mighty Long Fall」へ。キレのいいビート、濃厚な演奏、メロディアスな歌が会場に一体感をもたらし、観客5万人のヘッドバンキングという壮大な光景まで出現した。

photo by JulenPhoto

「これだけの人たちが僕たちを求めて集まってくれた。今日はお祭りだったんです。またいつの日かこれを超える、でかいお祭りをみなさんのために開催したいと思います。勢いだけのロックバンドかもしれませんが、僕たちはその勢いを失わずに走り続けていきます!」(Taka)

ラストは「Nobody’s Home」。まさに全身全霊で力を振り絞っての熱演、熱唱で走り抜けて本編を終了した。

photo by 浜野カズシ

アンコールには最新ナンバー「Change」が用意されていた。リズムパターンをはじめ新しい要素を取り入れた、これまでになく新鮮な表情を持った楽曲であり、彼らのチャレンジ精神がこの先も続いていくことを予感させる作品だ。そして、ライヴで完全燃焼するには必要不可欠なナンバー「完全感覚Dreamer」を叩きつける。体力も気力も余すことなくこの曲に全力を注ぐメンバー。

photo by 浜野カズシ

アンコールのラストは「We are」で締め括った。エンドレスで続くのではと思えるほどのコール&レスポンス、そして観客全員の膨らみ切った合唱とともにライヴは終了。MCで語られていたように、このドームツアーは彼らの第1章にピリオドを打つものなのかもしれない。それも単に集大成的な内容を見せるだけでなく、「Change」のように次の予感も感じさせる楽曲を組み込むなど、間違いなく未来へ向けて大きな一歩を踏み出した彼らの意欲が反映されたものになっていた。次の“お祭り”がどんなタイミングで訪れるのか、どんな内容で楽しませてくれるのか、今から楽しみだ。

ONE OK ROCK 2018 AMBITIONS JAPAN DOME TOUR
2018.04.05@東京ドーム SET LIST

M01. Taking Off
M02. 未完成交響曲
M03. キミシダイ列車
M04. Cry out
M05. The Way Back
M06. Bedroom Warfare
M07. Clock Strikes
M08. One Way Ticket
M09. 内秘心書
M10. Wherever you are
M11. Last Dance
M12. 【INST】
M13. Deeper Deeper
M14. I was King
M15. Take what you want
M16. The Beginning
M17. Skyfall
M18. Mighty Long Fall
M19. Nobody’s Home
<ENCORE>
M20. Change
M21. 完全感覚Dreamer
M22. We are

ONE OK ROCK(ワンオクロック)

Taka(vocals)、Toru(guitars)、Ryota(bass)、Tomoya(drums)。
2005年にバンド結成。2007年にデビューして以来、全国ライヴハウスツアーや各地夏フェスを中心に積極的にライヴを行う。これまでに、日本武道館、野外スタジアム公演、大規模な全国アリーナツアーなどを成功させる。また、日本のみならず海外レーベルとの契約をし、アルバム発売を経て、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでのワールドツアーを成功させるなど、世界基準のバンドになってきている。2017年1月にはアルバム『Ambitions』を全世界で同時リリースし、その後、キャリア史上最大規模となるワールドツアーを行い、日本では初の4大ドームツアーを開催した。2018年5月16日にはLive DVD&Blu-ray『ONE OK ROCK 2017 “Ambitions” JAPAN TOUR』をリリースする。

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