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Review

『ダークソウルⅢ』 何度死んでも心惹かれる禁断スポット 5選

『ダークソウルⅢ』 何度死んでも心惹かれる禁断スポット 5選

2011年9月22日、一本のPlayStation®3のソフトが発売されました。その名は『ダークソウル』。2009年に発売されたアクションRPGの傑作『デモンズソウル』の開発チームが手がけた、ファン待望の最新作。もの悲しく凄惨で、そのなかに凛とした美しさがあるダークファンタジーの世界。“死にゲー”と呼ばれる鬼のような難度、シリアスな世界の端々に散りばめられたユーモア……。今までに多くのプレイヤーが魅了され、何度も“心が折れそう”になりながら、物語の結末を見届けるため戦いました。

そして2016年3月24日に発売された、シリーズ第三作目となる『ダークソウルⅢ』(現在は、2つのDLCを同梱したお得なオールインバージョンの『DARK SOULS Ⅲ THE FIRE FADES EDITION』が発売中)。シリーズを重ね洗練されたシステムと謎の多いストーリー、妖しく美しい世界に、またも多くのプレイヤーが心酔。海外でも高く評価され、世界中に根強いファンを持つ作品です。

▲篝火を見つけたら、何を差し置いても“ BONFIRE LIT ”。これが“灰”の生きかた

こんにちは。ロスリック観光協会(非公式)の見習いガイド、内藤ハサミと申します。かつて『デモンズソウル』に熱狂し、『ダークソウル』シリーズにどっぷり浸かり……今も心が篝火に憑りつかれ帰ってこない、一介の不死でございます。この『ダークソウルⅢ』は、“火の無い灰”と呼ばれる、呪われた不死の存在である主人公が、火を求めて各地を旅し戦っていくという、非常にシビアな難度を誇るアクションRPGです。

▲もちろん、今までめちゃくちゃ死んでます。ゲーム内で死ぬことに関しては、もうかなりのベテランという自負があります

一見、プレイヤーを突き放したようにも見える難度でありながら、プレイを重ねれば着実に上達していくゲームバランスで、「やっとクリアしたぞ!」と噛みしめる喜びもあれば、オンラインプレイで仲間と助け合って攻略できる楽しさもあり……。そこにさりげなく差し込まれる、クスッと笑える面白要素、断片的に語られることで無限に考察が膨らんでしまうストーリー。その多面性を語ればきりがないのですが、その世界のすべての要素が絶妙に絡み合って非常に濃い味わいを生んでおり、このゲームの唯一無二の魅力となっています。リリースされた日から2年経っても、その価値は損なわれていません。

さて、今回私がご紹介したいのは、この狂気と悲しみとたくさんの不思議に満ちた世界の風景。「住みたい」とも「気軽なハイキング先として選びたい」とも絶対に思えない危険すぎる世界ですが、どうしたって惹かれてしまう、グロテスクさのなかにある美。『ダークソウルⅢ』に触れたことのない方も、既にプレイ済みの方も、私と一緒に旅行に出かけ、この世界への愛を共有してみませんか?

文 / 内藤ハサミ


厳選した5つのスポットの甘美さ

今回、有り余る私の愛は、独断と偏見でおすすめ観光スポットベスト5を選びました。今もいろいろな想いとともに思い出してしまう場所……。それを皆さんにご紹介します。これを参考にしつつも、ぜひ実際にプレイして、あなただけのお気に入りスポットも見つけてください。ただし、どこを選んでも身の安全は一切保障できませんのであしからず……。

▲こちら、私の代わりに現地案内をしてくれる、筋肉至上主義老女、“Osenbeichan”です。よろしくね

5位 ロスリックの高壁

▲まずここで、折れない心を養うのです

駆け出しの“火の無い灰”の皆さんが、無事にチュートリアルエリア(にしては容赦のない)“灰の墓所”を通り抜け、最初に“ダークソウル”の手荒い洗礼を受けるのがこの“ロスリックの高壁”です。ロスリックが栄華を極めていた時代は、さぞ美しい風景だったのだろうと予想できるような堂々とそびえる塔や気品溢れる石畳には、今は救いを求め必死に祈る亡者やゾンビ犬などが徘徊しています。

▲ワァォ、これは個性的なオブジェ……元は生きた人間だったのでしょうか。「絶対にこんな死にかたはしたくない」と剣の柄をキュッと握りしめる瞬間。でもこの先、「こんなことならあそこで枯れ木オブジェになっていたほうが幾分マシだったのでは?」という場面が何度も訪れることになるとは、このときに想像できるはずもありません

▲ろうそくの炎の揺らめきに、0.1秒ほどホッとひと息。それ以上ホッとし続けていると、たいてい亡者の皆さんに襲われて死にますので、ゆっくり見たいときは、注意深く敵を殲滅してからどうぞ

▲中庭に移動。思わず目を覆いたくなるような惨状……。ここもかつては、平和で美しい場所だったこともあるのでしょう。中央にいるポッチャリした敵に、プレイ当初は何回も倒されました

ゲーム内に“不死の証明”として存在する“ダークリング”。それに酷似した禍々しい日食を最初に目にするエリアがここです。この大きい輪が空に浮かんでいるだけで不安度300%はカタいですが、何度も傷つきながらこのエリアを走り回るうち、奇妙な愛着が湧いてしまったりもします。何度も目にしたものには次第に好感を持つようになるという、認知心理学でいうところの“単純接触効果”でしょうか。うーん、好感っていうのもちょっと違うかな……。とにかく、“火の無い灰”たちが大きくなった、青春の汗(と血)が染みこむ、ぼくとわたしの運動場! ということで5位に選びました。

4位 アノール・ロンド

▲階段に残る無数の血痕に、思わず身震い。これは他のプレイヤーが死んだ場所を示しています。血痕を調べると、そのプレイヤーの死に際の様子が数秒映し出されるので、攻略のヒントにできます

『ダークソウル』をプレイされていた方なら思わず「懐かしい!」と声を上げてしまうであろう、おなじみのスポット・“アノール・ロンド”。というのも、マップの構造は少し違いますが、ここは初代『ダークソウル』に出てきた中盤の山場、あの同名の王都と恐らく同じ場所。ほとんどボロボロに朽ち果てた場所しか出てこないなか、あまり壊れたところがなく整然と並ぶ階段が、かえって不気味な美しさを際立たせます。

▲とにかく、どこを見ても美しい

▲屋外の階段から城下を見下ろす、つかの間の優雅なひととき

▲一枚の絵のよう……辛い不死の生活を忘れさせてくれるような、柔らかな光です

▲正門を守るのは、アノール・ロンドにこの人たちあり、おなじみ銀騎士の皆さま。ひとりずつ誘導して冷静に戦えばきっと勝てますよ! だけどこうして、悠長にスクリーンショットを撮っていると、数秒で死ねます

▲外観は美しいままですが、城内はこんなありさま

外側から見る“アノール・ロンド”は神秘的な美しさを保っていますが、ひとたび踏み込めば、ドロドロに朽ちた城内に誰もがギョッとしてしまうでしょう。これは、ここのエリアのボスである“神喰らいのエルドリッチ”を暗に表しているんじゃないかな、と個人的には思っているのです。一見美しい外見に、グロテスクな中身を持つエルドリッチ。まだご覧になったことのない方は、ぜひ実際にそのショッキングな姿を目撃してください。そして、この王都の悲しい結末も……。

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