Interview

UVERworld メンバー6人が迷いなく突き進む“行く末のない先”とは。新曲「ODD FUTURE」「PLOT」「CORE STREAM」を語り尽くす!

UVERworld メンバー6人が迷いなく突き進む“行く末のない先”とは。新曲「ODD FUTURE」「PLOT」「CORE STREAM」を語り尽くす!

まったくもってUVERworldの進化が止まらない。5月2日リリースの2018年第1弾シングル「ODD FUTURE」を一聴した瞬間、その斬新な音像に目をみはってしまった。ピアノの音色を効果的にフィーチャーしたハウスミュージックのニュアンス、EDMを前面に押し出しているようでありながらバンドサウンドの要はしっかりと押さえた絶妙なバランス感。ファルセットから低音ボイスまで軽やかに自らの歌声を使いこなすTAKUYA∞のボーカルスキルの高さにも舌を巻かずにいられない。現在、アニメ『僕のヒーローアカデミア』のオープニングテーマにも起用されているこの会心作について、カップリングの2曲も含めてたっぷりと6人に聞いた。

取材・文 / 本間夕子


自分たちの得意なところには戻らへん。また新しいUVERworldを広げていこうっていうあの流れから逆戻りしない

表題曲の「ODD FUTURE」はEDMとバンドサウンドのバランスが絶妙な、2018年の第1弾にふさわしい会心の一曲で。これはアニメ『僕のヒーローアカデミア』のオープニングテーマにもなっていますが、そのために書き下ろされたのでしょうか。

TAKUYA∞ 基本的には書き下ろしですね。でも自由に作っていいって言っていただいたので、相当自由にやらせてもらいました。歌詞も最初は英語でいこうかと思っていたぐらいなんですけど、作っている途中でアニメを観たら感化されてしまって。そこから日本語に持っていったんです。

つまりアニメの世界に寄せて書いたという?

TAKUYA∞ はい。最初はどんなアニメか知らずにいたんですけど、作るからには観ておこうと思って第一話から観たらめっちゃ良かったんです。ダメな主人公が頑張って能力的に優位な敵に立ち向かって成長していくっていう俺が好きなタイプのストーリーで。

TAKUYA∞

作曲クレジットは克哉さんとTAKUYA∞さんになってますが、どういうところから作られていったんでしょう。

克哉 去年のツアー(“UVERworld TYCOON TOUR”)終盤くらいからスタジオに入って曲を作り始めたんじゃなかったかな。アルバム後のシングルって毎回のように期待されるし、もちろんそれに応えたいし、自分の期待にも応えたいから、何か面白いことをしたいなと思いながら。僕だけじゃなく、メンバーそれぞれ次に向かって作り始めてた時期でもあったし。

誠果 たしか一番最初に克っちゃんが自分ひとりで作ってきたワンコーラスがあって、今とはだいぶ違うんですけど……。

TAKUYA∞ なんでそんなこと言うん? 全然一緒やん。

誠果 ホンマ? だいぶ変わってない? 一緒なのは一部分かなって気がしてるんやけど。

TAKUYA∞ いや、ぜ〜んぜん一緒やで。どこが違うねんやろって思うよ、俺。

え〜と、どっちなんでしょう?(笑)

克哉 我々ももう何年もUVERworldをやってきて、数々の楽曲を作ってきましたけど、中にはほとんど残骸も残らなかったような曲が結構あるんですよ。

TAKUYA∞ キーとテンポ以外は残ってないとか(笑)。

克哉 そういうのに比べると、これはかなり残ってるほうで。そういう意味で言うと変わってないっていう。メロディはそのまま残ってますしね。

TAKUYA∞ そう、だから印象が変わってないんです。今までなんて最初にあったメロディが変わらへんかったことなかったもんな。

克哉 ただ、アレンジはいっぱいしてますよ。後ろのオケとかはメンバーが手を入れてくれてかなりいい感じに変わりましたし。パズルのピースじゃないけど、それぞれが部分部分を作ってくれて、そこに肉付けしていって、みたいな。

克哉

そもそも克哉さんはどんなものをイメージして曲作りされてたんですか。

克哉 きっかけはピアノで何か作ってみようっていう。テンポが125とか128ぐらいの感じの、俗に言うハウスミュージックみたいな感じって実はこれまであんまりやってなかったというか、「CHANCE!」以降はそこまで触ってなかったから、今やったらどんな感じになんねやろなと思って着手したんです。ただ、“ザ・ハウスミュージック”みたいなテンプレ的なところからは逃げていきたいな、と。僕らなりの、バンドとハウスミュージックの新しい何かになればいいなと思って作り始めましたね。

たしかにピアノがすごく効いている曲ですよね。みなさんは最初にこの曲を聴いたとき、どんな印象でした?

 克っちゃんらしいなと思いましたね。僕にないオシャレ感というか……音使いとか僕はもっとガッといくほうなんですけど、ピアノの細かい音階の使い方とかが克っちゃんらしいなって。だからアレンジもある程度、任せようと思ってたんですけど、途中、行き詰まりかけてたときがあって、僕もちょっと考えてみようと思って。で、自分が持ってたネタをこの曲のキーに合わせてみたらすごくハマったんですよ。“克っちゃん、これどう?”“採用!”みたいな(笑)。

具体的にはどのへんですか。

 ざっくり言うと2番以降です。もともと僕が作ってあった別ネタをそのまま使った感じなので、活かされて良かったなって。

誠果さんはどうです?

誠果 僕も同じくオシャレやなと思いました。ピアノの感じが、ピアノを弾ける人が作った旋律みたいですごいなと思って。

克哉 でも弾けないんですけどね、僕(笑)。ただ、UVERworldの曲でよくピアノを入れてもらってるプロの方のデータを僕が修正したりしてたんですよ、ミスタッチとか。そのときにMIDIの情報で“あ、ピアノってこういうふうに音を積んでいくんやな”とかいろいろ学んだものを反映してみたっていう。ずっと“こういうことしはるんや”とか思いながら見てきたので、すごく勉強になりましたね。修正作業してて良かった~って(笑)。

信人 僕らそれぞれパソコンと向かい合ってヘッドホンで作業するんですど、克っちゃんが“ちょっと外のスピーカーで聴いていい?”って鳴らしたときの、このAメロのピアノの感じがすごく印象に残っていて。そこにTAKUYA∞が乗っけたメロディとのセットが、この曲の軸やなって思ったんですよ。オリジナリティが出たっていうのかな。ピアノだけ聴くとオシャレで、それはそれで新鮮だけど、メロディが乗ることでUVERworldになったというか。それをもっとバンドバンドさせるのか、全然やったことのないほうに持っていくのか、探りながら作り上げていきましたね。

真太郎 ドラムに関しては、だいぶ初期の段階から細かめに克っちゃんのオーダーがあったんですよ。1番のAメロに入る前のフィルとかはたぶんそのときのまんまじゃないかな。もちろん全部が全部ではないですけど、わりと箇所箇所でそういう感じだったので、相当見えてるものがあるんやなって思った覚えがあって。

TAKUYA∞ 歌もそう。声にエフェクトをかけてる部分も聴くのがイヤになるくらい何度も試したよな。

克哉 やった、やった(笑)。札幌合宿で2日間、朝からずーっとやってたから、俺。

頭の中で鳴ってる正解に近づけたいっていう?

克哉 そうなんですよ。なんとなくの正解があって、そこに行こうとするんやけど、なかなか行けない。“なんかちゃうな”ってなるんですよね。

TAKUYA∞ 俺なんていろんなメロディ歌わされましたからね。いろんな歌い方させられて、“リズムが多過ぎるから、そうならへんねん”とかケチ付けられて(一同爆笑)。“わかった、減らすわ”って減らしたのに“やっぱりならヘンやんけ!”みたいな(笑)。歌い方とかソフトによってエフェクトのかかり方が変わるんです。

克哉 結局、フリーのソフトを使ってみたら、それが正解で(笑)。僕自身、そこまでしっかり声の加工をするのが初めてで、かなり引き出し開けましたからね。“ないな~、ないな〜”ってやってたら“あったやんけ、こんなところに!”って。

TAKUYA∞ 無料のソフトでした(笑)。

信人 “あ〜っ!”って言ってたもんな(笑)。

克哉 苦い思い出ですね。でも、そのぶん脳みそのシワが増えたからいいかな、と(笑)。

誠果

そんな苦労が(笑)。あの、これはちょっと語弊があるかもしれないですけど、ある意味シングルっぽくないというか、アニメの主題歌っぽくない曲じゃないですか。すごく画期的だなと思ったんですけど、この曲でいこうっていう決め手はなんだったんでしょう。

TAKUYA∞ 『TYCOON』後の1枚目のシングルということもあって、やっぱり新しい感じが欲しかったし、自分たちの得意なところには戻らへんって決めていたんですよね。『TYCOON』の「SHOUT LOVE」からの流れ、また新しいUVERworldを広げていこうっていうあの流れから逆戻りしないっていうか。でね、克っちゃんって変わってるんですよ、すごく(一同爆笑)。

唐突ですねぇ(笑)。

TAKUYA∞ そんな変わってる克っちゃんのテイストが今になってハマってきた感じがしてて。昔は克っちゃん、ひとりでだいぶ鎖国してたんですけど(笑)。

克哉 俺が? ちゃうやん、入れてくれへんかったんやん(笑)。

それが今、開国し始めたという?

TAKUYA∞ それもあるし、僕らが良さに気づいたというか、波長が合ってきたんでしょうね。なので今回の歌詞に関しても最初は克っちゃんの曲を活かすために聴感上、気持ちいいもの……例えば英語とか、日本語にしてももっと抽象的な言葉を選んでリズム寄りの方向にするつもりだったんです。でも、さっきも言ったように制作の途中でアニメの良さに気づいてしまった僕は日本語をどんどん入れ始めていって。そうすることによって子供たちが絶対歌われへんような曲になってしまって(一同爆笑)。

一曲の中の歌声のバリエーション、表現の幅がまためちゃくちゃ広いですしね。これは大人でもなかなか歌えないでしょう。

克哉 ファルセットから入って、むっちゃ低い声になって、サビでは高くなるっていう(笑)。

TAKUYA∞ すごくいい意味なんですけど、僕、自分の声にも飽きてるんですよ。むしろ飽きへんほうが信じられへん、怖いと思ってて。それに、こうやって違う自分のチャンネルを探して追いかけることによって、もともと自分が得意としていた声、例えば「CORE PRIDE」とか、その良さにも改めて気づけると思うんですよ。自分の飽きっていうのはリスナーのところにも半年ぐらい遅れて届くと思うから、そこは打破したいなと思うし。

どんどん自分の可能性を探っていきたい。

TAKUYA∞ そう、せっかく縛りがないんだから、やらないほうがもったいないなと思って。これをやってはいけない、みたいな縛りとか何もないですからね、僕らが音楽をやっていくうえでは。

アニメの制作サイドの方々の反応はどうだったんです?

TAKUYA∞ デモを聴いてもらったときに、すぐに“これで”って言ってくれたよな。

克哉 うん、“もう他はいらないです”って。

TAKUYA∞ 2曲ぐらい提案したんですけどね。こっちのほうがいいんちゃうかなと思って、それこそカップリングの「PLOT」とか。

克哉 寛大やなと思いました。ホンマにやりたいことやらせてもらって、それを“いい”って言ってもらえて、使ってもらえるっていうのは、すごくありがたいことやなって。

ところで「ODD FUTURE」とは直訳すれば“奇妙な未来”ですよね。このタイトルを付けたのは?

克哉 僕です。そんなに深い意味はなくて“行く末のない先”“前が見えない将来”みたいな感じがいいかなって。ま、ほとんど言葉の響きで付けたんですけどね。

TAKUYA∞ いいですよね。ぼんやり自分たちに当てはまる言葉な気もするし、克っちゃん、言葉のセンスがあるな、と。

似たような英単語に“STRANGE”がありますけど、“ODD”のほうには“普通と違う”というニュアンスが含まれているそうで。

克哉 そう、それもあるんですけど。一番はやっぱり響き(笑)。

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