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「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」開幕! 西井幸人、鈴木絢音、小澤亮太ら、競技クイズにかける高校生たちの熱きバトルに本気で挑む

「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」開幕! 西井幸人、鈴木絢音、小澤亮太ら、競技クイズにかける高校生たちの熱きバトルに本気で挑む

舞台「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」が5月4日(金・祝)より開幕した。原作は、アニメ化もされた杉基イクラの人気漫画『ナナマル サンバツ』(KADOKAWA刊)だが、舞台化最大の目玉と言えば、筋書きなしのガチクイズバトル。何が出題されるかキャストもいっさい知らないというガチンコ勝負が用意されている。“クイズ×演劇”という史上類を見ない舞台の全貌とは果たして──ここでは、初日に先駆け行われたゲネプロをもとに、舞台「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」の魅力をレポートする。

取材・文・撮影 / 横川良明

これであなたもクイズ博士? 知られざる“競技クイズ”の世界をわかりやすくナビゲート!

本作の主人公は、引っ込み思案で内気な高校1年生・越山 識(西井幸人)。一見すると特に取り柄もなさそうな地味な少年だが、彼の頭脳には知られざるポテンシャルが秘められていた。それが、並々ならぬ読書量によって培われた膨大な知識。クイズのことになると我を忘れるヒロイン・深見真理(鈴木絢音)によって、その資質を見抜かれた越山は、彼女の誘いを受け、クイズ研究会に入部。エキセントリックなまでにクイズに情熱を燃やす先輩の笹島学人(小澤亮太)や、芸能・アイドル系の問題にはやたら強い同級生の井上大将(諏訪 雅)ら仲間と共に“競技クイズ”の頂点を目指して走り始める。

そう、“競技クイズ”と聞くとマニアックな世界のように思えるかもしれないが、その本質にあるものは実にシンプルかつ普遍的。夢中になれるものに出会った人だけが放つ熱と光が観る人を元気づける、爽快な青春劇だ。

何と言っても面白いのは、知っているようで知らない“競技クイズ”の世界を覗けるところ。例えばクイズ番組なんかでも、まだ問題文が途中までしか読まれていないのに解答している姿を見て、「どうしてこんなに早く答えがわかるのだろうか」と疑問に思ったことはないだろうか。実はこうした問題文には、ある段階まで読み上げられた時点で、何が答えかがわかる“確定ポイント”というのがあるのだそう。

さらには、「世界で最も面積が広い国はロシアですが、世界で最も面積が広い内陸国はどこ?」といったように、途中で「ですが」を挟む、いわゆる引っかけ問題も多くの人にとっては馴染みのあるものだと思う。こんなもの、後半まで聞かないと絶対に答えはわからないはずなのに、“競技クイズ”のプレーヤーにかかれば「ですが」の前で正解を出すのもお手のもの。いったい彼らはどうやって「ですが」のあとに続く文章を先読みしているのか。知る人ぞ知る“競技クイズ”のテクニックが、ストーリーに添いながらわかりやすく解説されるので、気づけば「ほほう」と頷いていること請け合いだ。

冒頭から様々なクイズのオンパレード。これには、つい観客も心の中の早押しボタンを押したくなるはず。舞台上のキャラクターたちよりも先に答えがわかったときは、思わずテンションもアップ。まるでクイズ番組を観覧しているような気分を味わえる。

どれだけ言葉を尽くすより、クイズで勝負すればわかり合える

キャラクターそれぞれが抱えるドラマも感情移入しやすいものばかり。“競技クイズ”の世界に足を踏み入れた越山は、ライバル・御来屋千智(中村嘉惟人)との出会いを通じて、いちプレーヤーとしても、ひとりの人間としても成長していく。強くなりたいと思うあまり、チームメイトの井上をつい足手まとい扱いしてしまうところなんて、人間らしくて、逆に魅力的だ。

どんどんのめりこんでいく仲間たちに置いていかれないよう秘密の特訓をする井上も愛すべき名脇役だし、そんな井上を指導するのが御来屋という構図も爽快だ。最初は嫌なやつに見えた御来屋も実は情に厚くて、自然と舞台上にいる全員のことを応援したい気持ちに。

深見真理と兄の誠司(横井翔二郎)のエピソードも定番ながらしっかりとツボを押さえたつくりになっていて、この兄妹の決着は本作の大きな見せ場。そこに、笹島と誠司、そして大蔵邦光(石田 隼)の因縁も絡んでくるなど、見どころ満載だ。

それぞれいろんな悶着を抱えているが、言葉を尽くすより、クイズで勝負することでわかり合うところが、実に本作らしくて気持ちが良い。それを、ヨーロッパ企画の大歳倫弘が徹頭徹尾わかりやすく、誰も傷つけたり不快にさせたりしない温かい空気感で仕上げているので、演劇を観るのは初めてという原作や出演者のファンの方もご安心あれ。

目玉のガチクイズバトルは物語の終盤に登場。お芝居同様、クイズの対策も入念にしてきたというだけあって、その戦いは想像以上にハイレベル。とにかくみんな早押しのスピードが速い。それぞれ守備範囲も広く、硬軟どんな問題も次々と拾っていくので、正解が出るたびに自然と場内から拍手が。その中でわからない問題にも果敢にチャレンジする者もいれば、手堅く慎重に正解を重ねていく者もいたりして、それぞれのキャラクターが透けて見えるところもまた面白い。

お芝居を観ると言うと、つい堅いイメージを連想する人もいるかもしれないが、本作に限って言えばそんなことはいっさいなし。お茶の間でテレビを観ているような気軽さと、ライブならではの臨場感の両方が楽しめる、ライトでポップな新感覚エンターテインメントの誕生だ。

観たあとは、きっとあなたもクイズがやりたくなる!?

初日を迎えるにあたって、脚本・演出の大歳並びに出演者のコメントは以下のとおり。

大歳倫弘 クイズの面白さもさることながら、登場人物それぞれのドラマを描いているところが、この作品の魅力。ご覧いただくみなさまにも、それぞれのキャラクターが持っているドラマに何か共感できるところがあるのではないかと思いますので、ぜひそこに注目して見ていただけたらと思います。

西井幸人 僕自身も競技クイズに触れたのはこれが初めて。演じる越山 識くんと二人三脚で競技クイズに取り組んできました。個人的な見どころとしては、小澤さん演じる笹島学人とのシーン。識の内面が出てくるシーンになっているので、ぜひ見て欲しいなと思います。ガチでクイズを勉強して、毎日悔しかったり、勝ったときは嬉しかったり、そんな稽古をしてきました。千穐楽まで負けないように頑張りたいと思います。

鈴木絢音 真理ちゃんはとてもクイズが大好きな子。私もクイズのことを好きになろうと思って、台本と同じくらいクイズの勉強も頑張ってきました。一生懸命頑張りますので、よろしくお願いいたします。

小澤亮太 今回、ニッポン放送の吉田(尚記)さん、声優の帆世(雄一)さんやヨーロッパ企画のみなさんと、いろんなジャンルの方々がいるので、そこも見どころだなと思います。僕の演じる笹島学人はクイズがすごく好きで、よく喋るんですよ(笑)。この舞台でも4割くらい喋っているので、観に来てくれるみなさまにクイズを肌で感じてもらえるように、ベラベラ喋りたいと思います(笑)。

中村嘉惟人 1ヵ月、お芝居の稽古もそうなんですけど、クイズの稽古もしっかりやってきました。それを千穐楽まで出せればいいなと思います。僕が演じる御来屋はクールでカッコよくて、自分とは結構かけ離れているぶん、役づくりが楽しかったです。個人的な見どころは、越山との2人のシーン。千穐楽まで頑張るので、たくさん足を運んでくれたら嬉しいなと思います。

諏訪 雅 クイズを題材にした演劇っていうのはあんまり見たことがないんですけど、やってみると意外と相性がいいんだなと思いました。やっているほうも楽しいし、観ている方もエキサイティングになれる。観たあとはクイズをやりたくなると思うので、ぜひみなさん仲間を誘ってクイズ研究会をつくって、早押しボタンを買って、いつでもクイズをやれる環境を整えていただければと思います(笑)。

舞台「ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE」は5月9日(水))まで全労災ホール/スペースゼロにて絶賛上演中。手に汗握る生クイズバトルをぜひ劇場で体感して欲しい。

「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」

2018年5月4日(金・祝)~5月9日(水)全労済ホール/スペース・ゼロ

STORY
文蔵高校の新入生、越山 識(西井幸人)は、読書好きで引っ込み思案な“本の虫”。彼はひょんなことから、クイズ研究会による「新入生早押しクイズ大会」に参加させられる。クラスメイトの競技クイズ経験者・深見真理(鈴木絢音)の圧倒的な早押しに戸惑うばかりの識だったが、読書から得た知識と推理によって、見事、難問に正解する。初めて体験した“正解する感動”が冷めやらぬなか、持ち前の知識を見込まれ、真理から他校との合同クイズ大会に誘われる。そこで「競技クイズ」の熱く厳しい世界を目の当たりにした識は、次第にクイズの魅力に惹かれていく──。

原作:杉基イクラ
脚本・演出:大歳倫弘(ヨーロッパ企画)

出演:
越山 識 役:西井幸人
深見真理 役:鈴木絢音
笹島学人 役:小澤亮太
御来屋千智 役:中村嘉惟人
大蔵邦光 役:石田 隼
深見誠司 役:横井翔二郎
上月由貴 役:加藤里保菜
町田勇太 役:石田剛太
井上大将 役:諏訪 雅
芦屋洋介 役:土佐和成
新名 匠 役:吉田尚記 帆世雄一(Wキャスト)

企画・製作:「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」製作委員会

オフィシャルサイト

関連書籍:コミック『ナナマル サンバツ』

コミック『ナナマル サンバツ』

著者:杉基イクラ
出版社:KADOKAWA / 角川書店