Interview

松下優也が「突き抜けてやりたい」と初参戦する劇団☆新感線について笑顔で語る。『メタルマクベス』に挑む今の心境とは?

松下優也が「突き抜けてやりたい」と初参戦する劇団☆新感線について笑顔で語る。『メタルマクベス』に挑む今の心境とは?

2006年に劇団☆新感線と宮藤官九郎が初タッグを組み、初めてシェイクスピア作品に挑んだ『メタルマクベス』が、初演から12年の時を経て、IHIステージアラウンド東京(豊洲)にて復活する。さらに今回は、キャストを変え、演出にアレンジを加えて、“disc1”、“disc2”、“disc3”と3バージョンでの連続上演となる。7月23日(月)より開幕する“disc1”は、退団以来21年ぶりに劇団☆新感線へ復帰する橋本さとしと、ミュージカルの女王・濱田めぐみが出演する。
そして、劇団☆新感線舞台初となる松下優也も“disc1”に参戦。テレビドラマや舞台などで役者として活躍する一方、ソロのアーティストとしてデビュー10周年を迎え、さらに4人組ダンス&ボーカルグループ“X4”のYUYAとしても精力的に音楽活動も行なっている彼が、このたび『メタルマクベス』という新たなチャレンジを果たす──。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 関信行

自分がキャリアを重ねてきたなかでのひとつの結果

舞台『ロマーレ~ロマを生き抜いた女カルメン~』を終えたばかりですね。

今は本番が終わってホッとしているところです。ここから安心して気持ちを切り替えていこうと思っています。

年明けにソロツアーがあり、3月23日から4月11日まで『ロマーレ』があり、4月18日にはX4のニューアルバムがリリースされ、4月28日から5月31日までX4の全国ツアーがあって……と、年明けから様々なフィールドでのお仕事が続いている印象ですが、現在はどんな心境ですか?

あまり考えないようにしています(笑)。今、目の前にあることをちゃんとやる、というところですね。焦りだしたらキリがないんですよ(苦笑)、だから着実にひとつひとつやっていかないとなって。

そうですよね(笑)。では、今回、『メタルマクベス』で、劇団☆新感線の舞台に参加するということが決まったときのお気持ちから伺えますか?

もう、嬉しかったです。僕は、何もわからないまま18歳のときに舞台の世界に入って……お芝居とは何か、舞台とはどういうものか、ミュージカルとは何かというのもわからないままに始めて、やっていくうちにその面白さに気づいたり、知らない間にいろんな作品に出させていただくようになりましたけど。そのなかで、僕の中では劇団☆新感線はひとつの目標でもあったし、俳優としてはやっぱり「舞台といえば新感線」という気持ちはずっとありましたよね。自分がデビューして10年間やってきて、結果というのはもちろんこれから出るものなんですけど、出演できること自体が、自分がキャリアを重ねてきたなかでのひとつの結果だとも思うので、素直に嬉しいですね。

目標のひとつに到達したっていう喜びですよね。そもそも劇団☆新感線にはどんなイメージを描いていました?

激しい感じかなぁ。あとは、戦うというイメージもある。僕が初めて観た新感線公演は、ちょうど10年くらい前かな。18歳のときに観た(新感線☆RS)『五右衛門ロック』(2008年上演)で。和とロック、音楽と芝居が一緒になっているという印象が強くありました。ミュージカルではないんだけど、音楽のイメージがすごくありますね。

『メタルマクベス』が上演される会場、IHIステージアラウンド東京(豊洲)は、もう体験されましたか? こけら落とし公演として、劇団☆新感線の『髑髏城の七人』が1年以上をかけて上演されていますが。(『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』が5月31日まで上演中)

この間、福士蒼汰さんが出演されていた“Season月”の“上弦の月”を観に行かせていただきました。ステージアラウンドはそれが初めてでしたね。物語も純粋にすごく楽しめました。本編が4時間近くありましたけど、その時間の長さを感じないほどで。もっと早くにこの会場でこの公演を観ていたら、もっと早く舞台に興味を持っていただろうとも思いましたね(笑)。

客席が360°回転することについてはどう感じました?

僕、ステージ側が回るんだと勝手に想像して行ったので、まさか客席が回るとは思ってもいませんでした(笑)。しかも、体感として回っていることをもっと感じるのかと思っていたら、意外と回っている感覚がなくて、最初は全然気づかなくて……キャストが走っているのに前に進んでいないシーンを観て「あれ? 回ってる!」と、ようやく気づいたくらいで(笑)。でも、客席が回ること以上に、ステージがすごかったですね。実際に川は流れているし、こんなことが舞台でできるんだと驚きました。最後に川を使った大立ち回りがあったんですが、それも迫力があってすごいなと思いました。もちろん、やる側とつくる側は大変だろうと思いますけど、観ている側としては本当に楽しかったです。あの会場って、そもそも下手と上手の概念もあってないようなものですよね?(笑)それも面白いことだなと思って。

その大変な「やる側」に立つことになるわけですが(笑)。

もちろん大変そうだなとは思いますよ。『髑髏城の七人』を観に行ったときに、僕、福士さんとは面識がないんですけど、出演していた平間壮一さんとか須賀健太さんとか、あと、渡辺いっけいさんや高田聖子さんは以前共演させていただいたことがあって。終わってから「大変」というのは聞きましたし。でも、未知数すぎて楽しみなんですよね。どうやって自分がいろいろなことを攻略していくんだろうと、今からワクワクしています。

宮藤官九郎さん脚本の『メタルマクベス』に関しては?

まだ、初演の映像を観させていただいたくらいなんですが、世界観がめっちゃかっこいいと思いました。あと、自分がやる役もクレイジーで突き抜けていて。僕、こういう役をやるのが好きなので、そこも楽しみです。何より生バンドでできるということもすごく楽しみなんですよ。自分は、生でやるのとそうじゃないのとでは感覚が違うので。

松下さんが演じられるのはどういう役柄ですか?

(西岡)德馬さんがESP王国の王様・レスポールという役で、僕は、その王の息子、レスポールJr.を演じます。イメージとしては、ちょっとやんちゃというか破天荒が過ぎる感じなのかなと思うので、うまく狂気さを出せればいいなと思っています。また今回、2つ時代設定があるんですが、もうひとつのパートでは、元きよしという役も演じさせていただきます。こちらも違う意味で突き抜けてやれたらなと思ってます。

初演では元きよしは演歌歌手という役どころでした。

まだ今回の本が出来上がっていないので詳しくはわからないのですが、演歌なのか歌謡曲なのか、何かしらは歌うんじゃないかと思いますね。

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