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『スーパーロボット大戦X』26年のノウハウと熱が詰まった作品の底力

『スーパーロボット大戦X』26年のノウハウと熱が詰まった作品の底力

アニメーション作品の垣根を越えた夢の共闘が最大の魅力である『スーパーロボット大戦』(以下、『スパロボ』)シリーズ。人気のロボットによる熱き戦いは27年目に突入し、歴史の長さからタイトル名を聞いたことがあるという人は多いことだろう。シミュレーションRPGの金字塔を打ち立てた『スパロボ』シリーズ最新作、『スーパーロボット大戦X』(以下、『スパロボX』)が2018年3月29日に発売された。『スパロボX』は通常版のほかに2018年5月31日までの限定生産となる”プレミアムアニメソング&サウンドエディション版”があり、今回はその期間限定生産版でプレイステーション4に実装されている要素を一通り触れるところまでプレイ。じっくりと感想などを伝えていこう。

文 / せーじ


ロボットが戦う世界で主人公の武器は魔法! 

筆者は『スパロボ』シリーズをプレイするのは久しぶりで、アニメに関してはメジャーな作品ならわかる程度のアニカラ好き。「OVAのマイナーな作品までガンガン観てます!」なんて到底、声を大にして言えない程度の知識であることをまず、前置きしておこう。『スパロボ』シリーズは好みの作品の機体が登場するものは普通にクリアする程度にプレイし、やり込み要素や周回要素があるものは時間の許す限り遊ぶというスタンス。まあ、筆者の『スパロボ』歴の話はこれくらいにして、まずは主人公の選択。

▲イケメンと美しい女性。さすがにこんな綺麗な女性を操作するのは恐れ多いので、男性をチョイス

つぎに主人公が搭乗する、浅井真紀氏デザインによるオリジナルの機体を確認すると、マントを羽織りローブを着たようなフォルム。「今回は、これで重火器をバンバン撃っていく感じか?」と、ちょっとした違和感を覚えながら戦闘を開始すると……主人公が魔法で戦っている!? 驚いたことに、本作の主人公が搭乗する機体は魔法のような力”ドグマ”を操って戦うのだ! ここで、ごく一般的な思考だと「シリーズの主人公が異世界の魔法使いの設定って、今回はかなり攻めた感じがあるなあ」といったものになると思う。

▲オリジナル機体のゼルガード。いわゆるリアルロボット系の機体。運動性を改造で補えば多少の数の敵に襲われたところで返り討ちにできるポテンシャルを持つ

しかし、筆者はこの攻めた設定がツボり、一気に直立不動。なぜなら、筆者は魔法使いというジョブやコンテンツが大好物なのだ。単純な理由だが、ゲームプレイには大事な要素のひとつ。

主人公が初期で使える武器は”灼熱の壱拾弐式:IGNEST”、”旋風の弐拾伍式:VARTEX”、”征嵐の壱拾陸式:TEMPESTA”の3つ。灼熱の炎で敵を焼き尽くす、旋風のエネルギーを腕に纏わせて敵を切り刻む、引き起こした征嵐のエネルギーが吹き荒れて敵を襲うという、特色の違う武器のいずれもが筆者の魔法好きの心をビンビン刺激してくる。何より、その武器の名前の仰々しさが堪らないではないか。

▲「渦巻け、烈風…!」、「行け、VARTEX!」 主人公が戦闘時にセリフをしゃべりながら放つ攻撃のアニメーションに、ついつい見惚れてしまう。やっぱり謎の力で戦うってサイコーに気持ちいい

▲主人公が使う武器のなかでは”征嵐の壱拾陸式:TEMPESTA”がいちばんのお気に入り。まずは両手に集中させた魔力で魔法陣を展開

▲魔法陣で集束させた嵐のエネルギーを一気に前方へ放出!

▲巻き起こる嵐の奔流に飲み込まれる敵。魔法攻撃のアニメーションシーンとか筆者の大好物過ぎるのだが。早送り? ノンノン、じっくり魅させていただきます!!

筆者の現在の進行状況では4つ目の武器が手に入り、『スパロボX』でのドグマ(魔法)生活も充実の一途を辿る。攻撃の射程が長く、エネルギーの消費が軽いIGNESTは単純に使い勝手がいいし、射程は短めながら移動後に使用可能なVARTEXはあらゆる戦況に対応しやすい。攻撃力がいちばん高いがエネルギー消費が大きいTEMPESTAは、ここぞという強敵と相対するときには欠かせない。搭載されたそれぞれの武器のバランスがよく、プレイヤーを選ばずに扱いやすい機体になっている。「銃弾飛び交う戦場で魔法のような武器ってどうなの?」と聞かれれば、異彩は放っているものの、そこはクロスワールド構築の老舗。没入感を邪魔することなく、純粋に戦闘へと集中させてくれる。

毎回の楽しみである新規参戦の作品は『魔神英雄伝ワタル』、『バディ・コンプレックス』、『ガンダム Gのレコンギスタ』、『ふしぎの海のナディア』などがあり、ストーリーが進むにつれて主人公のもとへ集う。

▲『魔神英雄伝ワタル』救世主の戦部ワタルが乗る龍神丸。スーパーロボットタイプの機体で装甲値が高め。すべての攻撃ダメージを1000軽減する強化パーツのバリア・フィールドを装備させて反撃の鬼にするのが筆者のお気に入りの運用法

▲『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』アンジュが乗る愛機ヴィルキス。リアルロボットタイプの機体なので、装甲値は低め。高い運動性と移動後に使える武器が豊富に搭載されており、蝶のように舞い蜂のように刺す戦術で愛用中

▲『ガンダム Gのレコンギスタ』ベルリ・ゼナムが操るG-セルフ。リアルロボットタイプの機体で装甲値は低いが、特殊能力としてフォトン装甲シールドを持っている。ビーム・サーベルを使った攻撃が超クール!

そもそも、これだけバラエティ豊かな作品が集結しているのに、チグハグ感もなくあたりまえのようにキャラクターたちが掛け合ってストーリーが進行していくところを見ても、27年目を迎えたノウハウってやっぱり凄いなあと実感する。生まれた子供が成人し、社会人の生活に慣れてきたくらいの歳月、シリーズが支持されているという事実は伊達じゃない。まだまだストーリー展開で主人公の新たな武器が手に入ることを考えると、いますぐ続きをプレイしたくなる!

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