UNISON SQUARE GARDENを巡る旅  vol. 3

Interview

UNISON SQUARE GARDENを巡る旅  Part.Ⅲ:バンドの音楽を解き明かすスペシャル独占インタビュー

UNISON SQUARE GARDENを巡る旅  Part.Ⅲ:バンドの音楽を解き明かすスペシャル独占インタビュー

三者三様のスリーピースは、いかにして融合するのか?

ツアーファイナルから間もなく、都内某所でユニゾンのナマの声を訊くことができた。特集の最後は、音楽制作における葛藤、そして、この3人でしかできないというオリジナルなロックへの展望、それぞれの胸に秘めた、自信と野心を訊いた1万字を優に超える貴重なロングインタビューとなった。

interview&text:佐伯 明 photo:森崎純子


「表現された音楽に、当たりをつけて推理したことが、当人たちの口から語られる」時の充足感は、音楽ライター冥利につきると、個人的には思っている。
自分可愛さで特殊化するなら、「今までその観点でインタビューをされてこなかった」かも知れない事実が、音楽の謎を解く“ときめき”になる。
UNISON SQUARE GARDENの連続特集、最後のインタビューは、それに匹敵する現場となった。

僕のインタビューはちょっとした謎解きみたいな部分があるので、まずはそこから……今、お三方の頭の中に、自分自身が「いいバンドだなあ」と思うものを3つ描いてください。ソロではなく、できればバンドで。ザ・ローリング・ストーンズがいいなあと思ったらそのほかに2つとかね。具体的に3つ挙げてほしいんです。

斎藤宏介(vo,g) それは、今はあんまり聴いてないけど、ルーツになってるみたいなものでもいいんですか? 逆に、ルーツになってるやつを外して最近好きなバンドでもいい?

いい。今、瞬間的に頭に浮かぶ、いいと思うバンドを3つ。

田淵智也(b) ネットの、ランプの魔人が当ててくれるやつ、あるじゃん。

アキネーターみたいな?(笑)

田淵 そうそう、20個の質問で。

さすが田淵さん(笑)。ですが、最初から名前を教えてほしいんです。挙がったら挙手をお願いします。

斎藤 それ、質問していくとわかってくるんですか?

_B3A9778M①

それをひとつのキーワード的サンプルにして、僕が掘り下げていく、ということにしたいので、1個でもいいよ。

斎藤 答えを知らないまま進めていく?

いや、答えを言ってほしいわけ。

斎藤 あ、言ってからなんですね。なるほど。

ウソ発見器みたいなアプリじゃないので、だんだんに当てていくっていうんじゃなくて、言ってもらうの。思い浮かんだ? 鈴木さんどうですか。

鈴木貴雄(dr) ホントにルーツとか関係ないですよ。対バンも含めて最近いいなと思ったので。DREAMS COME TRUEと東京スカパラダイスオーケストラと、あとデイブ・ウェックル・バンド。で、デイブ・ウェックルは、今聴いていたっていうだけで、あと、ドラムをちょっとコピーしたいなと思って。フュージョンのドラマーの方なんですけど、その人のアルバムを聴いてました。

鈴木さんはやっぱりドラマーによく耳が行くほうなんですか?

鈴木 もうメチャメチャ。ドラムがまず第一かもしれないです。基本的には曲がポップじゃなければ聴けないんですけど。で、ドラマーも、どんなにフュージョンのバカテクの人でも、デイブもそうだけど、バカテクで細かいことをやったり変な4分の5拍子とか当たり前でやるのに、でも結局、一聴して曲がポップだから好きなんですよ。上原ひろみさんとかもそうですけど、バカテクの人が、バカテクに溺れずに、ポップにやってるところがすごく好きなんですよね。スカパラのドラム茂木欣一さんもそうなんだと思うんですけど、テクニックに溺れずに、まず何より「楽しみたい、楽しませたい」というハートを感じる人が好きで、僕自身もそうありたいなと思ってるところがあります。

ということは、超絶技巧みたいなものがオンパレードというか、しょっちゅう技巧的に叩いている人はあんまり好きじゃないってことなんだ。

鈴木 それがエゴになってたら好きじゃないです。それがちゃんと人の楽しみに結びついてたら好きです。それは完全に感じ方次第なんですけどね。

スリーピースが好きとかっていうことはないんですか?

鈴木 スリーピースだとミューズが好きなんですけど、やっぱあの人たちもバカテク集団で。

_B3A9786M①

上手いですねえ。

鈴木 まあスリーピースは、やっぱりせめぎ合うカッコ良さというものを感じますけど、スリーピースだから好きっていうことでもないかなあ。でもスリーピースであればあるほど、たとえば人数が少なければ少ないほど、ドラマーにも耳が行くっていうのはちょっと好きなポイントのひとつかもしれないですね。

そうですよね。当然、音数が少ないから。

鈴木 ええ、ドラムの占める割合が大きくなってくるっていう意味では好きではありますけど。でもスカパラなんて9人10人っていう編成ですから、スリーピース「だから」好きってことでもなく。

じゃあ田淵さん、どうですか。

田淵 バンド3つね。ザ・クロマニヨンズと、the pillowsと、Scoobie Doですね。

この3つを今思い描いた理由を問われれば?

田淵 理由かあ、何でしょうかね。今でもライブに普通に行きたいっていうのがひとつ……。

この3つはライブ経験値が高いんですか? 行ったことがあるとか、一緒にやったことも含めて。

田淵 一緒にやったことは、the pillows以外はないですけど、ライブ経験値が高いというのは?

要するに、オーディエンスとして見た回数が多いとか。

田淵 the pillowsとザ・クロマニヨンズはメチャクチャ多いですね。今でも行くし、ザ・クロマニヨンズは今回のツアー2回行ったなあ。

なら、ザ・クロマニヨンズはかなりライブが好きなんですか。

田淵 そうですね。ライブがかっこいいバンドが好きなんでしょうけど。

じゃあ斎藤さん。

斎藤 僕、ジャミロクワイがずっと好きなので、ジャミロクワイと、あとレッチリ、レッドホットチリペッパーズ、あと、トライセラトップス。

斎藤さんの場合もよくわかるような気がしますけどね。

斎藤 一応説明つく3つを選んだつもりなんですけど。

では、説明つかせてください(笑)。

斎藤 ジャミロクワイはもう、変わらずずっと問答無用に好きだっていうところと、レッチリに関してはバンドの夢の塊のようなバランスが感じられるというところと、トライセラトップスは、実際身近に感じて、スリーピース――あの3人ってなんかすごいド直球な3人だと思うんですよね、それが合わさってあれだけのことができるっていう意味で、かっこいいなっていう。

vol.2
vol.3