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絶賛運行中!永山たかし、郷本直也らが鉄道の魅力を伝える、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』3~延伸するは我にあり~

絶賛運行中!永山たかし、郷本直也らが鉄道の魅力を伝える、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』3~延伸するは我にあり~

鉄道路線を擬人化したキャラクターたちが、鉄道トリビア・コメディを繰り広げるミュージカルシリーズの第3弾。ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』3~延伸するは我にあり~が、5月4日(水)より品川プリンスホテルのクラブeXにて“運行”中(=上演中)!
座長の永山たかしをはじめ、KIMERU、郷本直也ら旧知の仲であるキャストたちが、ショート・ショート形式のステージで鉄道の歴史と魅力を伝えている。初日直前に行われた囲み取材とゲネプロの模様をレポートする。

取材・文 / 片桐ユウ

また未来に繋げていける公演にできればいい

原作はコミックスシリーズ累計25万部を突破し、ドラマCDなどのメディアミックス化も図られている青春(あおはる)の人気漫画。
2015年11月の初舞台化以来、歌とダンス、そして“鉄道トリビア”がふんだんに盛り込まれたショート・ショート形式のステージが話題を呼び、今に続く人気シリーズとなっている。

今回の舞台は、2016年11月に上演された第2弾、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」2~信越地方よりアイをこめて~から約1年半ぶりの新作。東京公演、神戸公演、新潟公演と3都市にて上演される。

初日直前に行われた囲み取材には、東海道新幹線 役の永山たかし、銀座線・常磐線・西武池袋線(会見時衣裳は銀座線)役のKIMERU、高崎線 役の郷本直也、信越線・東武東上線(会見時衣裳は信越線)役の高崎翔太、上越新幹線 役の田中涼星、日替わりゲストが務める山手線 役の木戸邑弥のキャスト6名が登場。気の置けない仲間ならではのトークを繰り広げた。

まず意気込みを問われた永山たかしは「第2弾から約1年半、やっと繋がったなと。新しい一歩を今日踏み出せたんだな、と嬉しく思っています。また未来に繋げていける公演にできればいいなと思います」と、続編を待ち焦がれていたことを語る。するとKIMERUが「なかなかみんなのスケジュールが合わなくて……」と、制作側(?)の苦労を語り出し、周りで聞いていた全員が「(KIMERUは)取り仕切っているからね!」と大笑い。

KIMERUが演じる3役のうち、銀座線は東京地下鉄の中で最も古い路線ということで、原作者の青春(あおはる)からも「女帝でいて欲しい」という言葉もあったことから「帝王として君臨しています!」と明かす。続けて「3役すべて愛に溢れている役で、特定の誰かに対する愛が重い役になっています。個人的には3役の演じ分けを見てもらえたら。各公演のゲストによって内容が変わることになっているので、そちらのほうも見ていただきたいです」と、公演の見どころを語った。

第2弾公演では“声”と“肖像画”での出演だった郷本直也は「初演以来、3年ぶりに戻ってきたので、ちょっと置いてけぼりをくらうかな?と思っていたんですが、そんなこともなく(笑)、カンパニーの空気に一段とファミリー感が出ておりました。こんなにアットホームに稽古が進むところも、チームの良さを実感しています。それがそのまま作品に乗っかっているので、見ている方も一緒にあったかい気持ちになってください」と、仲の良いカンパニーの空気感を見どころとして挙げた。

高崎翔太田中涼星の2人は、出身地である新潟の公演に意気込みを見せる。高崎は「新潟出身の有名人は高橋克己さんだけじゃないぞ、というところを見せていきたいと思います! 演じるキャラクターの信越線はショタコン、東武東上線はおじさん好き。役の振り分けは諦めています(笑)。温かい目で見てください!」、田中は「たくさんの方の力添えのおかげで、新潟公演が実現したということがすごく嬉しいです。新潟を背負ってやらせてもらうという心持ちでやっています!」と熱くコメントした。

日替わりゲスト出演の木戸邑弥は「稽古場でもすごく楽しませてもらっていて、いい作品だなと思っていたので、早くお客さんに見て欲しいと思っていました。みなさんが続けてきた作品に、何かアクセントとして力を添えられたらいいなと思っています。今回は5人がゲストとして山手線を演じていますが、“内回り”と“外回り”を人形を使って演じ、面白おかしなことをしていきます。キャストみんなで頑張って山手線をレギュラーメンバーにしたいです!」と意気込んだ。

司会から“高崎さん”と呼ばれると、高崎翔太と高崎線 役の郷本の両方が反応したり、今回初出演の木戸が「とうとう第3弾を迎えることができて……」と感慨深げに語って全員からツッコまれるなど、終始和気あいあい。

KIMERUは、第1弾、第2弾と山陽新幹線 役で参加していた滝川英治の名前を挙げる。現在はリハビリ中の滝川もカンパニーの一員であることを示すように「今日、滝川英治からも“ぶちかましてこい”というLINEがきました。その想いも背負ってまた繋げていかないといけないなと思うので、頑張ります」と、絆を見せた。

最後は、永山が「みなさんがこの劇場(品川クラブeX)にお越しになるときは、山手線や京浜東北線、東海道新幹線や東海道本線に乗ってこられるのでしょうか? 電車に乗ってくる喜びみたいなものが乗客のお客様にもあるんじゃないのかなと思います。今回は鉄道がこんなふうにして今の形になったんだとわかる、鉄道の歴史を教える回になると思います。感情のアップダウンが大きい作品になると思いますので、みなさんを牽引できればと思っております!」とメッセージを送った。

車窓からの風景を眺めるように、その変化を楽しみ、味わう

囲み取材のあとは、関係者向けに走行試験(=ゲネプロ)が行われた。

冒頭は車掌姿のキャストが登場し、乗車中(=観劇中)の諸注意を述べる。さり気なく本編中に明かされるネタも盛り込まれているので、ぜひここから注目して欲しい。

オープニングで各路線が歌い踊りながら自己紹介をしたあとは、怒涛のショート・ショートが展開される。シーンによって登場する路線メンバー、ストーリーも様々だ。
シュールに“鉄道トリビア”を明かして暗転する短いストーリーもあれば、数多くの路線キャラクターが歴史を綴っていく話もある。それは駅から駅へと走行する時間や駅ごとの特色といった、それぞれ違いがあることに似ているかもしれない。観客は車窓からの風景を眺めるように、その変化を楽しみ、味わうことができる。

原作の持ち味と、脚本・演出・作詞を手がける川尻恵太(SUGARBOY)の独特なテンポ感を、見事“乗りこなす”安定のキャスト陣の奮闘が、このステージを一層愉快な旅にする。

東海道新幹線 役の永山たかしは、鉄道の売上げのトップを誇る“ふんぞり返り”キャラだが、愛嬌たっぷりに中心を担う。東海道新幹線を兄と慕う東海道本線 役の鯨井康介と共に、ハイテンションでありながらも巧みな演技で場をまとめ上げていた。

銀座線・常磐線・西武池袋線 役のKIMERUは抜群の歌唱力で圧倒的な存在感を見せる。それでいながら憎めないピュアさは3路線共に共通の魅力だった。

食いしん坊の秋田新幹線 役とメガネをかけた千代田線 役の2役を務める神里優希。“乗り入れ”関係にある常磐線と千代田線のシーンは、切なさと静かな感動がある。

宇都宮線 役の稲垣成弥のSっぷりと、その奥に隠された本心を見せるところの儚さ、彼に振り回されつつも受け入れる高崎線 役の郷本直也の包容力は、今回の大きな見どころ。

対立した路線たちが巻き起こす“闘争”風のシーンはハードボイルドな空気が醸し出されており、高崎線をはじめとしてひと味違う路線たちの面を見ることができる。

少年姿で始まった長野新幹線・上越線(演:板垣李光人 ※東京・神戸公演ゲスト)を愛する信越線、つなぎ姿で頭に白タオルを巻いた秩父鉄道(演:森山栄治 ※新潟公演ゲスト)を愛する東武東上線 役の2役を演じる高崎翔太の弾けっぷりは健在。

ことあるごとに上半身をはだける、りんかい線 役の山本一慶と、上越新幹線 役の田中涼星の脱ぎっぷりもダブルで堪能できる。彼らの突き抜け具合に同乗する横須賀線 役の渡辺コウジ、翻弄される京浜東北線 役の高橋優太とのシーンは、爆笑間違いナシ。山本は山形新幹線 役、渡辺は丸の内線・北陸新幹線 役も演じているので、そのギャップにも注目だ。

ゲネプロでは東京公演ゲスト・東北新幹線 役の石渡真修、日替わりゲスト・山手線 役の木戸邑弥も参加しており、舞台により一層の華とエピソードを添えていた。

緩急のついたストーリーを重ね合わせており、“脱線”することなくラストまで走り抜けられるステージ。ふだん何気なく乗っている電車には、こんなに奥深い歴史や出来事が隠されていたのかと、ハッとさせられるエピソードが盛りだくさんだ。観劇後は、電車のある景色の見え方がちょっと変わるかもしれない。もちろん電車をあまり使わない人や、電車に詳しくない人でも楽しめる要素が充分。ぜひ一度“乗車”してみては?

東京公演は5月4日(金)~5月13日(日)品川プリンスホテル クラブeX、神戸公演は5月18日(金)~5月19日(土)新神戸オリエンタル劇場、新潟公演は5月25日(金)~5月26日(土)長岡リリックホール シアターにて。

本公演のBlu-ray&DVDは9月7日(金)に発売が決定している。

ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』3~延伸するは我にあり~

東京公演:2018年5月4日(金・祝)~5月13日(日)品川プリンスホテル クラブeX
神戸公演:2018年5月18日(金)~5月19日(土)新神戸オリエンタル劇場
新潟公演:2018年5月25日(金)~5月26日(土)長岡リリックホール シアター

原作:青春(あおはる)『青春鉄道(あおはるてつどう)』(KADOKAWA / コミックウォーカー・月刊コミックジーン連載中)
脚本・演出・作詞:川尻恵太(SUGARBOY)
音楽:あらいふとし+ミヤジマジュン
振付:EBATO

出演:
東海道新幹線 役:永山たかし
銀座線・常磐線(西武池袋線)役:KIMERU
高崎線 役:郷本直也
東海道本線 役:鯨井康介
京浜東北線 役:高橋優太
信越線・東武東上線 役:高崎翔太
りんかい線・山形新幹線 役:山本一慶
宇都宮線 役:稲垣成弥
横須賀線・丸の内線(北陸新幹線)役:渡辺コウジ
秋田新幹線・千代田線 役:神里優希
上越新幹線 役:田中涼星
各地ゲスト:
【東京公演】東北新幹線 役:石渡真修
【東京・神戸公演】長野新幹線・上越線 役:板垣李光人
【新潟公演】秩父鉄道 役:森山栄治
日替わりゲスト(山手線 役):
【東京公演】木戸邑弥、兼崎健太郎、桑野晃輔
【神戸公演】安川純平
【新潟公演】赤澤 燈

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オフィシャルブログ
公式Twitter(@aoharu_musical)

©青春 ©ミュージカル『青春鉄道』製作委員会

関連書籍:コミック『青春鉄道(あおはるてつどう)』

『青春鉄道(あおはるてつどう)』

著者:青春(あおはる)
出版社:KADOKAWA / メディアファクトリー