2018年春アニメ主題歌特集  vol. 14

Interview

科学ADVシリーズならではの“みんなが待っていた感じ”がそこにある─アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』主題歌アーティスト対談 いとうかなこ×Zwei

科学ADVシリーズならではの“みんなが待っていた感じ”がそこにある─アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』主題歌アーティスト対談 いとうかなこ×Zwei

「科学アドベンチャーシリーズ」と言えばこの人、と代名詞になるほどの存在感を放ついとうかなこ、そして彼女同様、同シリーズで多くの楽曲でのコラボレーションを果たしているのがMegu(Ba)、Ayumu(Vo)の2人組ユニットZwei【ヅヴァイ】。普段から仲がいいという両者がOP・EDを担うTVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』について、そして「科学アドベンチャーシリーズ」について大いに語ってくれた。

取材・文 / えびさわなち


シリーズの一色としていとうかなこを感じてくれていたらいいなぁと(いとう)

いとうかなこ

お二組共に「科学アドベンチャーシリーズ」とは長いお付き合いになられたかと思いますが……。

いとうかなこ そうですね。何かしらか必ず歌っているイメージで。「全作参加している」と言ってもいいかなぁ、と。Zweiも『ROBOTICS;NOTES』からだよね?

Megu ですね。

そんな「科学アドベンチャーシリーズ」に対してはどのような印象をお持ちですか?

いとう わたしはこの設定が好きですね。実際にあるかもしれない怖い話のシリーズで、ちゃんと科学的根拠があって、そこに基づいた設定やネタであること。それにシリーズ通して時間軸が同じである。全然違うお話なんだけど、ちょいちょいキャラがカブってる。それがシリーズとして面白いところだし、参加できていて良かったな、と思えるんです。シリーズ5作まで歌ってきて、何かしらかでどのシリーズにも関わっているので、シリーズの一色としていとうかなこを感じてくれていたらいいなぁ、と思っています。

「科学アドベンチャーシリーズ」と言えば!という存在ですよね。

いとう オープニングを歌うとその色は強くなりますよね。でも『ROBOTICS;NOTES』だけはエンディングなんです。そこはZweiちゃんが顔になっていますから。

Ayumu ありがとうございます(笑)。

いとう 作品の表紙がオープニングなら、裏表紙がエンディングだと思っているので。オープニングがその作品の顔!というイメージなので、『ROBOTICS;NOTES』はZweiちゃんが顔ですよね!

Zwei

オープニングとエンディングに対してのいとうさんのイメージを伺えたので、Zweiのおふたりにも伺いたいです。どのようなイメージがありますか?

Ayumu 表が白なら裏が黒、というのではないですが、表が放つ感じなら、エンディングは沁みていく感じがしますよね。ひととおり物語を観たあとに、余韻になるような感じがありますよね。オープニングはバスッ!と始まりを告げる、というのを感じるんですけど、エンディングは物語を噛みしめるような、そんな存在かなと思いますね。

Megu Zweiの『STEINS;GATE』関連の曲ってバラードしかないんです。Zweiは激しいとか明るいとかロックのイメージが強いんですけど、この『STEINS;GATE』では敢えてバラードで、違う一面が見せられる楽曲を作ってきたんです。オープニングは明るくて「始まるよ!」というような楽曲に、このシリーズもなっているとは思うんですけど、エンディングは作品のもうひとつの表情を出せる。それと同時に私たちの裏と表も表現できる作品だな、と思っています。

なるほど。お話が前後してしまいますが、先ほどいとうさんへ伺った質問を今一度。この「科学アドベンチャーシリーズ」の世界観については、どのような印象をお持ちですか?

Megu すごく混沌としている物語だな、と思っていて。でもそんな中でも希望や夢に向かって駆け抜けていく主人公たちがいるんですが、それでもなかなかハッピーエンドにならない。もう、泣いちゃいますよね。歯がゆい気持ちにさせる作品です。世界線が変わっていったりする綿密に作られた世界観は、本当にあるかもしれないことを表現していて面白いなと思っています。

Ayumu もうふたりが話しているとおりです。

いとう 最近また一気に観たんだよね?

Ayumu 観たんだけど……観たあとに必ず悪夢を見る(笑)。

いとう 入り込み過ぎだよ(笑)。

Ayumu でも謎が残る。もやもやするんだよね。

いとう そのもやもやとか謎だけど、前作の『STEINS;GATE』で回収されていない伏線の1%を『STEINS;GATE 0』で語るから、これで100%になるはず。ふたつ合せて100%になる。ただ、『ゼロ』の世界線はとにかく辛いので、その辛さの中で出来た1%によってシュタインズゲートに行ける。しかもゲームで語られる物語とアニメの物語は必ずしも同じにはならないって(志倉)千代丸さんは言ってた。

Ayumu ゲームはコンプリートしたからアニメもきっちり観ないとだね。

いとう そうそう!アニメ『シュタインズ・ゲート』を観て、アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』を観て、ゲームもしっかりコンプリ-トしたら全部が繋がる。

Ayumu それはうれしい!

いとう それに主題歌というのはお話を凝縮したものだと思うから、すべての物語を紐解くとさらにグッとくる仕掛けもある、と千代丸さんも公言もしています。「ファティマ」に関して言うと今のところはなんだかおかしな科学的な用語が羅列されているように感じるでしょうけど、「僕」という一人称が出て来るから。主人公のオカリン(岡部倫太郎)かなってわかったりはするんだけど。だんだん人に寄ってきたりとか、物語が進む中で楽曲の感じ方も変わって来ると思いますね。

初めてアニメのオープニング曲のお話をいただいたときの感動は忘れられないですね(Megu)

これまでに歌われてきた「科学アドベンチャーシリーズ」の楽曲たちの中で特に印象に残っている曲を教えてください。

Megu わたしは……「純情スペクトラ」ですね。初めてアニメのオープニング曲をやったんです。アニメの曲を歌いたい、とずっと思っていたんですね。この曲がアニメ『ロボティクス・ノーツ』のオープニングです、と話をいただいたときの感動は忘れられないですね。

Ayumu ゲームなんですが、『STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム』のエンディング曲の「あの夏の日の想い出」は印象深いです。この曲の発表は「純情スペクトラ」の後になるんですけど、『STEINS;GATE』の世界からは『ROBOTICS;NOTES』の舞台へ繋がっている、と聞いていたんです。だから、「あの夏の日の想い出」のシングルのジャケットのまゆしぃ(椎名まゆり)が手を空へとあげているイラストは、その空が種子島の空と繋がっている感じがして。

その当時、『ROBOTICS;NOTES』の舞台でもある種子島のお祭りでライブをしたんですが、そこでこの曲を歌ったときに、『ROBOTICS;NOTES』のあとにまた『STEINS;GATE』が始まるんだ、と感じるような空の色でもあったので、すごく印象深いです。

いとう わたしは『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』のオープニングで映画館で自分の歌が流れた、という思い出があるので「あなたの選んだこの時を」ですね。

いちばん最初に観たのはIMAGICAの試写室だったんですけど、「これ!わたしの歌です!」って手をあげて大声で言いたくなっちゃったんです。それくらいうれしくて。ただオープニングは短くカットされてしまっていたので、やっぱり映画の曲をやるならエンディングもやりたいなって思っちゃいました(笑)。でもその後、池袋と新宿と宇都宮で合計4回観ましたけどね。うれしくて(笑)。

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