Interview

足立佳奈 新作は、いきものがかりの水野良樹が書き下ろしたアップテンポなナンバー! カップリングには自身作詞・作曲による作品も。シンガーとして一歩踏み出した心境を訊く。

足立佳奈 新作は、いきものがかりの水野良樹が書き下ろしたアップテンポなナンバー! カップリングには自身作詞・作曲による作品も。シンガーとして一歩踏み出した心境を訊く。

昨年8月のデビューからコンスタントに作品をリリースし続けている足立佳奈が、はやくも4枚目となるシングル「チェンジっ!」をリリースした。放送中のTVアニメ「レイトン ミステリー探偵社~カトリーのナゾトキファイル~」オープニングテーマとなっている表題曲は、いきものがかりの水野良樹が書き下ろしたアップテンポなナンバー。日本を代表するポップアーティストとのコラボによって生み出された本作は、大学生になった足立佳奈の新たな表情を明確に感じさせてくれる仕上がりとなっている。その他、足立自身が作詞・作曲を手掛けた「いつも一緒に」や、自身の実体験が盛り込まれた片想いナンバー「もしも願いが叶うなら☆」とバラエティに富んだ3曲を収録した初夏を彩る最新シングル。それは聴き手の日常を心地よく、ハッピーに“チェンジっ!”させてくれるものとなるはずだ。

取材・文 / もりひでゆき

大学生として、そして歌手としてここからもっと頑張っていこうっていう気持ちの強さを表現できたんじゃないかなって

去る5月3日、甲子園球場で行われた横浜DeNAベイスターズvs阪神タイガース戦で足立さんは始球式に挑戦されました。ネット上にはその球の速さにざわめく声が多数上がっていましたが。

足立佳奈 微妙にショートバウンドしてしまったのがすごくショックで。野球は観るのもやるのも大好きなので絶対成功させたかったんですよ。練習もたくさんしたんですけど。

事前にしっかり準備して臨んだんですね。

足立 はい。今住んでる東京だと硬式の球を投げられるような場所がなかなかないので、わざわざ地元に戻って特訓したんです。近所の方々に手当たり次第声をかけてキャッチャー役をお願いしたり、昔お世話になっていた野球チームのコーチや監督さんにも教えてもらったりしながら。だから余計に悔しかったんですよね。いつかまた絶対リベンジしたいです。その際には、今度はできれば……巨人戦で。私は大の巨人ファンなので、高橋由伸監督にもお会いしたいです(笑)。

「こんなに恵まれていていいのだろうか!?」って思っちゃいますよね。

そんな足立さんから高校卒業後初となるシングル「チェンジっ!」が届きました。表題曲は放送中のTVアニメ「レイトン ミステリー探偵社~カトリーのナゾトキファイル~」オープニングテーマとして、いきものがかりの水野良樹さんが作詞・作曲を手掛けられています。

足立 まず水野さんに曲を書いていただけたことが光栄すぎてビックリしましたね。お母さんがいきものがかりさんのことが大好きで、小さい頃からよくクルマの中で聴いていたんです。なので今回のご縁がただただ嬉しくて。そしてアニメに関しても、私は「レイトン教授」のゲームをお兄ちゃんとひたすらやっていた経験があったので、今回そのアニメと音楽で繋がることができて本当に嬉しかったです。「こんなに恵まれていていいのだろうか!?」って思いました。

楽曲の印象はいかがでしたか?

足立 「こんなに速い曲を歌えるのだろうか!?」って思うくらい今までの自分にはなかったテンポ感だったので、最初は不安もありましたね。でも何度も練習してレコーディングをして、イベントなんかで歌い重ねていくことで、今はどんどん自分のものになってきた実感があるというか。このテンポ感を楽しいと思えるようになったし、こういうタイプの曲をこれからもっともっと歌いたいなっていう気持ちにもなってきていて。表現の幅を広げてもらえたことで、新しい自分を知ることができたなって思います。

アニメの第1話でこの曲が流れているのをテレビで観た時はもう感動の嵐で、涙が止まらなくなっちゃって。

アニメの主人公であるカトリーと足立さんはどこか似ている印象があるので、この曲もアニメにものすごくマッチしている印象がありました。

足立 ほんとですか! それ、水野さんにもおっしゃっていただいたんですよ。「元気なところが佳奈ちゃんとカトリーはすごく似ているから、そのイメージで作ったよ」って。アニメの第1話でこの曲が流れているのをテレビで観た時はもう感動の嵐で、涙が止まらなくなっちゃって。私の歌に合わせて、カトリーが「チェンジっ!」ってポーズをしてくれるんですよ! それがたまらなく嬉しかったです。

変わっていくことで今の自分を超えていく……そんなテーマで綴られた歌詞は足立さんにどう響きましたか?

足立 今の私の思いにそっくりだなって思いました。自分の中にはもっと輝きたいという思いはあるけど、そのためにどうしたらいいかわからなくて気持ちがぐらぐら揺れ動くこともあって。でもそこで悩んで迷っているのではなく、その感情をしっかり乗り越え、前を向いて変わっていかなきゃいけないなって思うんですよね。ほんとに文句なしにピッタリな気持ちを書いてくださっているので、歌に関しても気持ちをしっかり込めてレコーディングすることができましたね。

足立さんらしいはつらつとした元気なボーカルになっていますね。

足立 悩まず、自分の思った通りに気持ちよく歌えましたね。最後の<こえていけ>のところでは今までになかったようなロングトーンに挑戦できたのも良かったなと思います。大学生として、そして歌手としてここからもっと頑張っていこうっていう気持ちの強さを表現できたんじゃないかなって。

そのロングトーンの後にはフェイクも入っていますね。ここではちょっと大人になった足立さんの表情が見えたような気もしました。

足立 嬉しいです! 今までは「フェイクってどうやればいいんだろう」みたいな感覚だったし、実際やろうと思っても恥ずかしくなっちゃったりしていたんですよ。でも今回は何も意識していなかったのに自然とフェイクが出たんです。まだ上手なフェイクではないとは思うんですけど、そういう部分でもちょっとずつ変わっていくことができているのかなとは思いますね。

シングルのリリースを重ねるごとに成長という変化が確実に見えていますもんね。

足立 以前の曲と聴き比べてみると声や表現の仕方が確かに変わってきているなって自分でも感じますね。もちろんまだまだこれからなので、一歩ずつ自分の中の課題をクリアしていきながら、もっともっと力をつけて変わっていきたいなって思います。

今回のMVでは「アスリートなんじゃないか!?」ってくらい、とてつもない量を走りましたね。

「チェンジっ!」のミュージックビデオでは野球をしたり、走りまくったりする足立さんの姿が堪能できます。始球式で見せた運動神経の良さが感じられますね。

足立 今回のMVでは「アスリートなんじゃないか!?」ってくらい、とてつもない量を走りましたね。80メートルくらいの距離を何十本も走って、野球のシーンではやりすぎってくらいベーラン(ベースランニング)しまくった感じで(笑)。

過酷な撮影でしたね(笑)。

足立 いや、むしろ私が走りたかっただけだと思います(笑)。バッティングのシーンでは「走らなくていいから」って監督さんには言われていたんですけど、打つことに集中してるからその言葉が私には聞こえてなくて。で、打ったら走るのは当然じゃないですか。そうすると「なんで走らせるんだよ!」ってスタッフさんが監督さんに怒られてしまい、私は「すみません、楽しくて……」みたいな(笑)。

あははは。本当に気持ち良さそうに笑顔で走ってますもんね。

足立 本気すぎてかわいらしさゼロな走り方ですけどね(笑)。でも「チェンジっ!」という曲が持つメッセージにふさわしいMVになったんじゃないかなって思います!

私が登場するのは第9話。本当に楽しい作品になっているので、ぜひみなさんにも観ていただけたらと思います!

あとこの曲での縁で、「レイトン ミステリー探偵社~カトリーのナゾトキファイル~」では声優にも初挑戦したそうで。

足立 そうなんですよ! メイドのメイちゃんという役で、けっこう長いセリフもいただきました。アフレコは難しかったですね。声だけで感情を伝えるためには、普段よりもかなりオーバーにセリフを言わなきゃいけないんですよ。それがなかなかできなくって。最終的にはなんとなくコツがつかめたような気がしたので、また機会があったら挑戦してみたいなと思いました。私が登場するのは第9話。本当に楽しい作品になっているので、ぜひみなさんにも観ていただけたらと思います!

シングルの2曲目には、足立さんが作詞・作曲を手掛けた「いつも一緒に」という曲が。こちらは「NHK 中部フレッシャーズキャンペーン2018」テーマソングに起用されています。

足立 この曲はまず、キャンペーンのスポットとして流れる15秒分を作ったんですよ。サビの冒頭、<小さいころから~>のところなんですけど。そこはNHKの「おかあさんといっしょ」という番組をイメージしながら書いたんですよね。

お母さんに怒られたときに私を笑顔にしてくれたのもあの番組だったし、悲しい歌が流れてきた時には一緒に泣いたりもしていましたからね。

なるほど。歌詞にあるように、家族みたいにそばにいてくれた存在がその番組だったと。

足立 そうなんです。私が小さい頃、うちはけっこう厳しくて。テレビはNHK以外観ることができなかったから、いつも「おかあさんといっしょ」を観ていたんです。お母さんに怒られたときに私を笑顔にしてくれたのもあの番組だったし、悲しい歌が流れてきた時には一緒に泣いたりもしていましたからね。そういう意味では本当に家族のような存在だったから、そのことを15秒では描いてみたんです。ただ、それを1曲としてシングルに入れるにあたっては、私のそういう思いだけでは共感してもらえないだろうなと。

聴いてくれるみなさんがちゃんと共感してくれる歌詞になるよう6時間くらい部屋にこもって書き上げましたね。

そこで新たにテーマを考えて、歌詞の世界を膨らませていったわけですね。

足立 はい。いろいろ考えた結果、これは友達や近所に住んでいたおじいちゃん、おばあちゃん、そして学校でお世話になった先生に向けて作ろうと思ったんです。自分にとって大切な人たちのことを心に思い描きながら、でも客観的な視点も忘れずに、聴いてくれるみなさんがちゃんと共感してくれる歌詞になるよう6時間くらい部屋にこもって書き上げましたね。作詞と作曲を全部自分だけでやりきったのは今回が初めてだったので、すごくいい経験になりました。みなさんがどんな反応をしてくれるのか、ちょっと不安なところもありますけど、聴いていただけるのが今はすごく楽しみです。

大切な人たちのことを思いながら、新たな一歩を踏み出す決意。それは多くの人に共感を与えてくれるメッセージだと思います。

足立 前作の「サクラエール」は卒業式を終えた段階での決意を歌っていましたけど、この曲は卒業してから上京するまでの間に抱いた自分の感情が込められていると思うんですよね。地元の人たちに向けて自分の決意をちゃんと伝えたかったというか。「私は東京に行っても頑張るよ」って。新生活を迎えて同じような状況を経験している方もきっと多いと思うので、その方々への応援歌になってくれたらいいなって思いますね。

ボーカルには優しくてあたたかな感情が滲んでいますね。

足立 そう言っていただけると嬉しいです! 編曲をしてくださったSakuさんが「これは佳奈ちゃんの曲だから佳奈ちゃんがやりたいように歌っていいよ」って言ってくださったんですよ。なので、歌詞と曲同様に、歌録りに関しても本当に自分の思うようにやらせていただけた感じで。歌ってるときにも、録り終えて聴き直したときにも、思わず泣いてしまいそうになる曲になりました。

2番のAメロにある<心地よくて大好きで>のところって確実に笑いながら歌っていますよね。すごくピンポイントな感想ですけど、その雰囲気がすごく良かったんです。

足立 あはははは。気づかれちゃいました? そこのフレーズは近所のおじいちゃん、おばあちゃんや先生に向けての感情なんですけど、<心地よくて大好きで>みたいなことってあまりにも言い慣れていない言葉だったから何度歌っても思わず笑ってしまうんですよね。

照れくささを隠すための笑いなんですかね。

足立 そうだと思います。だいぶ照れました。なのでああいう仕上がりになってしまったという(笑)。すごく細かいところまで聴いてくださっていてほんとに嬉しいです!

そして曲中に出てくる<ららら>のパートは、みんなで歌いたくなる感じですよね。ライブで歌えば、幸せな景色が生まれそう。

足立 あそこは私にとって大切な人たちみんなと一緒に歌っているイメージなんですよ。なのでライブでもぜひ歌いたいですね。音源では6人分くらいの声を重ねているので、「ちょっと怒りっぽい人で」とか、いろんなキャラクターの人になりきってそれぞれ歌いました。いろんな声を出すのは楽しいですね。モノマネも好きだし(笑)。

自分でももっともっと作詞・作曲をしていきたいなってあらためて思いましたね。

この曲でシンガーソングライターとして大きなステップを一段上がれた実感もあるんじゃないですか。

足立 そうですね。思いを強く持っていればこうやって自分だけでも1曲を作り上げることができるんだなって、少し自信になったところもありました。提供していただいた曲を歌うことは楽しいのでこれからもやっていきたいんですけど、自分でももっともっと作詞・作曲をしていきたいなってあらためて思いましたね。自分で作れば思いをより強く込めることができますから。

そして、もう1曲。「もしも願いが叶うなら☆」も収録されています。

足立 この曲の歌詞は、作詞をしてくださった小林夏海さんといろいろ話しながら作り上げていった感じなんですよ。「今どきの子はこういう感情を持っていると思います」「じゃこういう言葉は?」みたいなやり取りをしながら。その作業がものすごく盛り上がっちゃって、レコーディングのスタートが2時間くらい遅れてしまったという(笑)。でもその分、自分でも納得の行く歌詞になったんで、レコーディングでもすごく歌いやすかったんですよね。

歌詞のテーマとしては……。

足立 これはもはや恋愛ですね(笑)。ラブソングです、はい。

思いを寄せていた相手にお気に入りの曲を教えてもらったりしたことがあって。

デビュー当時、「恋愛の曲はまだ歌えない」とおっしゃっていた足立さん。大人になりましたね(笑)。

足立 あははは。どうしちゃったんですかね(笑)。いやでも、私も過去に片思いしていた子にお気に入りの曲を教えてもらったりしたことがあって。その曲を学校からの帰り道や駅のホームなんかでよく聴いていたんです。

この曲の歌詞そのまんまじゃないですか。

足立 そうなんです。そのエピソードを小林さんにお話ししたら、そのまま歌詞として書いてくださったんですよね。そういう意味では私の実体験が書かれた曲でもあるんです。今もその曲を通して、その男の子の存在を感じることができるよ……って、これロマンチックじゃないですか(笑)?

はい、ロマンチックだと思います(笑)。

足立 ただ、この曲は<この胸にいつもMusic/いつもWith you/いつもMusic>ってフレーズで終わっていて。要は私にとって大事なのは最終的に音楽なんだなってことで。恋も大事だけど今は音楽が一番なのかなって、この曲を通してあらためて思いましたね(笑)。

片想いの曲ですけど、せつなさよりは笑顔が浮かぶ仕上がりになっているところも足立さんらしいところですよね。

足立 実際、私が片想いしたら、泣いててもどうにもならないから笑おうっていう、この曲の主人公のような前向きな感じじゃないかもしれないですけどねでも自分と違うタイプだからこそスッと入り込んでレコーディングに臨めたところもあって。自分の経験を盛り込んでいただいた歌詞ではありますけど、歌に関してはちょっと演じると言いますか、この曲に合ったキャラクターを思い浮かべながら歌いましたね。曲自体がかわいい雰囲気でもあるので、仕上がりとしてはすごく好きな曲になりました。

その他の足立佳奈の作品はこちらへ。

足立佳奈

岐阜県海津市出身のシンガーソングライター。
2014年にLINE×SONY MUSICオーディションで12万5094人の中からグランプリを獲得。
2017年2月、Twitterにアップした15秒動画「キムチ~笑顔の作り方~」が中高生の間で話題となり、そのツイートは2,500万回以上のインプレッションを記録。
その動画を真似してアップする中高生や部活生が多数出現し、学生の中で社会現象となり、その曲をもとに2017年8月に「笑顔の作り方~キムチ~/ココロハレテ」でメジャーデビューを果たす。
LINE MUSICで配信された「笑顔の作り方~キムチ~/ココロハレテ」は大物アーティストを押さえ堂々の1位を獲得。
さらにLINEバイトのヒロインやフジテレビ「新しい波24」のMCに大抜擢されるなど、まさにシンデレラストーリーを駆け上がる、シンデレラガールとなる。
2018年には、TOKYO GIRLS COLLECTIONや超十代、シンデレラフェスなどの大型イベントに出演する一方、
NHK中部フレッシャーズキャンペーンのイメージソングや、NHK Eテレ高校講座「国語表現」のMCに抜擢されるなど多方面での活躍が期待されている。
趣味はスポーツ観戦と食べること、走ること。50メートル走は6.8秒。

オフィシャルサイト
http://www.adachikana.com/