Interview

【スペシャル対談】“ガチファン”炸裂な大橋彩香の好みを取り入れたコラボが実現! アルバムリード曲「シンガロン進化論」には大石昌良が10人いる!?

【スペシャル対談】“ガチファン”炸裂な大橋彩香の好みを取り入れたコラボが実現! アルバムリード曲「シンガロン進化論」には大石昌良が10人いる!?

声優アーティスト・大橋彩香の2ndアルバム『PROGRESS』が、満を持してリリース。そのリード曲「シンガロン進化論」は、昨年大ヒット曲「ようこそジャパリパークへ」を生み出し、自らも“オーイシマサヨシ”名義でアニメソングを発表するシンガーソングライター・大石昌良が手掛けたものだ。かねてから大石の楽曲を愛する大橋と、その歌声を高く評価する大石。そんなふたりから、この曲の制作の裏話や、制作を通じて感じたことを聞いた。

取材・文 / 須永兼次 撮影 / 山本哲也


大橋の好みも取り入れて、形作っていった「シンガロン進化論」

今回「シンガロン進化論」でご一緒されるまで、おふたりはお互いにどのような印象をお持ちでしたか?

大石昌良 “とにかく無邪気で元気な女の子”っていうイメージばかりが先行していて。それに、僕の音楽を聴いていただいているっていうお話も事前に聞いていたので……ありがとうございます。それに僕、今回お話をいただいてからめちゃくちゃ大橋さんの動画とかMV観まくって、普通にファンになっちゃった。

大橋彩香 いやぁ……うれしいです(照)。私は、今回ご一緒する前から大好きなアーティストさんで曲もよく聴かせていただいていたんですけど、“歌とギターがめちゃめちゃ上手なおにいさん”っていうイメージがありました。

その「シンガロン進化論」についてのお話をおふたりがされたのは、レコーディング当日が最初だったんでしょうか?

大石 そうですね。顔を合わせて打ち合わせ、っていうのは特になくて。ただ、ちょうど3月にイベントで一緒になったときに、「こんな曲が出来上がってますよ」みたいな話は直接させていただいたりとか。途中段階で聴いていただいたときには、「あ、本当に仮歌本人が歌ってるんですね」っていう、なんか変な感想をいただきましたけど(笑)。「曲の話は!?」みたいな。

大橋 そういえば、そんなことも言った気がします(笑)。

大石 そのとき「僕が作った曲でどの曲がいちばん好きですか?」みたいなことも聞いたら、斉藤壮馬くんに提供した「フィッシュストーリー」が好きって言ってたので、そういう情報をアレンジに反映して。よりちょっとドリーミーな感じというか、空想世界に入っていけるような感じのイメージでアレンジを進めていったり……ある種の壮大感を入れていく、ヒントにさせていただきました。

大橋さんからは以前、最初の音源とレコーディングのときのアレンジが結構変わっていた、というお話もお聞きしていたのですが。

大橋 いや、本当にいろんな音が増えていて。壮大な感じもですし、「ピロロロロン」みたいなシンセサイザーの音とかも入っていて、いろんな生き物が進化している感じが感じられて……広がりがすごかったです。それに、ドラムとか楽器も全部生になってて……。

大石 そうだよね。ドラム叩くもんね。

大橋 ドラムが生っていうだけでめちゃめちゃテンション上がるんですよ。

大石 わかる。打ち込みと生とだと決定的な違いがあるから、プレイヤーだったらわかっちゃうよね。

大橋 はい。レコーディングのときは最初に1回声出しで歌ったんですけど、そのときにドラムが生になっているのを感じて、テンションが上がりました。

大橋の歌唱力の高さが生んだ、大石のこだわりと工夫

ちなみに、楽曲を作られるときにはどういうイメージをいちばんに曲に込めようと思われたんですか?

大石 すでに『PROGRESS』っていうアルバムタイトルは決まっていて。そのリード曲を……というお話だったんですけど。さらに突っ込んだところでは、「爽やかでポジティブで、新しいことができるようなロックナンバーをお願いしたいです」みたいなリクエストをいただいたので、それに沿って大橋さんのイメージ感にあったものを作りました。

大橋さん自身からは、何かテーマのリクエストはされたんでしょうか?

大橋 いや、もう完全に「大石さんにお任せします」っていう感じで。なので楽曲をいただいたときには、これからの大橋彩香がファンの皆さんと一緒に楽しく前に進んで、私の進化した明るい未来を一緒に見ているようなイメージがすぐに浮かんできて、「素敵な楽曲だなぁ……!」って思いました。

大石 でもさ、僕の作品めっちゃ聴いてくれてるでしょ?

大橋 はい(笑)。

大石 だから大橋さんの中に、過去曲からライブラリーができてるだろうから、不安で。新しいものを全部出さなきゃいけないけど、結局僕は僕でしかないから実はハードルの高さもあったんですよ。ホント、迷惑な話です……ウソウソ!(笑)

大橋 あははは(笑)。

大石 でも、本当にいろんなキャラクターを演じ分けられる、声優さんとしても素晴らしい方だと思っているので、そのなかでも自分が思う大橋さんの声の魅力がいちばんに出るところにキー設定をして。作品を固めていきましたね。それとポジティブ感とか太陽感とか、前に進んでいく感じとかっていうのはすごい意識して作りました。あと、ほかにも気をつけたことがあって……。

どんな部分ですか?

大石 「セリフを入れない」ってことです。僕、声優さんの曲にはセリフ入れがちなんですけど、大橋さんの歌聴いてたら「歌一本で勝負できるな」と思って。声優アーティストさんへの提供でセリフという武器を使わず、歌唱っていう一本刀で行ったっていうのは、彼女の歌唱力を信頼していたからだったのかな、って。……これ、言いたかったの(笑)。

大橋 ……うれしいです!

大石 あと、コーラスも気を使ったところでしたね。というのも、女性声優さんとか女性キャラクターの曲でファンの方が聴きたいのって、その方やキャラの声だったりするわけじゃないですか? そこにオペラっぽく中性的にごまかしているとはいえ、自分のコーラスが入ることにアレルギーを示す方ももちろんいらっしゃるわけで。

でもそのなかで大橋さんチームは「ぜひ入れてください」って言ってくださったので、非常にありがたかったですね。その分だけオケをゴージャスにもできましたし……やっぱりコーラスも“楽器”なので、より曲に貢献できたのかなって思いますね。

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