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アメリカ映画の健全な発展を目的にその労と成果を讃えるための映画賞

アメリカ映画の健全な発展を目的にその労と成果を讃えるための映画賞

アメリカ映画の健全な発展を目的にその労と成果を讃えるための映画賞

 アカデミー賞とはなんぞや? をWikipediaで見ると、こう書いてある。

“アメリカ映画の健全な発展を目的に、キャスト、スタッフを表彰し、その労と成果を讃えるための映画賞。授与されるオスカー像から、単にオスカーとも呼ばれる。”

 とは言え、現在は外国語映画賞の部門があるし、主要部門においても対象作品をアメリカ映画(アメリカ製作)に限ってはいない。例えば今年マルチ・ノミネートを果たしている『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はオーストラリア映画だし、昨年エディ・レッドメインが主演男優賞を受賞した『博士と彼女のセオリー』はイギリス映画だ。ただし、授賞式の前年1年間に米ロサンゼルス地区にて上映された作品であることなど、いくつかの対象条件はある。

 遡って第1回のアカデミー賞が開催されたのは、1929年5月16日。その前年、ハリウッドにオープンしたルーズベルト・ホテル(同ホテル建設の資金提供者には映画関係者が多かった)で行なわれた映画芸術科学アカデミーの夕食会の際、事前に通知していた受賞者に賞を授与した。アカデミーの会員は映画業界人で構成されているが、音楽のグラミー会員がアメリカ国内在住者のみに資格を与えているのに対し、こちらは映画界における功績が認められれば国籍や居住地は問われない。毎年春に新規会員の募集を行なっており、ちなみに2016年の申請締め切りは3月24日。

 受賞者が手にするオスカー像のモデルは、メキシコ人俳優エミリオ・フェルナンデスであると言われ、デザインを担当したのはMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の美術監督セドリック・ギボンズ。アカデミーが公式にオスカーという名称を使用し始めたのは1939年第12回開催の時。原料は錫と銅の合金だが戦時中は石膏で作られたためにもろくなったそうだ。1950年以前のオスカー像にはオークションで高値がついているが、1950年以降のオスカー像の売買は禁止されており、売却した場合は盗品とみなされ、アカデミーが1ドルで買い取ることになっている。1999年、マイケル・ジャクソンは『風と共に去りぬ』の作品賞オスカーを150万ドル(1億7500万円/当時)で落札した後、1ドルで買い戻されるという憂き目に遭っている。

 このオスカーを最も多く獲得した作品は、計11部門受賞で、『ベン・ハー』、『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の3作が並んでいる。『タイタニック』で主演したレオナルド・ディカプリオは、なかなかオスカーを獲得できないことでも有名になってしまったが、今年は、最多12部門ノミネートの『レヴェナンド』で、遂にその時を迎えることになるか!?

文 / 赤尾美香