2018年春アニメ主題歌特集  vol. 21

Interview

【インタビュー】声優として、歌い手として…井口裕香「UNLOCK」 “闇のカードバトル”アニメ・WIXOSS(ウィクロス)の集大成がここに!

【インタビュー】声優として、歌い手として…井口裕香「UNLOCK」 “闇のカードバトル”アニメ・WIXOSS(ウィクロス)の集大成がここに!

声優・アーティストとして活躍する井口裕香の新譜は、TVアニメ『Lostorage conflated WIXOSS』のOPテーマ「UNLOCK」。作編曲は昨年I’veから独立した中沢伴行、そして作詞は『WIXOSS』シリーズを支えてきた分島花音が務める。『WIXOSS』の集大成とも言える楽曲について、そして自身も出演する作品を背負うテーマ・ソングを歌うことについて、彼女に話を聞いた。

取材・文 / 青木佑磨(クリエンタ/学園祭学園)


「UNLOCK」は、『WIXOSS』シリーズファンの皆さんにも納得してもらえるかっこいい曲になったかな

昨年はファンミーティングツアーを回られていましたが、ご感想はいかがでしたか?

井口裕香 フェスでもなく今までやらせてもらってきたライブとも違って、実際の距離も心の距離も近いような感覚でライブができて純粋に楽しかったです。昨年リリースしたミニ・アルバム『LOVE』も作品に寄り添うタイアップではなくて、今の自分から生まれてくる言葉や想いをいろんな作家さんに曲にしてもらったので、自分自身が何を伝えたいのかを考えながらレコーディングもライブもできて、自分を見つめ直す機会になりました。

今まで行ってきたようなタイアップ曲の制作と、『LOVE』の制作で異なる部分はどんな部分だったのでしょうか?

井口 タイアップ曲がまったく私じゃないわけじゃないけど、あくまで基本は作品に寄り添っているので。『LOVE』は全部私を主軸にして気持ちを大切に歌が生まれていったので、作る過程でも今までにない経験がたくさんできました。アーティストさんに自分の今の想いを長文でお送りして歌詞を作ってもらったり、制作陣の人たちと向き合う時間が長く取れたので、貴重な経験でしたね。

そんな活動を経て、『Lostorage conflated WIXOSS』のOPテーマ「UNLOCK」がリリースされます。こちらはどのような曲になりましたか?

井口 『WIXOSS』シリーズの1作目で主題歌を歌われていた分島花音さんに作詞を、そして元・I’veの中沢伴行さんに作編曲を担当していただいて、シリーズの集大成という感じですね。

自分ひとりで集大成を歌うのは責任もあるし緊張してしまうけど、今までずっと『WIXOSS』を見守ってきてくださった分島さんの歌詞に乗って歌えたらとても素敵なことだし、シリーズのファンの皆さんにも納得してもらえるかっこいいものになるんじゃないかと。私なりに作品に出演している声優として、(TVアニメ前作『Lostorage incited WIXOSS』OPテーマの)「Lostorage」を歌わせてもらったアーティストとして解釈してレコーディングに臨みました。

ダークな歌詞と曲だからこそ、ちょっとだけ相反する柔らかさは意識しました

井口さんはタイアップ曲のレコーディングに挑む際、事前にどのような仕込みをされるのでしょうか?

井口 本番のレコーディングの前にプリプロをさせてもらうので、そこで固めていく感じですね。自分ひとりでガチガチに考えては行かないです。今回は2、3話アフレコを経てからのレコーディングだったので、今作の世界観をちゃんとブースの中で感じながら、今まで交わらなかったキャラクターたちが交わっていく様子を見ることができて。それを受けて、熱く歌って盛り上げるというよりは静かに言葉を大切に歌いたいなと思いました。

作品の主題歌を担当する際に、アフレコが始まっていることは重要なのでしょうか?

井口 とても大事ですね。世界観をわかったうえで歌うと気持ちも入るし、漠然とした中で歌うのではなく、いろんなキャラクターたちの「戦いたくないけど戦わなきゃいけない」という想いとか、葛藤があるのを見てきたので、世界観を知ってから歌う方が入りやすいです。

主題歌を歌うときの井口さんの意識は役者寄りなんですか?それともアーティスト寄り?

井口 あくまでキャラソンではないので、歌い手寄りの状態なんじゃないかと思います。現場を見たからこそわかる空気感を持って歌をうたうという感じです。役者として歌うとしたらもっとキャラソンっぽくなってしまうかもしれないですね。

作品を背負う楽曲と、『LOVE』収録曲のような井口さんそのものを表したような曲とで、歌うにあたっての差はありますか?

井口 『LOVE』は自分の中から出てきた感情や言葉だけど、「UNLOCK」はそうではないのでそこがいちばん大きな違いですね。でもそれを私が表現するにあたって、声優としての私や歌い手の私、いろんな私がフル活動するのが作品のテーマソングを歌うときなんだろうなと思います。

「UNLOCK」のレコーディングで気をつけた点や、工夫した点は?

井口 この曲はあんまり感情を込めて歌いすぎると、聴いている人の「このキャラにあてはめて聴きたい」とか「こういう気持ちで聴きたい」という余白がなくなっちゃうと思ったんです。なのであんまりエモく歌うよりは、ちょっと俯瞰して歌うことを心がけました。

ちょうどこのとき『戦姫絶唱シンフォギア』のライブの直前で、私の演じている小日向未来ちゃんのキャラソンがダークなものが多かったので、その歌い方も少し参考にしつつ。ダークな歌詞と曲だからこそ、大人な女の人で歌うというよりかは、ちょっとだけ相反する柔らかさは意識しました。

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