Interview

加藤良輔&米原幸佑=りょうちん&こうちゃんコンビが錦織一清の演出で光り輝く――オリジナルミュージカル『GRIEF 7』

加藤良輔&米原幸佑=りょうちん&こうちゃんコンビが錦織一清の演出で光り輝く――オリジナルミュージカル『GRIEF 7』

オリジナルミュージカル『GRIEF 7』が、7月26日より、俳優座劇場にて上演される。演出には、故・つかこうへいより薫陶を受け、数々の話題作を手がける演出家・錦織一清が、脚本は『Club SLAZY』や『Dance with Devils』など多くの有名作品に携わった三浦 香が、とある牢獄で出逢う男たちの物語を紡ぐ。そんな話題作に出演する、加藤良輔と米原幸佑にインタビュー。彼らの言葉の端々から垣間見える仲の良さ、そして今作にかける意気込みを伺った。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 増田慶


錦織さんに演出をしていただけるだけでワクワクする

まず、キャスト・スタッフを拝見し、さらにオリジナルの新作ミュージカルと聞いて、とてもチャレンジングな舞台だと思いました。この舞台に出演されることが決まったときの感想を聞かせてください。

加藤良輔

加藤良輔 今作は原作はあるものの、舞台としてのオリジナル作品ですので、前例がなかなかありません。僕たちは『GRIEF 7』という新しい舞台を作るチャンスをもらって、思い切って挑戦できるし、声をかけていただいて嬉しかったです。

米原幸佑

米原幸佑 最初は、CLIEのプロデューサーと、「密室の会話劇のようなお芝居をしたい」とお話をしていて。そこから、だんだん形になり、演出は錦織一清さんに決まり、今作が形になっていく過程を目にしていました。新作ミュージカルですが、脚本は、『Club SLAZY』の三浦 香さんだと聞けば、内容は折り紙つきですし、さらに錦織さんに演出をしていただけるのでよりワクワクしました。脚本を読んでみて、牢獄を舞台に、男性6人、1人1人に物語がしっかりあるので、お客さまは、それぞれのキャラクターに感情移入できるような作品になっているのではと思います。

三浦さんの作品は当て書きに近い

ご自身の役どころを教えてください。

米原 僕が演じるエディ・フクダという役は、カラムくんが演じるリュウと同じ日本で活動している5人組アイドル「X-BOYS」の元メンバーであり、リーダーでした。しかし、とある事情でそのグループを脱退し、芸能界も引退して、アメリカに渡り、寿司屋「EDO」を経営している。なぜ寿司屋をやっているのか、アメリカに渡ったのか、そして、リュウがアメリカにやってきて投獄されることで、お互いがどういう関係にあるのか次第に明らかになっていきます。今まで演じたことのない、3癖はある役だと思いました。性格は何面性もあって、最後までよくわからない、つかみどころのない役なので、いい意味でお客さまを騙していきたいです。

加藤 僕が演じるライタ・カワイは、元・外科医なのに、なぜか今は心理カウンセラーで、おまけにストーカーで逮捕されてしまうヤバい男性です。役の年齢も他のキャラクターより年上ですし、牢獄の中で、僕はみんなの世話をしています。心理カウンセラーということもあり、いろいろ気づいていくという設定ですので、役者のプライベートまで調査して役作りしたいです。

米原 それこそストーカーだ(笑)。

加藤 いやいや、役作りに活かすためだから!

(笑)。三浦 香さんの脚本を読まれた感想を聞かせてください。

米原 例えば三浦さんの書かれた『Club SLAZY』だと、チャーハンを舞台上で飛ばしてくれとか、バターの気持ちになってくれと、無茶振りをされたのですが、今回はそういったユーモアの部分を削ぎ落としていらっしゃるように感じました。

加藤 ご本人がその苦悩をTwitterで書いているよね。

米原 三浦さんの脚本は『Club SLAZY』が初めてでした。そこからりょうちん(加藤良輔の愛称)と5年以上、僕はずっと“CoolBeans”という役で、りょうちんは“Deep”という役でした。僕らに関しては、『Club SLAZY』の呪縛が解けずに抜け出すのが大変だとTwitterに書かれていて、そこを乗り越えてくれたのだと思います。

加藤 三浦さんは当て書きに近く、『Club SLAZY』も僕らの性格を踏まえて書き始められたように感じました。そこからストーリーが膨らんでいくんです。僕たちのことを理解した上で、役を与えてくれるイメージが強いです。

米原 今回は違うよね。

加藤 真逆な役という印象がありました。ただ、どこかしら僕らのことをわかってくれていると思うので、当て書き的な要素を入れている隠れたメッセージがあると思います。

米原 付き合いが長すぎるから、思わずこのシーンではこういう要望があるんだろうと深読みするかもしれません(笑)。

思い切って錦織さんの胸をお借りしたい

演出の錦織さんの印象を教えてください。

米原 先日、演出を手がけられた松竹の『蘭RAN~緒方洪庵 浪華の事件帳~』(2018年)を観劇したときに、楽屋でお会いしたんです。初対面で緊張していたのですが、すごくフラットに接していただいてとても優しい方でした。後日、ご自身の誕生日会に、『GRIEF 7』チームを呼んでいただいて、わざわざ壇上にあげていただいて、「今度この子たちとやるから可愛がって」と紹介して頂きました。尊敬する先輩で、本当に頼りになる兄貴のような存在です。まさにスターだと思いました。

加藤 まだ、錦織さんに演出していただけるのかなという疑問と嬉しさで少し混乱しています(笑)。僕も、こうちゃん(米原幸佑の愛称)が観劇した松竹の舞台でご挨拶をして、緊張でガチガチになっていたのですが、気さくな方で安心しました。錦織さんの演出を受けた仲間から、「錦織さんの演出は楽しくて笑いが絶えない」と聞いたので、さらに緊張がほぐれています。いろいろな舞台に触れている方なので、長年培ってきた“錦織イズム”を教えていただきたいです。

錦織さんとどのように舞台を作り上げていきますか。

米原 思い切って錦織さんの胸をお借りしたいです。脚本は1回読んだだけでは、すべてがわからない仕掛けに満ちています。そのための稽古は、たっぷりあるので、お稽古をしながら、僕たちが這い上がって、錦織さんと一緒にしっかりした舞台を作りたいです。

加藤 ミュージカルなので、お芝居だけでなく、歌やダンスといったパフォーマンスの部分で、錦織さんが経験されてきた世界を見せてもらえたら嬉しいです。

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