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ロン・ハワード監督の過去作品から予想する 『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の結末と見逃せない見どころ

ロン・ハワード監督の過去作品から予想する 『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の結末と見逃せない見どころ

「スター・ウォーズ」シリーズの最新作『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』がいよいよ6月29日(金)に公開になる。本作はシリーズの人気キャラクター、ハン・ソロの若き日を描いた作品で、アクションやアドベンチャー満載の展開でありながら、映画を観終わる頃にはハン・ソロの内面がより深くわかる映画になっている。誰もが知る”宇宙有数の悪党”はいかにして誕生したのだろうか?

そもそも“スター・ウォーズ・ストーリー”って⁉ 『スター・ウォーズ』初心者にうってつけの作品

1977年に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が公開され、全世界で驚異的なヒットを記録した後、正統な続編とは別に、さまざまな派生作品が制作されてきた。『新たなる希望』が公開した翌年には早くもテレビ番組『スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル』がオンエアされ、後にファンから愛されるキャラクター、ボバ・フェットが初登場した。その後も、愛らしくも勇ましいイウォークを主人公にした作品や、アニメーション、コミックス、小説、そしてディズニーランドのライドなどが次々に登場。現在ではシリーズの生みの親ジョージ・ルーカスが手がけた映画だけでなく、『スター・ウォーズ』の世界は拡大している。

2012年にルーカス・フィルムがディズニーの仲間になった際、彼らは新しい正史(これは後に『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まる3部作に)と、ファンの知られざるドラマを描く“スター・ウォーズ・ストーリー”と題した作品の製作を次々に発表。2016年には最初の『新たなる希望』に連なるドラマを描く『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が公開された。

このシリーズの特徴は、映画の冒頭に“エピソード”とつく正史(アメリカなどでは“カノン”と称することも)とは異なり、これまでのシリーズで描かれてきたドラマの“語られなかった部分”に焦点をあてたり、人気キャラクターを主役に据えたりする作品になっていること。同時に、本シリーズは二次創作ではないので“パラレルワールド”などではなく、そこで描かれる出来事や設定はすべて“エピソード”を冠した作品とつながっている。

つまり、“スター・ウォーズ・ストーリー”はそれぞれが単体で楽しめる作品でありながら、ここを入り口に正史のシリーズを観始めても違和感がなく、むしろ「あまりにもシリーズがたくさんありすぎて、どれから観ていいのかわからない」という人にはうってつけの作品だ。また、熱狂的なファンにとっては、これまで繰り返し観てきた『スター・ウォーズ』の描写や設定の“裏側”に隠された真実が明らかになる内容がギッシリつまっている。

ハン・ソロの生い立ちが明らかに! 悪党の道に進まなければならなかった⁉ 

『新たなる希望』で主人公のルークは助けを求めるレイアを救うために育った星を旅立つことを決意し、その“足”として宇宙港で雇われたのが、密輸を生業にしているハン・ソロだった。ソロは相棒のチューバッカと宇宙船ミレニアム・ファルコン号を操り、銀河中を飛び回っているが、大きな借金を抱えているお尋ね者で、命を狙う追っ手を容赦なく返り討ちにする悪党だ。そのため、自由を求めて必死に戦うレイアたち反乱軍にも冷淡で、あくまでも“金のため”にルークたちに協力する。しかし、物語が進むにつれてソロは、ルークやレイアの危機を救うようになる。口が悪く、自信家で、粗野でクールだが実は“憎めないやつ”。それが、私たちが知るハン・ソロだ。

しかし、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場する若きハン・ソロは、私たちが知る彼とは少し違って理想に燃える青年だ。強大な力によって銀河全域を支配している帝国軍の管理する惑星で育ったソロは、幼い頃からひとりで生きてきた。生活は苦しく、自由はなく、生きて行くためには何だってやる。しかし、いつかは幼馴染のキーラと惑星を飛び出して自由を手に入れて、銀河を飛び回るパイロットになることを夢見ている。そんなある日、彼はキーラと惑星を脱出する計画を思いつく。

本作ではこれまで明かされなかったハンの出生の秘密や幼い頃のエピソードが明らかになる。公開前なので詳細な内容は控えるが、愛すべき男でありながら“誰もが一目置く悪党”として登場したハン・ソロは実は“悪行によってしか生き延びられなかった男”として描かれる。生まれた惑星を飛び出してもまだ自由はなく、危険な状況に放り込まれてしまったソロは、自由を獲得するために悪党の道に進む。そして、夢と理想を抱いていた若き青年は、そこでさまざまな人々の哀しい生き様や裏切りに出会い、私たちがよく知るクールなハン・ソロになっていく。本作を観た後で、これまでの『スター・ウォーズ』を見返すと、ソロの行動やセリフがこれまでとは違った響きをもつはずだ。

ハン・ソロが仲間を大切にする理由

先ほども述べたが基本的にハン・ソロはシニカルな人間で、正義や自由といった大義や名誉では動かない男だ。また、自分の身に危険が迫れば相手が誰であっても迷うことなく倒そうとするし、相手を裏切ったり、罠にかけることもある。一方でソロは仲間のためなら、どんな危険な状況であっても命をかけることのできる男で、その勇敢な行動と、照れ隠しのような憎まれ口がファンを魅了してきた。では、そんなソロはなぜ、仲間を想う男になったのか? その答えも本作に描かれている。

ソロの絶対的な相棒は、全身が毛むくじゃらのチューバッカだが、本作ではソロとチューバッカの出会いも描かれる。同時に本作でソロは、どれだけ信頼し、大事なことを学んだ相手であっても、生き残るためには銃を向けなければならないことも学ぶ。ソロが命をかけてでも守る仲間は一体、誰なのか? 誰がソロを裏切ろうとしているのか? 最後の最後まで油断できないストーリーにも注目だ。

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