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『ロックマン クラシックス コレクション』 ロックマンはなぜ30年も愛され続けるのか?

『ロックマン クラシックス コレクション』 ロックマンはなぜ30年も愛され続けるのか?

2018年でシリーズ30周年を迎え、10月には最新作『ロックマン11 運命の歯車!!』がリリースされることも明らかになった『ロックマン』シリーズ。メモリアルイヤーで盛り上がるなか、初代『ロックマン』から『ロックマン6 史上最大の戦い!!』までを収録した『ロックマン クラシックス コレクション』と、『ロックマン7 宿命の対決!』から『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』(以下、『ロックマン10』)までをプレイできる『ロックマン クラシックス コレクション 2』のNintento Switch版、および両作品を同時収録したパッケージ版の『ロックマン クラシックス コレクション1+2』が2018年5月に発売された。

本稿では、『ロックマン クラシックス コレクション1+2』に収録されている初代『ロックマン』、『ロックマン9 野望の復活!!』(以下、『ロックマン9』)、『ロックマン10』を中心に、本シリーズがここまで長く愛される理由に迫っていく。本作で追加された難度を緩和できるシステム、各タイトルのキャラクターデザインやラフ画などを閲覧できるミュージアムモードにも注目だ。

文 / 村田征二朗


原点から変わることのない面白さの本質 

アクションゲームを代表する作品であり、国内のみならず世界でも大きな人気を誇る『ロックマン』シリーズ。その歴代作品をまとめてプレイできるのが、今回紹介する『ロックマン クラシックス コレクション』です。筆者はアクションが得意ではなく、ナンバリングタイトルをまともにクリアできなかったので、どちらかというと『ロックマンズサッカー』や『ロックマン バトル&チェイス』などの派生作品をよく遊んでいました。当時はボスステージにたどり着くことすら難しかったシリーズ作品は、多少のプレイヤースキルが身についたいま遊んでみてもやはり苦戦します。ただし、そのシビアさゆえの面白さには改めて感心させられてしまいます。

▲主人公のロックマンや各作品に登場するボスに加え、ブルースやフォルテといったライバルキャラクターのデザインにも心奪われたものです(画像は、1枚目が『ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?』(以下、『ロックマン3』)、2枚目が『ロックマン7 宿命の対決』(以下、『ロックマン7』)

改めて説明するまでもありませんが、『ロックマン』シリーズは基本的には横スクロールで進行していくアクションゲームです。短距離をすばやく移動できるスライディングや、攻撃を溜めることによって強力な一撃を放つチャージショットなど、作品によってアクション性や戦略性を増すアクションが追加されたりはしているものの、左右の移動とジャンプ、そしてロックマンの武器“ロックバスター”を使った射撃攻撃というベース部分がブレることはありません。

▲こちらは初代『ロックマン』。アクションの基礎はこの時点ですでに確立されており、クラシックな味わいはありつつも、その遊び応えは色褪せません

▲シリーズを重ねるうちにアクションは多様化していきましたが、原点回帰を行った『ロックマン9』、『ロックマン10』では初代『ロックマン』と同じくシンプルな操作性となっています(画像は、1枚目が『ロックマン9』、2枚目が『ロックマン10』)

『ロックマン』シリーズの面白さは、まずひとつにはアクションのシンプルさ、そしてシビアさにあります。誰でもすぐに理解できる簡単な操作ながら、各作品で用意されているステージや、ステージの最後に待ち構えているボスとの戦いは、簡単と言うには程遠い手強さです。筆者のプレイヤースキルがお粗末なせいもありますが、これが本当に難しい……!

ステージ中には触れれば即ミスとなるトゲや、落下すればこれまた即ミスになる穴などが多数用意されており、不用意に進めば数分も待たずにゲームオーバー画面を目にすることになります。

▲各作品を遊ぶうえで合計何度見たのかわからないほどにおなじみのゲームオーバー画面。しかしコンティニューがすぐにできるので、意外と心は折られません(画像は『ロックマン10』)

出たり消えたりする足場や振り子のように揺れる足場、あるいは風に押されて動きが制限される状況など、作品やステージごとにさまざまな仕掛けが用意されており、最初はものの見事に翻弄されてしまいます。少しすると仕掛けにも慣れて、「もうこのステージは見切った!」と調子に乗ったりするのですが、その直後に不意打ちを受けてミスをしてしまうことも珍しくなく、泣きそうなってしまいます。おまけに敵が絶妙にいやらしい(ほめ言葉)配置で登場する場面も少なくなく、とにかくステージの攻略に手を焼くのです。

▲足場の動かしかたを間違えればトゲに接触して即やり直しというシビアな配置もあり、プレイヤーの肝を相当に冷やしてくれます(画像は『ロックマン9』)

▲トゲや穴だけでなく、道中に配置されている中ボスを中心とした敵の存在も侮れません。ボスにたどり着く前に体力が底を尽いてしまうこともしばしば……!(画像は『ロックマン8 メタルヒーローズ』)

ボスに出会うまえに何度もステージ攻略をやり直すのですが、回数を重ねるうちにどう動かせばいいかを感覚的に理解できるようになり、少しずつ攻略がしやすくなっていきます。RPGのようにレベルを上げてゴリ押しをすることはできず、基本的にプレイヤーが頑張ることでしか突破できないため、詰まるときには相当詰まります。しかし、経験は裏切りません。苦労したぶん攻略がスムーズになっていく手応えが増し、上達している実感を確実に得られます。難所を突破できたときの達成感はかなりのものです。このステージアップの心地よさを得られるのが、本作の醍醐味です。

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