Interview

老若男女を魅了し続ける、泣き笑いせつなポップ3人組が歩んだ10年。

老若男女を魅了し続ける、泣き笑いせつなポップ3人組が歩んだ10年。

メジャーデビュー丸10周年記念日の3月15日にリリースする『超いきものばかり~てんねん記念メンバーズBESTセレクション~』。“J-POP史上最強ベストアルバム”をメンバー3人が語ってくれた。

インタビュー・文 / 大窪由香 写真 / 斎藤大嗣


このベストアルバムの制作にあたって、デビュー後の10年間を振り返る機会も多かったと思うのですが、改めていきものがかりの10年間に対して、どんな思いを抱かれていますか?

吉岡聖恵(以下:吉岡) 気付いたら10年間っていう感じで(笑)。

早かったなあ、という感じですか?

吉岡 そうですね。でも、じっくりとやってこれたなとも感じていて。曲を見てもその時々のミュージックビデオだったりレコーディングだったり、ライヴをやった時のお客さんの反応だったり、それぞれ一曲ずつ違う思い出があって。私たちを助けてくれる仲間やミュージシャンと一緒に、一曲ずつの世界を作ってこられたことはすごく幸せだなあと思います。デビューした時の『SAKURA』のシングルに、2006年3月15日って書いて、リーダー(水野)のサインとほっち(山下)のサインを入れてもらったんですけど、そこに「10年後もCDを出しましょう」って書いてあったんです。10年後のその日にこのベストアルバムを出せるので、“あ、本当にその通りになったな”と驚いています。

素敵なお話ですね。そのころに10年先を見ていたということでしょうか。

水野良樹(以下:水野) 10年っていうのを目標にしていたというか、合言葉にしていたところがあって。ちょうど20歳ぐらいに、それまで路上ライヴしかやったことがなかった僕らが、初めてライヴハウスでワンマンライヴをやったっていう、自分たちにとって大きなライヴがあったんです。そのライヴの時に、「30歳になるまでの10年、ずっとこの活動を続けられたら、こんな難しい世界の中で、それはひとまず成功と言えるかもね」って話をしていて。その時は具体的に今みたいなことを想像できていたかっていうと、そこまで想像できてなかったと思うんですけどね。30歳を超えてる自分たちすら想像できなかったし。でも、願いを込めて10年ってCDに書いたんだと思うんですよ。で、やっと10年経ってみると、吉岡が言ったようにあっという間というか、変な言い方だけどあっさりと迎えてしまうというか。いろんなことがあったはずなんですけど、来てみると早いなっていう気がしますね。

山下穂尊(以下:山下) こういう取材だったりアルバムを作ったりして振り返ったりするんですけど、見返してみると、これだけよく出したなと思うし、毎年全国ツアーしたり、目の前のことを一生懸命やってきて、気付けば10年っていう感覚ですかね。段を飛ばさずにというか、階段を一段一段上ってきたっていう、そういう実感はあるので、コツコツと作っていったら10年という家が建ったみたいな。積み重ねてきたものがたくさんある10年だったなと思います。

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2010年にもベストアルバムを出されていますが、そこからの5年間で意識として変わったことはありますか?

水野 曲を作る方としては、だんだん吉岡の声自体を知っていただけるようになって。それってすごいアドバンテージというか、曲を作る方としては楽な状態で作らせていただいている環境ができてきたので、その上で吉岡の声を意識しながら、どんな曲を書けばいいのかなってことを僕個人はちょっと意識し始めたんですね。それは変化ではあったんですけど、山下なんかはそんなに吉岡の声を意識するっていうタイプじゃないもんね。

山下 そうだね。曲作りに関してはたぶん各々あると思うんですけど、そんなに昔と今と変わってないつもりなんですよ。でも、吉岡の歌はよりストイックになってるかな。最近、マスタリング作業をしていて、昔の曲を久しぶりに聴く機会があって。さすがに10年近く前の曲を聴いてると懐かしさは出てきますね。

山下さんの方から、歌がストイックになっているというお話がありましたが、吉岡さんご自身はこの5年間の変化を何か感じられてますか?

吉岡 確かにツアーをやらせてもらう時に、ホールツアーからアリーナツアーになったりして、自然に変化していく部分は絶対にあったと思っていて。例えば今まで本番が終わった後にマッサージしてもらって回復してたけど、スタジアムでライヴをやる時には野外だし体力も使うから、年齢的に何もしないでステージに上がるっていうよりは、必要な程度のケアをしたりとか、そういうことを自然にするようになりましたね。