Interview

高校女子バド部のスゴいアニメ、ついに始まる! 『はねバド!』メインキャストに聞く“1stラリー” 大和田仁美・島袋美由利・岡本信彦インタビュー

高校女子バド部のスゴいアニメ、ついに始まる! 『はねバド!』メインキャストに聞く“1stラリー” 大和田仁美・島袋美由利・岡本信彦インタビュー

『good!アフタヌーン』(講談社)で連載中の漫画『はねバド!』(作:濱田浩輔)がTVアニメ化され、ついに放映がスタートとなった。高校の女子バドミントン部を中心に描かれる、愛らしい女子高生たちの熱い物語がいよいよ映像となって動き出す! 今回は大和田仁美(羽咲綾乃役)、島袋美由利(荒垣なぎさ役)、岡本信彦(立花健太郎役)という3人のキャスト陣に、本作とキャラクター、そしてバドミントンそのものの魅力について語ってもらった。

取材・文 / 清水耕司(セブンデイズウォー)


オーディションではみんな頭が真っ白に……!

<『はねバド!』あらすじ>
バドミントン部主将である荒垣なぎさ。彼女の厳しい練習によって部員は減り、新入部員は入らず、北小町高校女子バド部にはすさんだ空気が流れていた。だが、なぎさが厳しくなったのは全日本ジュニア選手権で中学生にスコンク(1点も取れずに負けること)を喫してから。「強くならなければ」と精神的に追い込まれたがゆえの行動だった。そんななぎさの前に現れた新1年生の羽咲綾乃。彼女こそがなぎさを負かした中学生であった。だが、バド部のコーチ・立花健太郎や幼なじみの藤沢エレナから促されるも、綾乃はバド部入部を拒否する。ただ、この再会によって綾乃となぎさは、バドミントンを通じて互いに高め合い、自分の心と正面から向き合い始める……。

(左から)島袋美由利・大和田仁美・岡本信彦

まずは、オーディション時にどのようなイメージでキャラクターを演じたのかを教えていただけますか?

大和田仁美 原作の3巻までを読んで臨んだんですが、イメージとしては「臆病な子」で声が小さいのもおどおどしているからだと思っていました。でも、若林さん(若林和弘。本作の音響監督)に「この子はどんどんと変化していくからもっとスポーツマンらしくしてほしい」「声が小さいのも人見知りがゆえ。意識的に一歩引いている感覚」と言われたので、考えていたキャラクタープランは「全部捨てなきゃ」となって。それで、言われたことを意識してやってみたらすごく楽しくて、「この子のことをもっと知りたい」と思ったんです。でも、(オーディションの結果は)「ダメだろうなあ」と思いながらその日はトボトボと帰りました(笑)。

羽咲綾乃(声:大和田仁美)

島袋美由利 私は、人前でオーディションを受けたことが数えるくらいしかなかったので、とにかくいっぱいいっぱいで。台本通りと言いますか、余裕がなくて当たり散らすようななぎさになっていました。私の中では、余裕を感じさせる一面があった方がいいと思っていたんですけど。それで一回読み終わった後、「そこまでじゃないよ」「緊張してる?」と言われて、「あ、はい。緊張してます」みたいに答えたらいろいろと丁寧に教えていただき、2回目をやらせていただきました。そうしたら少しスッと心に入ったところがあったんです。前日の夜まで「ん゛ーわがんない゛!」みたいな感じだったのに。

大和田岡本 (笑)

島袋 芯の強い子を演じるのも初めてだったので、自分の思い描く声にもお芝居にもならなかったから、帰り道はちょっと泣いて帰ったんでしょうか……。よく覚えていないんです。でも、あとで聞いたら(余裕がなく)いっぱいいっぱいの子を探していたと言われて。

大和田 ああっ!

岡本信彦 完璧だね。

島袋 誰よりもいっぱいいっぱいだった感じはあったので、合格したのはそれでだと思います。

スタッフ なぎさ役はオーディションの初日で、しかも(島袋が)最初でした。

岡本 他の人の基準になりそうなのにすごいね。

島袋 恐ろしい話ですね。それを知っていたら途中で泡ぶくぶく吹いて死んでたかもしれない。

荒垣なぎさ(声:島袋美由利)

岡本 (笑)。僕もオーディションは緊張しますが、しかも(音響監督が)若林さんというのが大きくて。ジブリ作品をやられた巨匠のような感覚がありますし、役者としてはプロデューサーや監督によって役作りのプランも生まれてくるんですが、そこが一番わからない方で。僕の中では、ナチュラルにやってもデフォルメしても「それは違う」と言われてしまうイメージがありました。立花に関してもナチュラル目線でやってみたら「もっと熱く」と言われ、そこで、「等身大の大学生というよりは熱く、しっかりしたところを見せたいのかな」と思いました。だから、頭が真っ白のままやった感覚でした。

大和田 みんな真っ白ですね。

立花健太郎(声:岡本信彦)

眠っていたパンドラの箱を開けてアフレコに

実際にアフレコに入ってみていかがでしたか? 序盤はなぎさが話の中心ですね。

島袋 はい。第1話からセリフが多くて。台本に折り目をつけながら読んでいたら「こんなに!?」と思いました。あと、フラストレーションが溜まっている子なので、前日くらいからひたすら嫌なことを考えていました。

岡本 どんなことを?

島袋 嫌なことがあったら日記に書いているのでそれを読み返して、「こんなことあったなあ」「ああ嫌だ、もう」となってからアフレコに行ったんです。

どういった感じのことを思い浮かべていたのでしょうか?

島袋 以前、電車の中でサラリーマングループに席を譲ったことがあるんですけど、私がイヤホンをしていたら、こっちをニヤニヤ見ながら、「あの子何を聴いてるのかな」「ジャスティン・ビーバーじゃね?」みたいなことを話していて。「違うんだけど!!」って。

岡本 実際には何を聴いていたの?

島袋 何も聴かずにただイヤホンをはめていたんですよ。だけど「What Do You Meanじゃね?」みたいなこと言われて。それがすごくイライラして。

岡本 確かにそれはイライラする。

大和田 しますね。

島袋 腹が立って涙も出てきて、車両を変えてからトイレで泣きじゃくりました。

大和田 えぇーっ!

島袋 「なんだあの人たちは」って。

親切心を仇で返されてしまいましたね。

島袋 今思い出してもめっちゃイライラするんですけど、それを日記に書いてて。「私が何をしたっていうんだ」って。

大和田岡本 (笑)

島袋 眠っていたパンドラの箱を開けて、苛立ちを抱えて演じていました。

でもそのエピソードがまさか役立つとは。

島袋 そうですね。人生に無駄なことなんてないんだ、とようやく思えました。

大和田さん、岡本さんは第1話の時の感想や印象は?

大和田 綾乃は口数が多くはないので、一言のちょっとしたニュアンスが違っても綾乃ではなくなってしまうような複雑さを感じました。でも、(キャラクターを)固めてしまうのも違うので、若林さんと相談しながら思ったものを出すようにしました。本当にちょっとした一言一言が難しくて。でも、もっと綾乃と向き合っていきたいという思いが強くなった第1話でした。

岡本 コーチに関しては、舞い上がってくると自分を制御しきれずに感情が高ぶり、ツッコまれる立ち位置までいっちゃう。でも、そのときはコメディになりますが、本来はもうちょっと大人っぽい人という感覚です。両方を兼ね備えていますが、部員がトーナメントで勝ち上がっていくにつれてシリアスになって、言動が(選手の)分析や考察に振れていくというイメージでした。

綾乃となぎさに関しても、先の「成長」「変化」というところは意識しましたか?

大和田 綾乃は考えすぎるとわからなくなるので、先のことは考えないようにしています。もちろん原作を読ませていただいているので、どんどん変化していくとはわかっていつつも、今はその場その場で感じたことを出してみるという方向ですね。

島袋 なぎさも、第1話では闇に支配されているというか、フラストレーションを抱えたままなのでこれからのことは考えないようにしました。私がネガティブだったからかもしれないんですけど、学生時代に「いま目の前にある嫌なことが人生の全て」という感覚があったので。逆に毎話毎話で「強くなってきたね」と感じながらやっています。

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