LIVE SHUTTLE  vol. 278

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ベスト盤の制作発表も! YouTube 2,100万回再生「青空のラプソディ」で観客が揺れ動く! 「fhána World Atlas Tour 2018」レポート

ベスト盤の制作発表も!  YouTube 2,100万回再生「青空のラプソディ」で観客が揺れ動く! 「fhána World Atlas Tour 2018」レポート

fhánaのツアー“fhána World Atlas Tour 2018”の国内最後となる東京公演が、2018年6月24日にZepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。5月18日にアメリカ・シカゴでのライブから始まった今回のツアー。北海道、名古屋、大阪を経て、この後も、カナダ・モントリオールでのライブを残しているが、ツアー国内最後の東京で実質的に“旅の終着駅”となる。アルバム「World Atlas」を引っ提げてのツアー。ベスト盤の制作も発表され、旅の終わりは新しい旅の始まりを告げるものとなった。

取材・文 / 金子光晴


“今この時に歌うべき曲”から始まったツアー国内ファイナル公演

東京公演ではまず、towanaのボーカルと佐藤純一のキーボードだけで「kotonoha breakdown」が歌われた。この曲は3・11の東日本大震災にまつわる出来事がモチーフとなっている。わずか6日前の6月18日には大阪府北部地震が発生したばかりで、まだ記憶も鮮明な時期である。地震が起きたのはfhánaの大阪公演の翌日でもあった。これは今、このときに歌うべき曲として演奏されたライブ性が強く感じられた。

ボーカル・towanaの「行くよ!」という掛け声と共に、「わたしのための物語 ~My Uncompleted Story~」でライブをリスタート。“World Atlas Tour”を旅に例えるならば、この曲は旅の物語の扉を開ける曲といえる。「star chart」で星の世界へいざなった後は、今度は世界を再構築する「Rebuilt world」、「ムーンリバー」と色彩の異なる曲へ旅は続いていく。

前半の大きな山場となったのが「Hello!My World!!」。kevin mitsunagaがクラップを煽り、ギターのyuxuki waga、キーボードの佐藤にスポットが当たり、そのたびごとに観客は大きな歓声をあげる。次の「snow scene」では一転してtowanaの静かな歌声が響く。曲が終わると、佐藤は「ここ、Zepp DiverCityが僕たちの旅の終着駅です。けれども、何かの終わりは同時に何かのはじまりでもあるので、そんな終わりとはじまりの瞬間をこの場にいるみんなで一緒に迎えたいと思っています」と今回の旅の意味を語った。

「それぞれの“旅路”が交わる瞬間(佐藤)」フラッグで一体となった会場に圧巻

続く「ユーレカ」はtowanaが初めて作詞を行った曲だ。前の曲「snow scene」が“残された人の歌”で、「ユーレカ」は“都会へ出た人の歌”という対比になっている。「reaching for the cities」ではtowanaがラップを披露。「アネモネの花」はtowanaが鍵盤ハーモニカを吹き、kevinは鉄琴、佐藤がギターを弾くという編成で、「現在地」「Do you realize?」とバンドとしてのfhánaを強く押し出したゾーンが続く。通常の編成に戻って「光舞う冬の日に」を披露した後、2回目のMCへ。

towanaは今回のライブグッズとして販売されたフラッグについて触れ、「“World Atlas Tour”って世界地図とか旅のコンセプトになっているので、ツアコンとか国旗をイメージして作らせてもらったんです」と自らの強い希望で作ってもらったと語った。佐藤は「僕たちの日々の暮らしがひとつの“旅”だとしたら、このライブはみんなのそれぞれの“旅路”が交わる瞬間です」と述べ、fhánaの音楽を通して集まってくれたファンの人々へ感謝の意を伝えた。

ここからのライブ終盤は怒涛のラッシュ。「World Atlas」では“ツアコン”のtowanaやkevinに合わせて観客がフラッグを振る。「青空のラプソディ」ではMVでおなじみのダンスを披露。メンバーのダンスを振りコピする観客が多く、みんなが左右に揺れ動く様子は圧巻だ。そしてTVアニメ『天体のメソッド』のEDテーマ「星屑のインターリュード」はこの日いちばんといってもいい盛り上がりを見せ、一体感を存分に味わうことができた。

ライブ本編の最後は“救済”をテーマにした英語詞の「Relief」、“使命”という意味を持つ「calling」で締めくくられた。アウトロでは佐藤、yuxuki、kevinが激しさを競い合うような演奏を行い、強い光のフラッシュの中をひとりずつ退場していく。強い印象を残したライブの終わりだが、高まった気持ちを抑えられない観客からすぐにアンコールの声がかかった。

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