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『Fate/EXTELLA LINK』クリア後も面白いやり込み要素と英霊<サーヴァント>との触れ合い

『Fate/EXTELLA LINK』クリア後も面白いやり込み要素と英霊<サーヴァント>との触れ合い

『Fate』シリーズのサーヴァントたちを操り、戦場にひしめく無数の相手を蹴散らす爽快感が魅力の『Fate/EXTELLA LINK』(以下、『Fate/LINK』)。超人的な強さを持つ英霊たちがくり広げる戦いを体感できるハイスピードアクションゲームだ。

本稿では、ストーリーをクリアしてからが始まりとすら言えるボリュームたっぷりなやり込み要素、会話シーンや戦闘中のやり取りから見えるキャラクターたちの魅力などの面から『Fate/LINK』を探っていく。

文 / 村田征二朗


ストーリーモードをクリアしてからが本番! 

本作では、前作で登場していなかった10騎のサーヴァントが新たに参戦しています。ストーリーモードの主役とも言えるのが、『Fate』シリーズ初参戦を果たしたサーヴァント・シャルルマーニュです。

▲『Fate』シリーズでは、サーヴァントたちの元になった人物を示す“真名”は終盤にならないと明かされないイメージがあったので、出会ってすぐに真名を明かすシャルルマーニュには驚かされました

▲敵対するのは、愛ですべてのサーヴァントを救うという壮大な目標を掲げながら、あらゆるものを隷属させる“天命同化”(オラクル)という力でサーヴァントを取り入れている“大帝”と彼に従うサーヴァントたちです

物語を読み進めるとともに、各ステージをクリアして使用可能なサーヴァントやプレイできるエクストラバトルを開放していくのがストーリーモードの目的となります。ストーリーモードの難度はそこまで高くなっておらず、挑戦可能なステージを順番にクリアしていけば苦労することもありません。サーヴァントを強くするために同じステージを何度もプレイする必要もないため、物語を楽しむ意味でもスムーズに進めることができます。“天命同化”によって、前作で仲間としてともに戦ったサーヴァントたちすらも敵として立ちはだかる戦いの物語は、前作をプレイした人にとってはとくに興味深いものでしょう。

ふつうにプレイを進めていれば、ストーリーモードの最終ステージでも大きく苦戦することはないでしょう。しかし、アクションゲームとしての本作は、そこからこそが本番だと言ってもいいでしょう。ストーリーモードの全ルートをクリアすると、最高難度である“ベリーハード”が開放されるのですが、それまでの緩やかな難度上昇が嘘であるかのように、急激に推奨レベルが上がっているのです。

▲ストーリーモードをクリアするころにはレベル40前後ですが、ベリーハードではステージ1ですらレベル82を要求されるという恐ろしさです

さすがにそのままベリーハードに挑戦すると、ふだんのプレイとは逆にこちらが敵に蹴散らされることになってしまいます。ベリーハード挑戦までの足掛かりになるのが、ストーリーモードを進めるうちに開放されたエクストラバトルです。こちらのモードでは、ストーリーモードより手強い戦いを楽しむことができ、攻略を進めていくうちにレベル40から上限であるレベル150までも成長できるのです。エクストラバトルも推奨レベルが低いものから順番に攻略していけば、レベル上げのためのプレイを行うことなくスムーズに攻略を進めていくことができます。ストーリーモードも含め、一切詰まることなくプレイを進められるという設計の絶妙さは見事と言うほかありません。

ストーリーモードでは回復が必要になるほどのピンチに陥ることはあまりなかったのが、エクストラバトルになるとステージ中の回復、補助アイテムはもちろん、その場で回復やパラメータの強化を行うことのできる“コードキャスト”も駆使しないと戦いがきびしくなってきます。ストーリーモードでは手応えが足りないと感じた人も、手に汗握る戦いには驚かされることでしょう。

また、エクストラバトルの一部には、ストーリーモードには登場しなかった特殊なシチュエーションでの戦いも存在します。一般的な意味とは真逆の歌唱力に定評のあるネロとエリザベートがアイドルフェスを開催するという厄災(?)を食い止めるバトルや、アーサー王を元にしたサーヴァントのアルトリア・ペンドラゴンの下に集った円卓の騎士たちと戦うステージなど、『Fate』シリーズのファンやサーヴァントたちの元ネタを知っている人ならニヤリとしてしまうような状況が用意されているのです。

▲アイドルフェス開催にノリノリなネロとエリザベートに対し、主人公や男性陣サーヴァントたちの焦りようがふたりのとんでもない歌唱力を物語っています

▲アーサー王の下に円卓の騎士が集うというシチュエーションは、定番どころながらテンションが上がらずにはいられないというものです

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