2018年夏アニメ主題歌特集  vol. 8

Interview

【インタビュー】「私にもそんな葛藤があったな」 アニメ『すのはら荘の管理人さん』を通して声優・下地紫野が感じた、主人公・亜樹への共感とは?

【インタビュー】「私にもそんな葛藤があったな」 アニメ『すのはら荘の管理人さん』を通して声優・下地紫野が感じた、主人公・亜樹への共感とは?

『アイカツ!』(大空あかり役)や『アイドルマスター シンデレラガールズ』(中野有香役)、『ハクメイとミコチ』(ミコチ役)などで知られる声優・下地紫野が、アーティストとしての2ndシングル「そんなの僕じゃない。」を発表した。TVアニメ『すのはら荘の管理人さん』のEDテーマに起用された、アニメ本編とも下地とも結びつく表題曲をはじめ、本作に収録される楽曲へ込めた想いを彼女に聞いた。

取材・文 / 須永兼次


作品と楽曲を通じて感じたのは、主人公・亜樹への共感

表題曲「そんなの僕じゃない。」がEDテーマに起用されている『すのはら荘の管理人さん』という作品には、下地さんはどのような印象をお持ちですか?

下地紫野 原作からもアニメーションからも、柔らかくて温かい雰囲気を感じました。管理人の(春原)彩花さん役の佐藤利奈さんの声も相まって、包容力を感じました。そして、エンディングの歌詞にもあるんですけど、(椎名)亜樹くんの「男らしくなりたいけどなかなかなれない。女の子って思われたりするし……」みたいな葛藤って、私にもあるなと思って。

大きくなってからだと些細に感じられるような、その頃特有の悩みってあるじゃないですか。私自身、昔から背が低くて悩んだり……というところと近いものはあるのかなと思って。中学生ぐらいのときに、そういう些細な悩みを聞いてくれて「それでも大丈夫だよ」と言ってくれる人がいたらよかったのかな、って思ったりしました。

なるほど。楽曲中にも含まれている、亜樹くんの立場への共感が結構ある。

下地 あります。中島 愛さんが歌うOPテーマ(「Bitter Sweet Harmony」)は管理人さんのことを歌ってると思うのですが、EDテーマは亜樹くんのことを歌っているんだと思いました。ですから、亜樹くんと同じぐらいのときのことをいろいろ思い返してみたりしました。たぶん誰しもが持っていたりする感情だと思うので、感情移入しやすかったです

サビの高まりには、亜樹の心情に加えて自身の気持ちの盛り上がりも反映

では続いて、楽曲自体から最初に受けた印象をお願いします。

下地 最初にデモを聴かせてもらったときに、みずみずしさもあるけど、それと一緒に少し陰りもあるような印象を受けました。作品自体はかわいらしいので対比が新鮮でいいなって思いました。

そのみずみずしさと歌声の相性もいいと感じましたし、その中にあるあどけなさが亜樹くんとも繋がって、すごく良好なバランスになっていると思うんですよ。

下地 ありがとうございます。「そんなの僕じゃない。」って、誰もが思うことなんじゃないかなと思って。自分でも、自分のことを省みてモヤモヤっとするような感情が湧いてくる時もあるので、亜樹くんとの共通点を見つけながら歌わせていただきました。

その「そんなの僕じゃない」のフレーズ、特に大サビでは歌声から荒さも感じるほどで、そこから感情の高まりを感じたのですが。

下地 亜樹くんの心情とも合わせながら歌いましたが、とくにサビが歌っていてすごく気持ちが良くて。自分の気持ちの盛り上がりと曲がシンクロした結果、あのように歌えたのかなと思います。

その他の部分も含めて、実際この曲は歌いやすかったですか?

下地 レコーディングが全部終わってから聴かせてもらったときには、「おばあちゃんになっても歌えるかな?」ってちょっとドキドキしました。

サビに、結構高い部分がありますからね。

下地 いろいろ試行錯誤しました。「僕じゃない」っていう言葉が、否定の言葉なので、それをどう歌うか悩みました。でも、イメージをつかんでからはスムーズに歌えました。

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