LIVE SHUTTLE  vol. 14

Report

LIVE SHUTTLE GOOD ON THE REEL @Zepp Diver City 2016.3.25

LIVE SHUTTLE GOOD ON THE REEL @Zepp Diver City 2016.3.25

アルバム『ペトリが呼んでる』のリリースを経て、2月から全国15ヶ所を巡ったツアー「GOOD ON THE REEL presents 『 HAVE A “GOOD” NIGHT Vol.33~Vol.47 』 ペトリコール ~ 雨天決行 ~」。そのファイナル公演となったZepp DiverCityのチケットはソールドアウト。たくさんの観客の感動と興奮がきらめく空間が生まれていた。1曲1曲にこめられている想いやメッセージが心から噛み締められているのも感じたライブの模様をレポートする。

取材・文 / 田中 大 写真 / Viola Kam


会場内に入って、まず目を引いたのがステージ全体を覆っていた紗幕。そこには降り続ける雨、時々現れては消えるカエル、カタツムリ、てるてる坊主のグラフィックが投影されていた。醸し出されている非日常のムードが、ワクワクを煽ってくれる。そして開演時間となり、流れたSEに合わせて手拍子を打ち鳴らした観客。スタンバイしたメンバーたちのシルエットが、浮かび上がって揺らめいた。やがて切って落とされた紗幕。ライトに照らされた千野隆尋(Vo)、伊丸岡亮太(G)、岡﨑広平(G)、宇佐美友啓(B)、高橋誠(Dr)の姿が凛々しい。スタートしたのは「BYSTANDER」。刻まれるシャープなビート、響き渡る心地よい音像、エモーショナルな歌声が、雄大に広がっていった。

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「サーチライト」と「素晴らしき今日の始まり」も届けた後、観客に語りかけた千野。「来てくれて本当にありがとう。そして、ただいま!」。すると「おかえり!」という声がたくさんの観客から返ってきた。そんな温かいやり取りを経て「さよならポラリス」。穏やかに脈打つビート、透明感に満ちたアルペジオやコードを添えるギターサウンドが美しい。続いて披露された「ただそれだけ」や「ゴースト」も、観客はうっとりと耳を傾けながら噛み締めている。このバンドのアンサンブルの素晴らしさを改めて強く実感させられた。

曲を披露する前に千野が添える言葉も、GOOD ON THE REELのライブの印象的な要素。この日もグッと来る場面が度々あった。「想いとか気持ちは形がないから、捨てたくても捨てることができません。辛いことは触れないから捨てられない。でも、それでいいと思うんです。たくさんの後悔、悔しい想い。それがつぼみになって花開いて、振り返った時に捨てたくない想いになるんだと思います。そんな想いを捨てずに持っていてください」と語ってから披露された「つぼみ」は、中盤で大きな感動を呼んでいた。

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「So Late Me」を演奏した後に迎えたインターバル。“改めまして今晩は!”と宇佐美が元気よく挨拶をすると、観客の間からなぜか笑い声が起こった。いつもながら彼の明るいキャラクターは和ませてくれる。宇佐美は皆に向かって“ただいま!”と呼びかけ、“おかえり!”という声が返ってきたのを大喜びすると、“行ってきます”と“ただいま”をいつも言っているのに“ただいま”という声が返ってこない1人暮らしの寂しさを突然告白。“家具たちがまだ懐いてないようで、‘ただいま’が返ってこないんです(笑)“という発言が、観客を爆笑させていた。そしてライブは後半へ。“正しさも間違いも誰かが勝手に決めたことです。選ぶのはあなた自身です”、千野の言葉と共に「スケール美術館」がスタートした。徐々に光量を増すかのように高鳴るサウンドと歌声が、聴き入る人々の心をさざめかせていく。「アイスランド」や「REM」も立て続けに放たれ、清々しい興奮に包まれていった会場全体。力強い疾走感と共に展開した「存在証明書」も、あの場にいた全ての人々の存在を祝福するかのように清らかに響き渡っていた。

“最終日なので特別に先生のお言葉を”、千野に言われて少々照れくさそうにマイクに向かった高橋。“すごいたくさんの人ですよ。ほんと嬉しいです……”と話し始めたものの、すぐにネタ切れとなり“誰か助けて(笑)”と他のメンバーに助けを求めていた。京都で食べたラーメンの美味しさ、名古屋公演の際に宇佐美に仕掛けられたイタズラ(ホテルの部屋のクローゼットに隠れていた岡崎が、突然飛び出してビックリさせたのだという)などを賑やかに話し合う5人の姿からは、仲の良さが自ずと伝わってきた。

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そんな和やかな場面を経て、「シャボン玉」「rainbeat」「夕映」「ホワイトライン」「ペトリコール」……躍動感と美しいメロディが融合した楽曲の数々が、ドラマチックに響き渡った。そして、“たとえどんな1日を過ごしたとしても、昨日、今日、明日があなたを作っています。あなたの人生はあなたしか過ごせない。それだけであなたの人生は、かけがえのない日々だと思います。またこうして会いに来てください。また会いましょう”という言葉を添えて披露されたのが「Mr. week」。奏でられるサウンドの壮大さ、自由に舞い踊るように身体を揺らしながら歌い上げた千野の姿が心に焼き付く本編ラストであった。

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アンコールを求める観客の声に応えて、嬉しそうな表情でステージに戻ってきたメンバーたち。“ワンマン、いいもんですね。これを15回もやってきたなんて、幸せな話です”と言った宇佐美は、10月9日に日比谷野外大音楽堂でワンマンライブを行うことを発表。初の野外ワンマンなのだが、彼らは雨バンドとして名高い。当日の天候をメンバーや観客も気にしていた様子だったが、“雨天決行です。雨が降ってもいつものこと。「rainbeat」だと思って楽しんでください”という千野のウィットに富んだ発言が粋だった。

アンコールで披露されたのは3曲。「ノースポール」と「シャワー」を演奏した後、千野が観客に語りかけた。“ステージに立つって、いまだに怖いことなんだよね。それでも俺らがステージに立つのは、形のなかった幸せがあなたたちだと気付いたからです。この世界に一緒にいてくれてありがとね。歩いていくよ。どこまでも歩いていくから。踏み出せない時は力になるから、俺らが踏み出せない時は力になってね”、イントロが奏でられる中、届けられた温かいメッセージ。そしてアンコールは「ハッピーエンド」で締めくくられた。演奏を終えて深くお辞儀をした5人を包んだ大きな拍手と歓声。彼らがステージから去った後も、爽やかな余韻が会場全体に漂っていた。

セットリスト

GOOD ON THE REEL
『HAVE A“GOOD”NIGHT Vol.33~Vol.47 』 ペトリコール ~ 雨天決行 ~

01. BYSTANDER
02. サーチライト
03. 素晴らしき今日の始まり
04. さよならポラリス
05. ただそれだけ
06. ゴースト
07. つぼみ
08. So Late Me
09. スケール美術館
10. アイスランド
11. REM
12. 存在証明書
13. シャボン玉
14. Rainbeat
15. 夕映
16. ホワイトライン
17. ペトリコール
18. Mr.week

EN1. ノースポール
EN2. シャワー
EN3. ハッピーエンド

リリース情報

GOOD ON THE REEL

『ペトリが呼んでる』

2nd Album Now In Stores

【初回限定盤】(CD+DVD)
UPCH-7091 3,600円+税

【通常盤】(CD)
UPCH-2064 2,700円+税

01. BYSTANDER
02. サーチライト
03. つぼみ
04. rainbeat
05. シャボン玉
06. So Late Me
07. スケール美術館
08. ノースポール
09. REM
10. さよならポラリス
11. Mr.Week
12. ペトリコール

ライブ情報

10月9日(日) 日比谷野外音楽堂ライブ決定!

日時:2016 年10月9日(日)  OPEN 17:00 / START 18:00
会場:日比谷野外音楽堂

詳細はこちら:http://goodonthereel.net/

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