Interview

FLOW 新作は彼らの“最新”と“ルーツ”が堪能できる1枚。2019年1月には10年ぶりの日本武道館公演も。その手応え、抱負を訊く。

FLOW 新作は彼らの“最新”と“ルーツ”が堪能できる1枚。2019年1月には10年ぶりの日本武道館公演も。その手応え、抱負を訊く。

国内21公演、中南米5か国9公演を回った「アニメ縛り」ツアーを大成功のうちに終え、さらなる高みを目指すFLOWから届いた、威風堂々のダブルAサイドシングル。「音色」(『幸色のワンルーム』ABCテレビ)では音楽的に成熟した新境地を、「Break it down」(PCブラウザゲーム「NARUTO×BORUTO ボルティカルジェネレーションズ」テーマソング)ではバンドのルーツであるミクスチャーロックを、それぞれ徹底的に追及。あらゆる壁をぶち壊し、まだ見ぬ新しい融合を目指して進む、デビュー15年を超えた今、FLOWは最高の時期を迎えつつある。

取材・文 / 宮本英夫


少し現実離れしていたり、ねじ曲がった関係性から希望を見いだすところも含めて、音に落とし込めたらいいなと思っていて(TAKE)

どうでしたか。久々の、中南米のアミーゴたちは。

TAKE すごく盛り上がりましたね。最高でした。今回すべて2回目以上の土地だったんですが、前回来てくれた人たちとまたライブで再会ができる、それは全世界変わらないなと。日本と一緒で、「前回見に来てくれた人?」というと、手が上がるので。そういう繋がりを、今回も重ねられたことが、良かったなと思ってます。思い出作りで終わらない、ちゃんと人と人、音楽で繋がっていける。もう、日本も海外も変わらないです。

素晴らしい。片や、日本のファンたちは?

KOHSHI 熱量が、普段のツアーとはまた違って、違う意味でめっちゃ熱かったです。ロック好きの人と、アニメ好きの人とがリンクして、どのライブハウスでも化学反応が起こっていて。お互いが刺激し合っている感じが、客席の中であって、ステージと客席との間にもそれがあって、そういう熱いツアーだったなとすごく感じたし、俺らが狙ってたのはそこだったので。15年やってきた俺たちだから、作れるライブだったんじゃないかと思います。

そんな、すごくいい流れを受けて、今度はダブルAサイドシングルのリリースですか。「音色」は『幸色のワンルーム』(ABCテレビ)主題歌。

TAKE とにかく、今まで我々が担当してきた作品とは、まったく毛色の違う作品なので。新しいFLOWとしてのアプローチができるということが、一番の面白い部分ではありましたね。原作の漫画を読ませていただいて、少し現実離れしていたり、ねじ曲がった関係性から希望を見いだすところも含めて、音に落とし込めたらいいなと思っていて。いびつなところを作りたかったんですよ。リズムに変化をつけて、基本16分音符だけど、その中に三連符があって、4分があって。トライバル感みたいなところを、人間くささとして表現しつつ、アコースティック・サウンドでありながら、エレクトロの要素も入って…みたいな。けっこう、無茶苦茶です(笑)。

あったかい音色の中にちょっと鋭利なものが入ってくるとか、そういう感じの音作りを意識しましたね(IWASAKI

どうですか。リズム隊としては。

IWASAKI FLOWの中では初めてのタイプの曲で、何よりも“音色”にこだわりました。原作の漫画の中身が、ロジックが変わった時に、見え方一つですべてが変わるような、そういう空気感があったので。それを表現したくて、あったかい音色の中にちょっと鋭利なものが入ってくるとか、そういう感じの音作りを意識しましたね。

すごく繊細で、しかも豊か。聴けば聴くほど。

IWASAKI リズムの取り方も、この前の「アニメ縛り」ツアーの中で、経験値が上がったところがあったんですよね。同じセットリストで国内外あわせて30公演というのは、すごく久しぶりのことで、変わらないことによって、アップロードされていく感覚をすごく体感したんです。そんな中でのプットアウトだったから、こういう形で出たんだと思います。

頭の中で、この人がいいというのを、もう決めてあったんですよ。それが元HaKUのベースの三好(春奈)さんで(GOT’S)

後藤さんが思う、この曲のポイントというと?

GOT’S やっぱり、女性コーラスじゃないですか。デモには入ってなかったんだけど、家で弾いてる時に「女性コーラスがあったらいいな」って、すげえ思って。ずっと心に秘めてたんですよ。そしたらTAKEが「女性コーラス入れたい」と言い出して、「おっ!」と思った。

TAKE テレパシーを受信しました。

GOT’S 頭の中で、この人がいいというのを、もう決めてあったんですよ。それが元HaKUのベースの三好(春奈)さんで。

TAKE グループラインで送ってきましたからね。「この人がいい」って。

GOT’S 早くしないと決まっちゃう!と思ったから。もともとHaKUというバンドが好きで、よくライブも見に行っていて、コーラスがすごく良くて、いつかFLOWでやってもらう機会があるのかなとか、思ってたんで。やってもらって、イメージ通りでした。すごい高い声、出るんだよね。

TAKE 超高い。ラスサビなんて、どこまで行ったんだろう。女性でも出せないぐらいの音を、地声でやってくれた。すごかったです。ある種の高周波的部分で、聴いた時に、そんなに目立ってはいないけど、すごくスパイスが効いている。一つの音像として、大成功でしたね。

FLOWなりの、「幸せの形って何だろう?」という定義というか、「こういうものもあるんじゃない?」という提案ができたと思います(KOHSHI)

KOHSHIさん。この歌詞はどんなテーマで?

KOHSHI タイトルにもあるけど、「幸せの形」みたいなものが、原作のテーマとしてあったので。曲も今までにない感じだし、原作の世界観も、けっこうダークで、プライベートでそういう作品を見るのは好きだったりするから、ペンが進むというか、普段は出てこないような表現ができたかなと思います。FLOWなりの、「幸せの形って何だろう?」という定義というか、「こういうものもあるんじゃない?」という提案ができたと思います。

確かに。幸せの形と言いつつ、ただ明るくハッピーな感触じゃない。

KOHSHI そう。世界観としては、夕方から夜に向かう、色が変わっていく感じが、頭に浮かんでたので。だんだん真っ暗闇になっていく静かな世界観を、言葉で表現したかったんですけど。

「音色」って、いい言葉ですよね。

KOHSHI 本当の音色と書いて、本音なんですけど。自分の中の、本当の音。主人公は、本当のことを言わないんですよ。男の子も女の子も、二人とも。そういうことも含めて、「音色」がいいなと思いました。

今の自分たちを、ギュッと凝縮できた作品なんじゃないかと思います(KEIGO)

KEIGOさん。歌い手としては。

KEIGO やっぱり、ちゃんと自分たちと重なってるなと思いますね。「幸せの形」というのも、自分たちの価値観じゃないですか。「アニメ縛り」ツアーを回っている時も、バンドとしての価値観というものを、強く思っていた時期だったから、ちゃんとそれが形になってるんだなって、聴き返してあらためて思うし。ちゃんと、今の自分たちを、ギュッと凝縮できた作品なんじゃないかと思います。

「音色」が、FLOWの成熟したアダルト・サイドを示しているとすれば、ダブルAサイドのもう1曲「Break it down」(PCブラウザゲーム「NARUTO×BORUTO ボルティカルジェネレーションズ」テーマソング)は、まったく違う。ゴリゴリの、ミクスチャーロック。来た!と思いましたよ。

TAKE お馴染み、FLOW印です。実は、「NARUTO」に関しては、書き溜めていた曲があるんですよ。常に「NARUTOボックス」が、俺の引き出しの中にはあるので、そこからピックアップした1曲です。今まで培ってきたものを、さらに推し進めて、より太くしていく作業でしたね。それと、ちょうどこの曲のレコーディング中に、hideさんのトリビュートに参加させてもらって、「D.O.D.」という曲をカバーさせてもらって、あらためて、hideさんの曲を聴き直す機会があって。「やっぱ、これだな」みたいなことを、アイデンティティとして、さらにこの曲に詰め込んだところがありますね。「音色」のほうは、かなりの変化球だけど、「Break it down」は、持っている球の中で一番強いストレートを、真ん中に投げた感じです。あらためて、ミクスチャーの原点だったり、hideさんの音楽だったり、それを時を経て現代に投下できたことは、良かったと思ってます。

IWAさん、こういうミクスチャーロックのスタイル、得意でしょう。

IWASAKI FLOW印ですね。レコーディングの時の、ドラムセットも、普段の自分のセットそのままで、自分たちの音で録れました。TAKEが言ったみたいに、hideさんのモチーフみたいなものも、デモの段階から感じていたし、ああいうシンコペーションでドライブしていく感じのスピード感って、オリジナリティがあるじゃないですか。ガッ、ガッ、ガッ、ガッ、というよりも、ドン、ストン、ドン、ストン、みたいな、前倒しにうまく転がしていくことを、注意しながら叩きましたね。

みんなが「FLOW印だよね」と言ってもらえるということは、明らかに自分たちの武器なので(KEIGO)

めちゃくちゃいいグルーヴです。

GOT’S 得意な感じで、楽しくやれました。バンドも15年やって、アルバムもたくさん出してきた中で、こういうものが一個、軸にある感じがして、そこはFLOWの変わらない良さだと思うので。ライブでも盛り上がる曲だと思うし、昔からのファンの人たちなんかは、特に好きな曲だと思いますね。

歌詞は、かなり直線的に、感情を叩きつける系。

KOHSHI 目新しい言葉は一切使わず、得意なパンチをとにかく繰り出すという感じですね。まさに「アニメ縛り」ツアーを回ってる時に書いたので、あのツアーをやろうと思った時のバンドの意思を、あらためて言葉にして、アニメとロックの壁をぶっ壊して、国境もぶっ壊して活動していく、今のFLOWの形を、この歌詞に込めました。こういうのが発信できないと、バンドは、たぶん死ぬんで。

うん。わかる。

KOHSHI バンドをやってる意味とか、ツアーをやってる意味とか、聴いてくれてる人たちに、ちゃんと提示できた曲かなと思います。

KEIGO 自分たちの気持ちが、まんま得意な形で詰め込まれてるし、口を揃えて、みんなが「FLOW印だよね」と言ってもらえるということは、明らかに自分たちの武器なので。それを持っていれば、ライブが楽しみでしかないですよね。また新しい曲を持って、これからのライブに臨めるのは、自分たちの自信にもなるし、まだまだ面白いことがありますね。

TAKE ちなみに、この曲のギターはヅカさん(飯塚昌明/GRANRODEO)に影響されて、最後のソロ、フロントピックアップで弾いてます。今年の年始、FLOW×GRANRODEOを再始動して、ヅカさんの影響をビシビシ受けたので。FLOW×GRANRODEOをやると、毎回しんどいんですよ。ギターのゴッドが隣にいて、その横で弾かなきゃいけないじゃないですか。素人が(笑)。

何をおっしゃいますやら。

TAKE だから、FLOW×GRANRODEOをやると、ギターうまくなる(笑)。神の風を受けて、やるしかねえみたいな感じです。だから今回のシングルは、ある種、今年の上半期の集大成になりましたね。FLOW×GRANRODEOと、hideトリビュートと、「アニメ縛り」ツアーと、全部入ってます。

国境も人種の壁も越えてきたし、今はそれが強みとして、FLOWがやりたいこととして、明確になってきましたね(TAKE)

まさに、今のFLOWがここにいる。さあ、そして、来年1月30日、2度目の武道館公演が発表されました。あれから10年…感慨深いですよ。

TAKE お互い、齢を重ねましたね(笑)。

KOHSHI 10年前には(緊張で)味わえなかった武道館を、今回はじっくり味わいたいなと思います。10年前の武道館にも来てくれた人も、今年「アニメ縛り」ツアーで僕らを知ってくれた人も、とにかく来てもらわないと、成立しないんで。

何を、見せてくれますか。

KEIGO 15年間の集大成でもあるし、今回の「音色」「Break it down」をやれる新しいライブでもあります。“これぞFLOWのライブ”というものを武道館でやりたいし、やるしかないと思ってます。。

TAKE 本当に、バンドをやっていく中で一つのテーマができましたよね。今回の「アニメ縛り」ツアーで、アニメとロックの垣根を壊していくとか、異文化の交流だとか、客席がそれを体現していたりだとか、そういう一つのテーマが見えてきたんです。FLOWはそれができるバンドだと思うので、そういうものを体現したいですよね、武道館では。異種の融合みたいな、全員違うけど、一つの音楽で一緒になれるって、そういうことだと思うんですよ。それを実際に、地球の裏側で体現してきたし、国境も人種の壁も越えてきたし、今はそれが強みとして、FLOWがやりたいこととして、明確になってきました。これが、FLOWがバンドを続けていく理由になると思ってます。


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ライブ情報

15th Anniversary Final
「FLOW LIVE BEST 2019 in 日本武道館 〜神祭り〜」

2019年1月30日(水) 日本武道館

チケット先行受付中!
FLOW武道館2019特設サイト
http://www.flow.mu/cam/2019budoukan/

FLOW

KOHSHI(Vo)、KEIGO(Vo)、TAKE(Gt)、GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)の5人組ミクスチャーロックバンド。
兄弟であるKOHSHI(兄、Vo)、TAKE(弟、G)が1993年から音楽活動を始め、1998年にFLOWを結成。99年にKEIGO(Vo)、GOT’S(Ba)、2000年にIWASAKI(Dr)が加わり現在の形となる。
2003 年にシングル「ブラスター」でメジャーデビューし、ツインボーカルが織り成すメロディの強さと幅広い音楽性を武器に多くのヒット曲を世に放つ。アニメ『NARUTO- ナルト-』オープニングテーマ「GO!!!」や『コードギアス 反逆のルルーシュ』オープニングテーマ「COLORS」、『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』オープニング主題歌「風ノ唄」など、数多くのアニメ作品のテーマ曲も手がけ、長年に渡り高い評価を得ている。
さらにエネルギッシュで圧倒的なライブパフォーマンスは圧巻。2008年には日本武道館単独公演を成功させ、昨今では日本全国でのライブはもちろん、世界各国で行われるFESからも多数のオファーを受け、2006年以来アジア、北米、南米、ヨーロッパなど、18ヶ国以上もの国でライブを行っている。その真っ直ぐでエネルギー溢れるライブは、観る者を圧倒し、まさに”ライブバンド”として国境を越えて音楽を届け続けている。
2017年7月2日よりデビュー15周年イヤーに突入。バンド初のアニメ主題歌のみ21曲を演奏する「FLOW THE CARNIVAL 2017 〜アニメ縛り〜」には1万人を超える応募が殺到し、その想いに応える形で2018年4月からは全21公演の全国ツアー、FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」を開催。
そしてそのファイナル公演で10年ぶりの日本武道館単独公演、15th Anniversary Final「FLOW LIVE BEST 2019 in 日本武道館 〜神祭り〜」の開催がアナウンスされた。

オフィシャルサイトhttp://www.flow.mu/