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元℃-uteの矢島舞美が“キュート”に“ハード”に“びしょびしょ”に、鈴木勝吾や小野健斗らと舞台を駆け抜ける! 池田純矢 脚本『LADY OUT LAW!』製作発表レポート

元℃-uteの矢島舞美が“キュート”に“ハード”に“びしょびしょ”に、鈴木勝吾や小野健斗らと舞台を駆け抜ける! 池田純矢 脚本『LADY OUT LAW!』製作発表レポート

主演は矢島舞美、脚本に池田純矢、演出を岡村俊一が務める舞台『LADY OUT LAW!』が、都内でも数少ない円形劇場である品川プリンスホテル クラブeXにて、9月14日(金)から上演される。それに先立ち、製作発表会が8月28日に都内にて開催された。最新映像技術を駆使し、ステージを宇宙船に見立て、ハードなアクションを繰り広げるという本作。この日の会見では、上演シーンが一部公開され、矢島らが心踊る殺陣を披露した後、製作発表会を行なった。

取材・文・撮影 / 竹下力

当たり前の“幸せ”なんてどこにもない!

西暦2250年、第三次世界大戦により地球は高レベルの放射能汚染と環境汚染で荒廃し、残された人類は地球を捨て去っていた。そんな彼らが目指した先は、宇宙だった。人類は、宇宙に広大な宇宙ステーションを建設し移住する一方、数々のステーションを乱立させたことで各国の思惑と利害がぶつかり合い、まさに宇宙間での戦争の様相を呈すことに。平和などどこにも見当たらず、地球と同じく醜い争いが続いていた。しかし、そんな中にも、戦争、紛争、飢餓、差別とは無縁の穏やかな暮らしが営まれる独立国家“ステーション・ユートピア”があった。そこへ、とある人物を探しさすらう、半身機械仕掛けの女性、人呼んで“LADY OUT LAW”が現れるのだが……。

公開されたシーンは2つ。1つ目は“ステーション・ユートピア”の大司教(神尾 佑)と修道長(小野健斗)がなにやら陰謀めいた話をしているシーンから始まる。そこに主人公の矢島舞美が突如として現れる。彼らと主人公にはどうやら切っても切れない因縁があるらしい。主人公は修道長に刀で襲いかかっていく。矢島の抜刀や蹴りの応酬が魅せる、ハイテンションかつハイクオリティーな殺陣は見どころだ。演出の岡村が当てた演技も抜群の迫力をもたらしている。何より、池田純矢の書いた台詞が際立っていて、いなせな矢島の台詞回しがかっこいい。さらに、ファンクとロックが混じり合った独特な音楽はスペーシーで、宇宙船の雰囲気を感じさせた。また、登場人物がすべて白い上下のスウェットやパーカーをまとい、白い靴を履いているところも面白い。いったいどんな展開が待っているだろうとワクワクしてしまう。

そこから2つ目のシーン。ボロ(鈴木勝吾)、クズ(松井勇歩)、チリ(増子敦貴)のスラムの仲良し3人組が登場し、ほんわかしたムードを醸し出す。しかし、保安官(味方良介)とシスター(日比美思)が現れるや、状況が一転する。どうやらシスターは保安官の妹で、仲がよく見えるのだが様子がおかしい。保安官の態度がよそよそしいのだ。主人公はその光景を偽悪な関係だとまくし立てる。それはいったいなぜか? その後、彼らは主人公と殺陣を繰り広げ、シスターが無敵の体を手に入れたサイボーグであることが匂う。それでも保安官は、シスターを人間だと思い込んでいる。それはいったいなぜか?  そんな数々の問いを主人公は“ステーション・ユートピア”にはびこる欺瞞として白日の元に晒していく。

最後に、重厚なストリングスの音楽に乗せた、妹を人間だと信じたい人間くさい保安官とそんな嘘をぶっ飛ばす主人公の丁々発止のやりとりは、岡村のスピーディーなテンポの演出で、ラップのような台詞が弾丸が飛び交うシーンに早変わりする。そこから、「人間は何のために生きているのか、何のために戦うのか、本当の幸せとは」と問いかけてゆく。そして、「そんなことはどうでもいい。自分の価値は自分で決めろ」、アウトローの矢島から捨て台詞が吐き出されたとき、会場のテンションはマックスになるのだった……。

物語はダークだがエンターテインメントな作品に

公開稽古のあと、脚本の池田純矢、矢島舞美、味方良介、鈴木勝吾、松井勇歩、増子敦貴、日比美思、小野健斗、神尾 佑が登壇し意気込みを語った。

まず、脚本を担当した池田純矢は「今の演劇界は、いろいろな原作から生まれる舞台が多いので、完全オリジナルの新作をやらせていただけるのは幸せなことです」と挨拶。「素晴らしいキャストの皆さんに集まっていただき、ワクワクしています。今回は作家なので、稽古場に足を運ぶだけですが、稽古を見るたびに、かなりのスピードで面白くなっていくのを目にし、本番が楽しみです。可愛い女の子が汗びしょびしょになるのは感動しますよね(笑)。それほどハードな作品です。物語はダークなイメージですが、エンターテインメントな作品に仕上がっています」と意気込んだ。

身体の半分が機械化された主人公を演じる矢島舞美は「いろいろなものを背負って戦う、肉体的にも、精神的にも強い女性の役なのでかっこよく演じられるように頑張ります」と柔らかく微笑みながらも、先ほどの殺陣のように強い決意をみなぎらせていた。

池田の挨拶に対してユートピアの保安官を演じる味方良介は「かっこいい“男の子”がびしょびしょになる姿を見せたいと思います」と応えて笑いを誘う。さらに、スラム出身の3人組の少年のリーダー・ボロを演じる鈴木勝吾は「シリアスなお話の中で、お客さんがホッとできる3人組として存在できたら嬉しいです」と語り、同じく3人組のクズを演じる松井勇歩は「こんな大事な日に声を枯らしてしまいました(笑)。あとでみなさんに謝ります! 声を万全にして作品のために全力で走り抜けたい(笑)」、3人組の弟的存在・チリを演じる増子敦貴は「ふたりに精いっぱい声を出してついていきたい」と、それぞれコメントした。

保安官の妹を演じる日々美思は「本当の正体は何なのか……? 楽しみにしていてください」と謎めいた発言。ユートピアを統治する大司教の側近を演じる小野健斗は「すごい殺陣があるので、舞美ちゃんやみんなと頑張っていきたいと思います」と殺陣を終えたばかりで肩で息を切らしていると、それを見ていた大司教を演じる神尾 佑が「とりあえず休みながら一番偉い役を演じます(笑)。今回、僕の中の衝撃的な出来事は、全員平成生まれです。僕だけが昭和生まれです。昭和の最後の砦として頑張ります」と場を和ませた。

開幕に向けての稽古について問われた矢島は「毎日あっという間です。岡村さんの演出で、台詞の裏にある気持ちをいかに伝えるか、そして、舞台のスピーディーなテンポに必死に食らいついています。みんなで私の殺陣ができるようになるまで付き合ってくださったり、一方で、私もみんなを助けながら、カンパニーで良い舞台をつくっています」と仕上がりの順調さを語った。

岡村の演出作品に出演することの多い味方は「脚本は最近にはないスピード感があり、シンプルでわかりやすいです。そして、岡村さんの力で、新しい感覚としてみんなに伝わっている。今までなかなかない舞台だから、“正解”はないかもしれないけれど、みんなで日々プランを出し合って積み上げていく面白い時間を過ごしています」と満面の笑みで答えた。

今回は脚本のみの池田だが「普段は演出したり、演じることが多いのですが、嬉しい気持ちが大きいですね。作品に入っている側では感じられない台詞や演技を肌で感じられるので楽しいです」と作品が上演されるのを心待ちにしている様子を見せた。池田が脚本を執筆したのは、演出の岡村からの直々のオファーだったそうで、「岡村さんから女性が主人公のアクション活劇をというお話があったんです。ちょうど僕が練っていたプロットの中に、“理不尽と戦う女の子”という設定があって、そこから舞台を宇宙にまで広げました。オファーをいただいたときに純粋に(自分で)いいのかなと悩みました。職業作家ではないので、“セオリーやルールは無茶苦茶ですよ”とお伝えしたら、好きに書いていいとおっしゃっていただけたので、思い切って書きました」と今作の製作秘話も披露した。

最後に矢島が「あと2週間で本番が始まります。この舞台で、生き方とか日頃の意識が変わったとおっしゃっていただけるように、スタッフ・キャストみんなで力を合わせて熱い舞台をつくっていきたいと思います。私たちの魂のぶつかり合いを観に来てください」と熱いメッセージを残し会見は終了した。

公演は、9月14日(金)~9月24日(月・祝)まで、品川プリンスホテル クラブeXにて上演される。

LADY OUT LAW!

2018年9月14日(金)〜9月24日(月・祝)品川プリンスホテル クラブeX

STORY
第三次世界大戦により荒地と化した地球を捨てた人類は、皮肉にもその危機から脱するために、とある条約のもと共同で宇宙開発を行う国連を立ち上げ、広大な宇宙ステーションを築き上げた。

しかし、時は流れ時代は繰り返す……。
つかの間の平和は終わりを告げ、国境という名のステーションをいくつも乱立させた各国は、また争うように宇宙事業を拡大していく。

しかし、ここ“ステーション・ユートピア”は戦争、紛争、飢餓、差別とは無縁の近隣諸国からは隔絶された独立国家。誰もが幸せに笑い合い、慎ましく淑やかな生活を営んでいる。

そこへ突如現れたのはステーションからステーションへ、とある人物を探しさすらう、半身が機械仕掛けの少女。彼女の目的はこの世界を破滅へと導くこと。

正義か? 悪か? 本当のOUTLAWは誰だ──。

作:池田純矢
演出:岡村俊一

出演:
主人公 / 少女 役:矢島舞美
保安官 / 青年期の兄(少年) 役:味方良介
ボロ / スラムの子供 役:鈴木勝吾
クズ / スラムの子供 役:松井勇歩
チリ / スラムの子供 役:増子敦貴
シスター / 孤児院の子供 役:日比美思
修道長 / 医師 役:小野健斗
大司教 / 過去の大司教 役:神尾 佑

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