LIVE SHUTTLE  vol. 291

Report

LiSA たくさんの“縁”をつなぎながらアジアを駆け抜けたツアーファイナル。上海のステージ様子を独占でレポートする。

LiSA たくさんの“縁”をつなぎながらアジアを駆け抜けたツアーファイナル。上海のステージ様子を独占でレポートする。

LiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[eN]
2018年8月26日(日) 上海静安スポーツセンター体育館

「アジアツアー全9公演、無事に最高に終わることができました。本当に最高のファイナルでした。また帰ってきたときは必ず遊びにきてね。ウォーアイ上海。今日もいい日だ、ばいちーっ! シェイシェイ!!」

屈託のない晴れ晴れとした笑顔でそう最後にあいさつしてステージを走り去ったLiSA。

終演後、「こんなに待っていてくれる人がいてうれしい。特に台湾、上海は、私もお客さんも一緒に成長していると思う」と語ってくれた。確かにそのとおり、3年前に行ったアジアツアーに比べ、LiSAもお客さんも成熟度が増しているように感じた。

3年ぶりのアジアツアーは、6月14日の日本武道館からスタート。日本武道館、大阪城ホール各2公演を経て、シンガポール、香港、台湾、広州を回り、いよいよ8月26日に最終日の上海公演を迎えた。

会場は新静安体育館というアリーナで、開場時間を待ちきれないたくさんのLiSAッ子が昼間から集結し、LiSAの巨大パネルを前に記念撮影を行ったり友達と談笑したりと思い思いの時間を過ごしている。見ればみんなLiSAのTシャツを着用。首にはタオル。日本とまるで変わらない光景が広がっている。少し違うのはファンから贈られたスタンド花。日本のコンサート会場でよく見るスタンド花とは違い、イラストを施すなどそれぞれ趣向をこらしたスタンド花が飾られていて、ちょっとした展示のような感じで面白い。

円形の会場は約半分が客席で、左右、中央を約3,000人のLiSAッ子が埋め尽くしている。熱気満々。今か今かとLiSAの登場を待ちわびている。19時30分。会場が暗転すると、日本武道館、大阪城ホール同様の映像がビジョンに映し出される。『LiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[eN]』と題された今回のツアーは、さまざまな“eN”がテーマになっているのだが、そのイントロダクションとなる映像だ。映像の途中途中で「うぉー!」という歓声が上がるが、♪Believe in myself いつか~、という歌声がその歓声を突き破ると、ピンクのサイリウムに囲まれる中、ステージ中央にLiSAが登場した。

「シャンハーイ!!!!!」と叫び、中国語であいさつをすると「Rising Hope」へ。緊張が一気にとけたLiSAッ子たちは、色とりどりのサイリウムを振りながら曲に合わせて「ウォウォウォウォ、ウォウォウォウォ」と力強い歌声を響かせる。「oath sign」でLiSAはピンクのマイクスタンドを高く掲げて会場中をぐるっと見渡しとびっきりの笑顔を見せた。

「皆さんこんにちは! LiSAでーす!」と中国語でMCを始めるとオーディエンスの歓声がさらに高まる。

「すごいっ! めっちゃ通じてる!! Do you understand my Chinese? 本当? 上海、帰ってきました! いいかい? 上海ファイナルだよ。みんな力を貸してくれる? 3年ぶりのワンマンライブです。たくさん歌うので最高に楽しんでいきましょう!」

日本語、中国語、英語の3ヵ国語を駆使したMCはお見事。言葉の壁を感じることなくオーディエンスはぐいぐいLiSAの世界に引き込まれていく。

「Do you like dance? Please show me!」と言って「Merry Hurry Berry」のおなじみ振り付けを中国語で教えると、オーディエンスは楽しそうにリピート。LiSAから“Good”マークをもらい笑顔全開。続いてはドラムバトルのコーナー。

ドラムのゆーやんのリズムをマネしてLiSAがドラムをたたくのだが、ゆーやんのドラムプレイがどんどん速く難解なリズムになっていく。他メンバーの挑発に、“難しくない? ムリムリッ!”とジェスチャーしたり、泣くマネをしたりしながらも、パーフェクトなドラムプレイを見せるところはさすがのひと言。オーディエンスを味方につけたLiSAは、「今日ファイナルやん! ファイナルくらい勝たせてよ!!」と言って思いっきりドラムをたたくと、“ヴォーン”と銅鑼(どら)の音が響きわたり、誇らしげな顔。その勢いのまま、ドラムをたたきながら「Peace Beat Beast」を歌う。遊び心満載なこの曲、“私についてこれる? いい?”とでも言っているような表情でオーディエンスをあおり、オーディエンスもそれにこたえる。言葉なんて関係ない。LiSA、バンドメンバー、オーディエンス全員で一緒にドッジボールでもして遊んでいるみたいだ。

「Rally Go Round」が終わると暗転し、着物をはおり番傘を持ったLiSAが現れる。LiSAッ子を挑発するようにステージを右に左に練り歩く。あまりの色っぽさに日本語で「美し~い!」という声も聞こえてくる。「DOCTOR」ではマイクスタンドを使った妖艶なパフォーマンスを見せ、「ASH」ではくるくる回り着物の裾をひらひらさせながら舞うように歌い、「Thrill, Risk, Heartless」ではロック魂全開で観客をあおる。ラストで着物を脱ぎ捨てると、オーディエンスの歓声はピークに達した。

「上海は、初めてLiSAとして海外に来た場所です。それから7年間、いろいろな国を回って、今日、上海にファイナルで帰ってきました。7年前に来たときに歌ったこの歌が、海外でも一緒に歌ってくれる人がいるんだと知ってうれしくなりました」と言って、「一番の宝物」を歌い始めると……客席から、大きな大きな、日本語での歌声が聞こえてきた。ステージの左右、中央、3,000人のLiSAッ子たちの歌声が会場中にこだまする。間奏でLiSAは胸にぐっと手を押し当て、涙をこらえながら、じっくりしっとり歌い上げた。続く「シルシ」も日本語での大合唱。「Believe in ourselves」ではオーディエンスとのコール&レスポンスを繰り広げた。

その後は、アニメ『美少女戦士セーラームーン』の紹介話から、「ムーンライト伝説」を披露し、あのお決まりのキメぜりふ「月に代わっておしおきよ」と言ってセーラームーンのポーズを決める。チャーミングな姿を見せたかと思うと、続く「ROCK-mode’18」ではハードな表情、「say my nameの片想い」ではキュートさ全開、LiSAの七変化が止まらない。「だってアタシのヒーロー。」、「crossing field」と続け、ラストは「Catch the Moment」。♪僕の声が響いた~、とアカペラで歌い始めると観客も同じく日本語で合唱。LiSAは何度も「シェイシェイ!(ありがとう)」を繰り返し、ステージを走り去った。

大きな「アンコール」の声が響く中、過去のさまざまなシーンを追ったドキュメンタリー映像が映し出され、オーディエンスはじっくり見入る。ギターを抱えたLiSAがステージに再び登場し、ギターの音色に合わせて♪Believe in myself~と歌うと、温かい拍手と大きな歓声が送られた。そして「BRiGHT FLiGHT」。3年前のアジアツアーのタイトルになっていたこの曲は、「海外で歌うために作ったんじゃないかと思えるほど、各国で歌うとしっくりくる歌詞」という曲で、確かに、歌詞もLiSAのピアニカも、上海の会場の空気とよく似合う。

恒例の写真撮影を終えると、「Do you want one more song?」と言って「best day, best way」。ここで上海のLiSAッ子からのサプライズがあった。アリーナ席のお客さんが全員、シルバーのポンポンを手にして振り上げたのだ。驚いた表情から笑顔に変わるLiSA。これは、アジア各国のLiSAッ子がLiSAを驚かせようとあの手この手でこっそり企画しているもので、台湾ではライブ中にパネルが掲げられたりというサプライズがあったようだ。LiSAが各国のファンから愛されていることがわかるエピソードだ。

最後はみんなで♪ララララ、の大合唱が何度も何度も繰り返される。ここが上海であることを忘れてしまうかのような一体感を感じられるのは、LiSAの中国語によるMCの力が大きいと思う。彼女はMCで中国語を話し、足りないところを日本語や英語で補っていた。曲中のあおりも中国語。だからオーディエンスも言葉の壁を感じることなく、ごく自然にLiSAの世界に引き込まれていくのだ。これは彼女の努力なくしては成立しないことで、その努力に脱帽させられた。努力している姿なんてちっとも感じさせないけれど。

こうやってLiSAは、シンガポールでも、台湾でも、香港でも、広州でも、ライブの瞬間瞬間を逃さず、みんなの心をキャッチしてきたのだろう。今回のツアータイトルは“eN”。たくさんの“縁”をつなぎながら、LiSAは一歩一歩、着実に歩を進めてきた。

見えるのは未来だ。アジアを、そして世界をキャッチしにLiSAがまた次のステージへと羽ばたいていく。

文 / エンタメステーション編集部
撮影 / hajime kamiiisaka

LiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[eN]
2018年8月26日(日) 上海静安スポーツセンター体育館

セットリスト

0.Believe in myself
1.Rising Hope
2.oath sign
3.No More TimeMachine
4.Merry Hurry Berry
5.Peace Beat Beast
6.Rally Go Round
7.DOCTOR
8.ASH
9.Thrill, Risk, Heartless
10.一番の宝物
11.シルシ
12.Believe in ourselves
13.ムーンライト伝説
14.ROCK-mode’18
15.say my nameの片想い
16.だってアタシのヒーロー。
17.crossing field
18.Catch the Moment
19.Believe in myself
20.BLiGHT FLiGHT
21.best day, best way

リリース情報

2018年10月10日(水)発売
ベストアルバム「LiSA BEST -Day- & LiSA BEST -Way- WiNTER PACKAGE」

【商品概要】
[期間生産限定盤(2CD + 特製カレンダー)]VVCL-1310~1312 ¥6,500+税
「LiSA BEST-Day-」通常盤CD(VVCL-1222)+ 「LiSA BEST-Way-」通常盤CD(VVCL-1227)+「LiSA BEST -Day- & LiSA BEST -Way- WiNTER PACKAGE」特製カレンダー(2018/10/1(月)~2019/4/30(火))+ 特製クリアケース仕様!
■CD収録内容■
「LiSA BEST -Day-」「LiSA BEST -Way-」通常盤CDを1つのパッケージに同梱

ライブ情報

全国ホールツアー「LiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[core]」

10月6日(土)  千葉県文化会館
10月8日(月・祝)  コラニー文化ホール(山梨)
10月14日(日)  福岡サンパレス
10月20日(土)  倉敷市民会館(岡山)
10月24日(水)  名古屋センチュリーホール
10月26日(金)  オリックス劇場(大阪)
11月2日(金)  TOKYO DOME CITY HALL(東京)
11月3日(土・祝)  TOKYO DOME CITY HALL(東京)
11月9日(金)  わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)(北海道)
11月18日(日)  金沢歌劇座(石川)
11月25日(日)  福井フェニックス・プラザ
11月30日(金)  鳴門市民文化会館(徳島)
12月9日(日)  仙台サンプラザホール(宮城)

LiSA

岐阜県出身、6 月24 日生まれ。
’10 年春より放送されたTV アニメ「Angel Beats!」の劇中バンド「Girls Dead Monster(通称:ガルデモ)」2 代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、ガルデモ名義でのシングル・アルバム累計40万枚以上をセールスし、人気を集める。
’11 年春にミニアルバム「Letters to U」にてソロデビュー。
その後、TV アニメ「Fate/Zero」、「ソードアート・オンライン」、「魔法科高校の劣等生」など数々の人気作品の主題歌を担当し、国内のみならず世界中にてヒットを記録。2017年2月には「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」の主題歌を担当し、大ヒットセールスを記録(オリコンデイリー1位、ウィークリー4位、各配信サイト1位など)。‘18年5月9日にリリースしたベストアルバム「LiSA BEST -Day-」「LiSA BEST -Way-」にて、LiSA自身初となるオリコン週間アルバムランキング 1位、2位を獲得(5/21付)、女性アーティスト4組目のベストアルバム1位・2位独占を果した。
また、圧倒的な熱量を持つパフォーマンスと歌唱力、ポジティブなメッセージを軸としたライブは瞬く間に人気を集め、次々と完売公演(日比谷野外大音楽堂、日本武道館、幕張メッセ、横浜アリーナ2daysなど)を記録。アニソンシーンにとどまらず、数多くのロックフェス(ROCK IN JAPAN FES、RADIO CRAZY、SUMMER SONICなど)でも活躍するライブアーティストとして、その存在感を示している。
‘18年5月9日には、自身初となるベスト盤「LiSA BEST -Day-」「LiSA BEST -Way-」の2タイトルを同時リリース。
座右の銘:今日もいい日だっ。

オフィシャルサイトhttp://www.lxixsxa.com/

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