Interview

加藤和樹&鎌苅健太&河合龍之介。それぞれが歩んできた道の先=今を示すproject K『僕らの未来』。3人の出会いとなった「テニミュ」も振り返る

加藤和樹&鎌苅健太&河合龍之介。それぞれが歩んできた道の先=今を示すproject K『僕らの未来』。3人の出会いとなった「テニミュ」も振り返る

ミュージカル『テニスの王子様』(以下「テニミュ」)の爆発的人気を築いた初代・氷帝のメンバー、加藤和樹、鎌苅健太、河合龍之介の3人が再び舞台で夢の共演を果たす! タイトルはproject K『僕らの未来』。加藤和樹が2007年に発表した楽曲「僕らの未来~3月4日~」を原案に、ほさかようが脚本・演出を担当。なだぎ武ら強力な俳優陣を迎えたカンパニーで“今”の彼らにしかできない芝居をつくる。加藤&鎌苅&河合に本作への意気込みと、出会いの作品であった「テニミュ」への想いを包み隠さずに語ってもらった。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 冨田望


「またこのメンバーで何かやりたいね」と、ずっと話していた

2005年のミュージカル『テニスの王子様』The Imperial Match 氷帝学園で共演された御三方です。今回の作品についてはもちろん、旧知の仲である皆様に「テニミュ」の頃のお話などもお伺いできればと思うのですが……。

加藤和樹 なんでもお話しますよ!

鎌苅健太 いつでもどこからでもお話します。加藤さん次第ですけど。

加藤 なんでやねん!(笑)

鎌苅 僕らは彼の下僕なので(笑)。

河合龍之介 すごい言葉を出してきた(笑)。

加藤和樹

では、まずは“project K”につきまして。いつ頃、どのようにしてスタートしたプロジェクトなのかお伺いできますか?

河合 それは、コチラ(鎌苅を指して)に担当者がおりまして。

鎌苅 ハイ、“いつ頃”担当の鎌苅と申します(笑)。まず、加藤和樹が作詞をした「僕らの未来~3月4日~」という曲。これが僕、大好きでして! 和樹がやっている番組などに呼んでいただくなかで「何かやりたい、和樹と一緒に何かやらせてくれ!」と、スタッフさんにずっとお願いしていたんです。そうしたらめでたくふたりでやる番組が実現して。もう本当にありがとうございます、と。ワガママ同然の楽しい時間を過ごさせてもらっていたのですが、人間というのは欲望が次から次へと出てくるものでして……。

加藤河合 (笑)。

鎌苅 次には「和樹と芝居がしたい!」となりまして。僕、和樹のお芝居を本当にたくさん観てきて、いろんなところでいろんな人たちと戦っている姿を見ていたんですね。それで、僕も彼とやりたいという思いが止められなくなってしまった。動き出したのが……1年くらい前だったかな?

加藤 そうだね。

河合 ラジオでもそういう話はしていたの?

鎌苅 「何か一緒にやりたいね」という話はしていた。

加藤 でも具体的な感じじゃなくてフワッとしていたからね。

鎌苅 初めて発表したのは、和樹のファンクラブイベントに呼んでいただいたとき。「僕らの未来~3月4日~」を披露して、同時にこのプロジェクトを明かした……という流れです。

河合 ふたりで歌ったんだ?

鎌苅 もう、最高でしたよ!

加藤 すごく楽しそうだったもん(笑)。でも、氷帝メンバーはそれぞれのフィールドで戦ってきていたから「またこのメンバーで何かやりたいね」というのは、ずっと話していたことだったんです。それがついに、しかも僕の楽曲を原案にしたものでやれるというのは本当に感慨深い。ケンケン(鎌苅)がずっと言い続けてくれたおかげもあると思います。

鎌苅 ホント、皆さん叶えたいことがあるなら、口に出して言ったほうがいいです!

河合 (笑)。

鎌苅健太

そこから1stシーズン氷帝メンバーの中でも“この3人で”と、河合さんも参加となられた経緯は?

鎌苅 あ、そこはコチラ(加藤を指して)の担当の者が。

加藤 (笑)。このプロジェクトが決定して、もうひとりくらい欲しいな……となったとき、俺とケンケン、それぞれが別のところで「河合龍之介」だと即答したんですよ。

河合 選ばれた“K”です(笑)。

えっ! “K”だから、という理由ではないですよね?

加藤 違います、違います(笑)。“K”縛りで選んだわけではないです(笑)。

河合 たしかに“3K”ですけどね(笑)。キツイ、キタナイ……あとなんだろ?(笑)

鎌苅 ちょっと!(笑)

大変失礼しました! おふたりが河合さんの名前を挙げた理由は?

加藤 芝居をやるなら、龍ちゃん(河合)だなと思っていたんです。

鎌苅 俺もそう。ストレートプレイで共演したことなかったし。

河合 不思議なことですけど、ふたりから誘ってもらった時期は、同世代と共演する機会がすごく多かったんです。そうすると必ず「また一緒にやりたいね」という話になるんですけど、役者ってご縁に恵まれないと次の機会がなかなかこない。そういうなかで、自分たちから「やろう!」と言い出す人がいた。しかもそれがこのふたりだったということ、そしてそのふたりから誘われたということがすごく嬉しくて……もうこれは、やらないわけがなかったです。

河合龍之介

この曲に感じる“和樹らしさ”。 “僕らの”って言葉からして和樹らしい

お話の原案となる楽曲「僕らの未来~3月4日~」は約11年前、2007年に加藤和樹さんが初めて作詞を手がけてリリースされた曲で、“上京”の頃の気持ちを歌ったものです。思い入れについてお聞かせいただけますか?

加藤 上京したてのときは本当にホームシックになっていましたし、地元が大好きで正月に帰るたびに同窓会をしているぐらいだったんです。なので、この曲を歌うたびにその頃の状況を思い浮かべます。当時、何もかも……目標も夢も見失っていた自分というもの、先が見えなくて不安だった気持ちとか。でも上京して15年経って、歌うごとに曲も一緒に前に進んでいる感じがしていますね。地元の仲間に加えて、上京してから出会った人たち、ケンケンや龍ちゃんはもちろん、役者仲間やアーティスト仲間、自分にとっての大切な仲間も増えていったので。

鎌苅 自分の上京とも重なりますけど、何よりこの曲が本当に僕の知っている“加藤和樹”だったんですよ。和樹って僕らの部長であり、みなさんが思う加藤和樹のかっこよさもそのとおりなんですけど、この曲から一番、和樹の温度を感じたというか。和樹の良さ……普通だとか、変なところが抜けているとか、誰よりも優しいとか、今も何も変わっていない和樹のいいところ、肩肘の張っていなさを感じて、聴いた瞬間に「和樹、これが一番好き!」って言ったのを覚えています。

河合 僕もこの曲に感じる“和樹らしさ”がすごく好きですね。タイトルの“僕らの”って言葉からして和樹らしい。“みんなで一緒に未来をつくっていこう”っていう。「テニミュ」の頃からですけど、誰ひとり独りにさせないっていう気持ちを感じます。

その曲が原案となる作品。どんな舞台となりそうですか?

加藤 時代設定が15年前~現代。僕らが若い頃にはなかったもの、例えばSNSだとか、そういうものが現代では当たり前にあるので、時代の移り変わりが出る舞台になると思います。世代ごとに感じることの違いが浮き彫りになる作品だと思うので、いろんな世代の人たちに響くものになるだろうなと思いますね。

河合 チラシビジュアルに建設中の国立競技場が写っているんですけど、僕たちが「テニミュ」に出演していた頃のファンの方ならご存じのとおり、以前は日本青年館だった場所なんです。「テニミュ」で僕らが立っていた場所に、今は新しい施設が建設されている……そういうリアルタイム感も表れる作品になると思います。もしかしたらドキュメンタリーみたいになるんじゃないかな、このお芝居自体が。

鎌苅 それはありそう! 今もちょっと感じているところある。

加藤 うん。それこそ当時の日本青年館に通ってくださっていた方々には、そういう気持ちになって観ていただけるかもしれないです。

1 2 >