IDOL ~Blossoms 2016 spring~  vol. 4

Review

ハロー!プロジェクトの今

ハロー!プロジェクトの今

1998年、モーニング娘。の誕生を機に設立されたハロー!プロジェクト。以降、つんく♂総合プロデュースの元、次々と新しいグループを世に送り出してきたアイドル界の老舗だ。そんなハロプロが、今また大きな変革を遂げている。

文 / 南波一海


 つんく♂が総合プロデューサーから退いていたことが公になり、楽曲制作陣が大幅に変化。カントリー娘。が刷新されて生まれ変わったカントリー・ガールズの本格始動。11年もの長きにわたり現役を続けてきたBerryz工房が無期限活動停止。Berryz工房の意匠を継ぐこぶしファクトリー、つばきファクトリーの誕生。そして、福田花音(アンジュルム)や鞘師里保(モーニング娘。’15)ら主力メンバーの相次ぐ卒業……といった具合にドラスティックな地殻変動が起きた2015年のハロー!プロジェクト。

  それらを受けての2016年は、フレッシュな態勢が整った状況だと言える。これからが楽しみな各グループの「今」を見ていこう。

  まずは℃-ute。圧倒的なパフォーマンス力を誇り、結成10周年を迎えた昨年は横浜アリーナで単独公演を敢行した。不動の5人からは威厳すら漂う。4月発売の新曲「何故 人は争うんだろう?」ではゴスペル調の楽曲に挑戦するなど、歌唱力の高い℃-uteでしか表現しえない領域に足を踏み入れている。

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℃-ute

 モーニング。娘’16は、この春に9期メンバーの鈴木香音の卒業が控えており、その一方で「モーニング娘。’16 新世紀メンバーオーディション」が行なわれているさなか。常に形を変えながらも新たな表現を見せてくれるこのグループは、ひとところに留まらず進化し続けるハロー!プロジェクトの象徴的存在と言っていいだろう。

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モーニング。娘’16

 アンジュルムも変化を厭わず、自らの手で逆境を跳ね返してきたグループだ。4期メンバーの上國料萌衣が加入し、福田が卒業したばかりだが、今年の5月には歌の要である田村芽実が卒業予定。一体いくつの壁が待ち受けているのだろうと思ってしまうが、シングル「大器晩成」以降、快進撃を続けてきた彼女たちはきっと乗り越えてくれるはずだ。

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アンジュルム

 主演ドラマ『武道館』も話題のJuice=Juice。結成3年にしてすでに円熟味のあるコーラス・グループへと成長を遂げている。ハロー!プロジェクトでも屈指の歌唱力を誇る高木紗友希を筆頭に、全員の歌の説得力がケタ違い。ぜひともライヴで体感してみてほしい。

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Juice=Juice

 嗣永桃子率いるカントリー・ガールズは、チャーミングなオールディーズという独自の地平を開拓し続けている。2016年にリンダ・スコット「星に語れば」を日本語で歌うアイドルがシーンを席巻するなんて誰が予想できただろうか? 新メンバーとして加入したばかりの梁川奈々美と船木結が見事な馴染みぶりを見せているのも頼もしい限り。

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カントリー・ガールズ

 方向性としてはカントリー・ガールズと対極に位置するのがこぶしファクトリー。昨年末の「日本レコード大賞」の最優秀新人賞受賞に続き、セカンド・シングル「桜ナイトフィーバー/チョット愚直に!猪突猛進/押忍!こぶし魂」でオリコン週間シングルランキングで1位を獲得するなど、本人たちも語る通り、勢い十分。ほかに類を見ない勇ましいスタイルの輝きはいま目にしておくべき。

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こぶしファクトリー

 つばきファクトリーはまだ独自のカラーを模索している状態だが、だからこそ未知なる可能性を秘めたグループだと言える。順当にいけば今年中にメジャー・デビューするはずなので、それがハロー!プロジェクト、ひいてはアイドルシーン全体にどのような影響をもたらしていくのか、その動向を見守りたい。また、才能溢れる人材を輩出し続けるハロプロ研修生も忘れてはならない。

つばきファクトリー

 これだけの個性豊かなグループがハロー!プロジェクトの中で切磋琢磨しているのだから面白くないわけがない。絶え間なく変わり続け、鮮やかに躍進していく彼女たちから目が離せない。

℃-ute


モーニング娘。’16


Juice=Juice


カントリー・ガールズ


こぶしファクトリー


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