Interview

【インタビュー】幼少期を過ごした90年代と『天才てれびくん』、つじあやのとの出会い…飯田里穂、新天地のミニアルバムに込めた彼女のルーツとは?

【インタビュー】幼少期を過ごした90年代と『天才てれびくん』、つじあやのとの出会い…飯田里穂、新天地のミニアルバムに込めた彼女のルーツとは?

声優・歌手・タレントとして幅広く活躍する飯田里穂が、自身初のミニアルバム『Special days』を9月5日にリリースした。今年2月にNBCユニバーサル主催のライブイベント「NBCUniversal ANIME×MUSIC FESTIVAL~25th ANNIVERSARY~」にサプライズ出演し、同レーベルへの移籍を発表した彼女。約1年9か月ぶりとなる今回の新作は、新天地でのリスタートを飾るにふさわしい、彼女の新しいアーティスト像を提示するフレッシュな1枚だ。そこに込められた想いやコンセプトについて、本人に話を聞いた。

取材・文 / 北野 創


“等身大のりっぴー”が詰まっている『Special days』

小学生の頃から子役としてTV番組などで歌を披露し、これまでもソロ歌手として、そしてキャラクターソングを歌う声優として、さまざまなタイプの楽曲を歌いこなしてきた飯田里穂。そんな彼女が、改めてシンガーとしての活動を活性化させていくにあたって打ち出したアーティスト像が“ナチュラルな自分”だ。無理に背伸びをしたり飾り立てない自然体の姿こそ、りっぴー自身がファンに届けたいもののひとつだった。

飯田里穂 「私は小さい頃から芸能活動をやってきたので、ファンの方に自分が成長していく過程をほとんど見せてきたんです。だから、お仕事も普段の生活もファンとのコミュニケーションもナチュラルでやってきたし、アーティストとしての私もその延長線上にあるほうがいいかなとぼんやり考えてて。そんなときに、西村(潤/NBCユニバーサルのプロデューサー)さんがミーティングで私の写真資料の中からナチュラルな1枚を選んで「この普通の感じがいいよ」とおっしゃってくれたんです。最初は考えていたことが同じでビックリしたんですけど、そこで「私の考えは間違ってなかったんだな」と安心することができました」

そのように“等身大のりっぴー”が音楽という形でパッケージングされた今回のミニアルバム『Special days』には、「出会い」というワードが頻繁に登場する。それは今までの活動を通じて出会ったたくさんの人たちはもちろん、新しい環境に身を置くこのタイミングだからこそ期待される新しいファンとの出会いの意味を込めた、今作を貫く大きなコンセプトのひとつであり、同時に彼女が今までの仕事で大切にしてきた言葉なのだという。

飯田 「私は小さい頃から出会いを大切にお仕事をさせていただこうと心がけてきたんです。今までは「一期一会」と言ってたんですけど、この間、私の地元の埼玉県富士見市の市長さんから「袖振り合うも多生の縁」という言葉を教わりまして。その言葉にあるように、出会った人との縁を感じてそこから何かを広げていく力を大事にできればと思っていたので、今作ではその気持ちを伝えられたらと思いました」

自分の中でいちばんジンとくるのは90年代の音楽なんです

「出会い」が本作に込められたメッセージを象徴する言葉だとするなら、サウンド面のキーワードとなるのは“90年代の音楽”だ。1991年生まれの彼女にとって、90年代の音楽というのは幼少期にリアルタイムで流れていた音楽。今作では初めてりっぴー自らデモ音源を聴いて収録曲をセレクトし、スタッフや作家陣と相談を重ねながら作り上げていったというが、その作業の中で自分が今やりたい音楽の輪郭として浮かんできたのが、自身のルーツでもある時代の音楽だったのだろう。

飯田 「私は小さい頃からエレクトーンを習ってたり、学生のときは吹奏楽部だったこともあって、いろんな音楽を好きで聴くんですけど、自分の中でいちばんジンとくるのは90年代の音楽なんです。その時代の楽曲は、今よりも言葉数や音数が多くなくてストレートな印象があるんですけど、そのシンプルさと私の人物像としてのナチュラルさがうまく結びつくんじゃないかと思いまして、今作にはそういう雰囲気の音楽を詰め込みました」

その言葉どおり、本作のオープニングを飾る表題曲「Special Days」は、90年代の邦楽、特にZARDなどのビーイング×織田哲郎によるヒット曲を想起させる明るいギターサウンドが印象的なポップチューン。「私とファンの出会いや“これから一緒に歩んでいこう”という気持ちを汲んで大切に書いてくださいました」というPA-NONの歌詞も、ファンと一緒に歩んでいける特別な日々の素晴らしさと感謝の気持ちが聴き手にスッと伝わる、易しい言葉でつづられている。

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