Interview

小早川俊輔&渡辺アオトが語る“氷帝”のチーム力。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝 東京凱旋公演直前インタビュー

小早川俊輔&渡辺アオトが語る“氷帝”のチーム力。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝 東京凱旋公演直前インタビュー

いよいよ熱戦もクライマックスへ。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝(以下、全国氷帝)がついに東京凱旋公演を迎える。この夏、氷も溶ける熱い戦いを繰り広げてきた本公演もこれで見納め。氷帝が誇る最強ダブルス・宍戸 亮 役の小早川俊輔と、鳳 長太郎 役の渡辺アオトも感慨無量の表情だ。刻一刻と近づく終幕を前に、溢れる想いを語るべく、ふたりが口を開いた。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 関信行


みんなで芝居に関して話す時間がすごく増えた

ふたりが一緒に試合に臨むのは2016年のミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs氷帝(以下、関東氷帝)以来です。2年の時を経て変化を感じるところはありますか?

渡辺アオト このふたりだけじゃないんですけど、氷帝全体でコミュニケーションをとる時間がすごく長くなった気がします。この間も地方公演でホテルに泊まったんですけど、温泉上がりに脱衣所で1時間ぐらい話し込んだり。

小早川俊輔 そのときは(三浦)宏規と(井阪)郁巳と(北乃)颯希がいて。本当たまたまですね、特に話し合おうという感じじゃなくて。気がついたら話し込んでいたという感じで。関東大会で戦った相手とまた対戦している人が多いので、印象の違いとか、いろいろ話しました。

小早川俊輔

それであっという間に1時間も。

小早川 そうなんですよ。部屋に帰ってから後悔しました、睡眠時間が減ったって(笑)。

渡辺 あとはお互いの演技がどう見えているかとか。僕はついのめり込むと視野が狭くなっちゃうタイプで。試合中の自分が傍からどう見えているのかとか全然わからなくて。だから、みんなの話はすごく新鮮でしたね。

ちなみに何と言われましたか?

渡辺 「ここで負けたら死ぬみたいな顔してる」って。

小早川 台詞でもそう言っちゃってるもんね(笑)。

渡辺アオト

それだけ真に迫っているわけですね。お互いの演技に対して2年前と変化を感じる部分はありますか?

渡辺 演技そのものというよりも、そこに行き着くまでの過程に違いを感じることが多いですね。一番はやっぱりコミュニケーション。芝居に関して話す時間がすごく増えたし。それは僕だけじゃなく、誰に対してもだけど。

小早川 この2年の間に、みんなそれぞれほかの現場でいろんなことをやってきて。相手に対するリスペクトもありますし、自分に対する自信も少しは出てきたりして。できないこととできることがお互いの間でよりわかるようになったぶん、「次はもっとこうしてみよう」という提案も昔に比べて言いやすくなったのかもしれないです。

渡辺 そうかも。それぞれ自分のやりたいことがちゃんと明確になってきて。だからこそ、それ以外のところで人から何か言われても変なプライドを持たずに柔軟に対応できるようになったというか。

小早川 みんながそういう姿勢だから、言いたいことを気兼ねなく言えるようになったのかな、と。

前はもっと意固地な部分もあった?

小早川 それもありますけど、と言うよりは、単純にいっぱいいっぱいだったよね(笑)。

渡辺 自分のやりたいことと、人から言われてやらなきゃいけないことの区別がたぶんまだついていなかった気がします。で、ゴチャゴチャになって変に頑固になっていた。少なくとも、僕に関してはそんな感じでした(笑)。

タコ焼きパーティーは颯希が黙々と焼いてくれました(笑)

氷帝メンバーの話で言えば、皆さんがタコパ(タコ焼きパーティー)をされている写真がSNSにあがっていましたね。

小早川 あのときは颯希が黙々と焼いてくれました(笑)。

あれ? たしか小早川さんも大阪出身……。

小早川 そうなんですけど、うちは家の近くにタコ焼き屋さんが2つもあったんですよ。だから自分でつくったことがなくて。

そうか。わざわざつくらなくてもイージーに食べられますもんね。

小早川 だからタコ焼きの焼ける颯希をイージーに手に入れました(笑)。

なるほど(笑)。ちなみにお味のほうは?

小早川渡辺 美味しかったです!

渡辺 ちょうどあの日はサッカーW杯の日本初戦で。みんなでマジで盛り上がりました。

小早川 全員で観たのがあの試合で良かったよね。展開も一番わかりやすくて。

結構みんなスポーツ観戦は盛り上がるタイプなんですか?

小早川 そうですね。甲子園の高校野球のときもすごく盛り上がって。

渡辺 大阪公演のマチソワ間(マチネとソワレの間のこと)に済美vs星稜の試合をやってたんですけど、最後に済美が逆転満塁ホームランを打ったときは、こんなに盛り上がるかっていうくらいみんなで声を出してました(笑)。

小早川 ちなみに僕は野球のルールがよくわからないので、みんなが盛り上がったあとにワンテンポ遅れて一緒にイェーイってやってました(笑)。

ダブルスで大切なのは、嘘をつかずに本気でパスを出すこと

今回、客席で拝見していて心を掴まれたのが、ふたりの呼吸です。台詞にないところも自然とアイコンタクトを交わしていたり。試合全体を通じて、宍戸と鳳の絆を感じました。

小早川 あのあたりは結構フリーで。(マイク)オフで話している内容も毎回違うし、相手のリアクションも違って。それだけ自由度高くできたのも、お互いを信頼しているからこそだと思います。

渡辺 僕はいつも嘘だけはつきたくないと思っていて。あの状況でわざとテンションの高い芝居をしたって、そんなのすぐにバレるし、お客さんからしたら冷めてしまう。だからそうならないようにだけは気をつけて、とにかくその場で生まれた感情や行動に嘘のないようにしています。

小早川 そこは繊細に伝わってくるというか。アオトはフォーカスが当たっていないところでもちゃんとエネルギーを飛ばしてくれるんですよ。だからこっちもすごくやりやすくて。アオトが僕に向けてエネルギーをくれるから、次の台詞も自然と言えたりする。

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