Interview

「常に今の自分よりベストを更新したい」。岩田剛典が映画『パーフェクトワールド』で車イス生活を送る青年を通して感じたこととは?

「常に今の自分よりベストを更新したい」。岩田剛典が映画『パーフェクトワールド』で車イス生活を送る青年を通して感じたこととは?

高校時代の初恋の先輩は、数年前の交通事故で、車イス生活を余儀なくされていた……。

有賀リエによる少女コミックを実写映画化した『パーフェクトワールド 君といる奇跡』が、10月5日(金)より全国公開となる。少女コミックながら、障がいというテーマにまっすぐに向き合い、キレイごとでは済まないリアルな恋愛を見つめ、注目を集めた原作のメッセージを、映画版も真摯に真正面から描き切っている。

エンタメステーションでは、車イス生活となりながらも1級建築士になる夢をかなえた主人公の樹を演じた岩田剛典を直撃。車イスでの演技はもとより、パラリンピック(!)への出場経験もある車イスバスケの選手との撮影での秘話や、W主演を務めたつぐみ役の杉咲花への印象に始まり、夢をかなえた樹になぞらえ、岩田自身の仕事観まで語ってもらった。

取材・文 / 望月ふみ 撮影 / 斎藤大嗣


障がいを負ってからの葛藤を、1周も2周も、3周もした「樹」は決して暗くはなく、強い人。

通常の少女コミック原作ものからのイメージとは違う、とてもしっかりした人間ドラマでした。原作および脚本を読まれてみての感想は?

まずは原作を読みました。障がいと向き合うというテーマで、こんなにも真摯に描かれたラブストーリーが少女コミックにあるのだということが、新鮮な驚きでした。これまでにラブストーリーはやらせていただいた経験がありましたけれど、命と向き合った、ここまでどっしりとしたテイストというものには初めて出会ったので、ぜひ受けさせていただきたいと思いました。

障がいというテーマは難しいとお感じになりませんでしたか?

確かに、僕はこれまで障がいのあるキャラクターを演じたことがありませんでした。でもそこが難しさでもあり、やりがいでもありました。障がいと向き合う恋愛、生活、環境といったことへの心情も細かく描かれている作品です。そうしたリアリティも含めて、単なる恋愛映画というカテゴリーではない部分に、この作品の魅力があると思いました。それから、障がいという面では、原作の取材協力もしている、建築士の阿部一雄さんにお会いしたんです。阿部さんは主人公の樹と同じように、大人になってから事故で障がい者になった方。お会いしてみると、そうそういないと思えるくらい、エネルギッシュで明るい方でした。なるほどと感じる部分がありましたね。

なるほど、とは?

大人になってから、事故で急に障がい者になり、自分のなかで整理がつくまでには、どうしても消化できない時期があると思います。でもそうした時間を1周も2周も、3周もして、フラットになったときは逆に強いんだなと。樹がつぐみに再会したときには、もうそうした段階だった。だから変に暗く、事故のことを引きずっていたりするような役作りはやめようと思ったんです。

つぐみと再会したときの樹はすでにフラットな状態になった後だったということですが、それは車イスの扱いにも感じられました。本当に自然で、時間のない中でどうやって身に付けていったのだろうと感じました。

天才なんですかね。なんて(笑)。練習は必要でしたよ。日常生活の動きは、比較的すぐに馴染みましたが、樹は車イスバスケをするので、バスケットの練習が大変でした。鏡張りの部屋で練習したり。バスケのときには、マシーン(車椅子)も変わるんです。高さが変わるだけで恐怖心が沸きましたが、それも実際に乗らなければ気づかないことでした。ドリブルをするにも、もう片方の手は足となって、車イスを漕ぐ必要があるので、肉体的にかなり難しかったです。撮影前から車イスバスケの社会人チームに混ぜていただいて、同じメニューをこなしたりもました。そのうえで、車イスバスケのシーンは1日で撮り切りました。

撮影のときも、ほかの方は実際に車イスバスケをされている方ということですよね?

パラリンピックに出ている方もいましたよ。日本代表が3名。

それはスゴイ!

その中で、決められたことをするのではなく、実際に車イスバスケの試合をしていたので、本当にレベルが高かったです。

男子校だった岩田が高校生パートで初体験した「ラッキー」と感じたシチュエーションとは?

車イスでの演技は本当に大変だったかと思いますが、チャレンジという意味では、当時28歳の岩田さんが過去パートで高校生を演じられていますね。しかしそれも自然でした。

かなりチャレンジングですよね(笑)。ただ、高校生というのも、高校生の“役”なので。あくまでも役として気持ちで演じているわけで、高校生らしさというのも、演じるわけです。前に、ある役者さんとも話したことがあるんですが、40代になっても全然イケるよねって。演技としてその役を捉えているので、歳というのはあまり関係ないかなと。実年齢というのは、数字的にみんなが気にするだけ。僕だって、海外に行けばいまでも高校生で通用しますし。と、自分を納得させました(笑)。

純粋に高校時代の撮影現場は楽しかったですか?

ああいうシチュエーション自体が初めてなんですよ。僕はずっと男子校だったので、図書館で下級生の女子と会話するといったシチュエーション自体がなかった。30代になる前に、こういうシーンができてラッキーだなと思っていました(笑)。

そのシチュエーションで、下級生の立場であり、再会して特別な存在になっていくつぐみは杉咲花さんが演じました。

現場での気遣いもそうですが、杉咲さん自身のなかに、つぐみらしさがとてもあるんです。とても優しい方ですし。つぐみは本当にまっすぐな女性ですが、そうしたまっすぐさも、杉咲さんの作品に対してのまっすぐさと近しいものがありました。毎回、段取りから本番に至るまで、芝居の話をして、一緒に作っていく感じで、とてもステキな共演者でした。

カメラの外ではどんな関係性だったのですか?

カメラの外だと……。だいたい僕が喋っていて、花ちゃんは無理して笑ってくれてる感じだったんじゃないかな(笑)。

人生の壁にぶち当たったとき、結局は自分で乗り越えていくしかない。

樹はハンデを追いながらも1級建築士の夢を叶えました。岩田さん自身が共感した部分、影響を受けたところを教えてください。

樹は、自分のなかで譲れない順番がある人。それは僕も男として共感できました。自分にとっても今は仕事が何より優先したいと思うものだし。ただ彼は逆にいうと、仕事以外の部分は、諦めがついた状態だったんですよね。諦め終わったくらいの感じ。唯一自分が諦められない、実現した夢が仕事だった。そこにブレない強さを感じましたし、その強さは見習いたいと感じました。

岩田さん自身が、壁にぶつかったときに、乗り越えるために日々大切にしていること、意識していることはありますか?

結局、仕事も結果が自信につながると思うんです。壁や困難にぶち当たったときには、いろいろな葛藤があると思いますが、最終的には自分に自信をつけて乗り越えていくしかない。その自信をつけるために何が必要か。それはひと言でいうと努力しかない。シンプルに、仕事への努力でもいいし、そこに立ち向かっていくための拠り所を作る努力でもいい。いずれにしても、自分でモーションをかけないといけないと思います。

ちなみに岩田さん自身の仕事のなかで譲れないこだわり、ポリシーはなんですか?

常に今の自分よりベストを更新していくことですかね。それから、常に自分に刺激を取り入れて、楽しんでいたい。現状維持で満足しないということと、自分が楽しめる環境を自分で作っていくことです。

最後に、出来上がった作品をご覧になっての感想を教えてください。

とても心温まる感動作になったと思っています。障がいというものがテーマになってストーリーが展開していきますが、深く考えさせられるというよりは、身近に感じることができるようになる映画かなと思います。そして、そこから人生を考えさせられる作品になっていると思います。


【募集終了】抽選で1名様に岩田剛典さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

応募期間

※募集期間は終了致しました。

10月2日(火)~10月9日(火)23:59

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・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
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岩田剛典

1989年、愛知県生まれ。三代目 J Soul Brothersのパフォーマーとして2010年にデビューし、2014年にEXILE に加入。グループでの活動以外に俳優として数々の作品に出演。2016年公開の映画初主演作品『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』では第41回報知映画賞新人賞、第40回日本アカデミー賞新人俳優賞・話題賞、第26回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。ドラマ『HiGH&LOW 〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』(15)から続く、映画『HiGH&LOW』全シリーズ(16〜17)に出演。2018年は、本作のほか、ドラマ『崖っぷちホテル!』、映画『去年の冬、きみとの別れ』で主演を演じている。

オフィシャルサイト
https://www.ldh.co.jp

オフィシャルモバイルサイト
https://m.tribe-m.jp/artist/index/16

オフィシャルTwitter
@T_IWATA_EX_3JSB

フォトギャラリー

映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』

10月5日(金) 全国ロードショー

【STORY】
インテリアコーディネーターの川奈つぐみ(杉咲)は、高校時代の初恋の先輩・鮎川樹(岩田)に久しぶりに再会する。しかし彼は、大学生の時に事故にあい、車イスに乗る生活を送っていた。最初は戸惑うつぐみだったが、建築士として前向きに生きる樹とふれあう中、彼への想いを再びつのらせていく。【私は――先輩が好きなんだ、今でも】そんなつぐみの、ひたむきでまっすぐな想いに、「一生、ひとりで生きていくって決めたんだ。」とかたくなだった樹も心を開いていく。一緒にいる幸せをみつけた2人だったが、やがてある事件が起き…。大切な人と出会い、いくつもの壁を乗り越えながら、絆を深めていく2人がたどりついた結末とは…。

出演:岩田剛典(EXILE/三代目J Soul Brothers)、杉咲 花、須賀健太 、芦名 星、マギー、大政 絢、伊藤かずえ、小市慢太郎 / 財前直見
原作:有賀リエ『パーフェクトワールド』(講談社「Kiss」連載)
監督:柴山健次
脚本:鹿目けい子
音楽:羽毛田丈史
主題歌:E-girls「Perfect World」(rhythm zone)
配給:松竹 LDH PICTURES 
制作プロダクション:ホリプロ

©2018「パーフェクトワールド」製作委員会

原作コミック

パーフェクトワールド

有賀リエ
Kiss

インテリア会社に就職した川奈つぐみ(26歳)は建築会社との飲み会で、高校の時の同級生であり初恋の人・鮎川樹と再会する。樹にトキメキを覚えるつぐみだったが、彼は車いすに乗る障害者になっていた。「樹との恋愛は無理」。最初はそう思うつぐみだったが……。