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東京ゲームショウ2018で見えたeスポーツのこれまでとこれから

東京ゲームショウ2018で見えたeスポーツのこれまでとこれから

ここ数年、その言葉をよく聞くようになった”eスポーツ”。本稿を読んでいる方なら知っている人も多いと思うが、あらためて説明しておこう。eスポーツとは”エレクトロニック・スポーツ”の略称で、ゲームプレイを競技化(スポーツ化)したものだ。個人またはチームによる対戦を行い、ファンはそれをスポーツ観戦と同じように楽しむ。2015年あたりから毎年のように「今年はeスポーツ元年」と言われ続けていたが、今年はついに本当の元年となったと言っていいだろう。東京ゲームショウ2018におけるeスポーツ大会を振り返りつつ、これまでの、そして今後の日本におけるeスポーツの見どころと可能性をチェックしていきたいと思う。

取材・文 / 松井ムネタツ


充実のイベントが目白押し

まずは、今年の東京ゲームショウで行われていたeスポーツ大会をざっと挙げていこう。特設ステージ、e-Sportse Xで行われた大会のタイトルと規模は以下のとおりになっている。

・パズドラレーダー
『パズドラ』プロゲーマーによる日本一決定戦の決勝。優勝賞金500万円。

・フォートナイト
来場者も交えたゲーム大会。有名ストリーマーなどゲストプレイヤーと一緒に来場者がスクワッドを組んで一緒に戦う、イベント的な大会。優勝チームには『フォートナイト』Tシャツをプレゼント。

・コール オブ デューティ ワールドウォーII
約半年のあいだプロチームによるリーグ戦が行われており、その上位2チームによる優勝決定戦。優勝賞金800万円。

・ドラゴンボールファイターズ
誰でも参加可能な128人トーナメント。優勝すると本作の大会参戦サポートを受けることができる。

・ぷよぷよテトリス
『ぷよぷよ』プロプレイヤーたちによるトーナメント戦。優勝賞金100万円。

・ウイニングイレブン 2019
3人1組のCo-opモードでプレイ。プロライセンス保持チーム、メディア大会上位チーム、茨城プレ国体優勝チームで争う。優勝チームは2019年1月開催の日本・サウジアラビア eスポーツ 国際親善試合出場権が与えられる。

・鉄拳7
プロライセンス所持の9名によるトーナメント戦。優勝賞金60万円のほか、個人賞としてレイジKOを取った回数に応じた賞金あり。

・ストリートファイターV アーケードエディション
カプコンプロツアー ジャパンプレミア大会。プロアマ問わず参加できるオープントーナメント。予選は9月22日(土)に行い、決勝トーナメントを特設ステージで実施。ベスト8に入ったプレイヤーにはプロライセンスが発行される。優勝賞金500万円。

▲幕張メッセの展示ホール11に設置された特設ステージ、e-Sports X(クロス)。ブルーステージとレッドステージの2ステージが用意され、さまざまなタイトルの大会が行われた

▲今回のe-Sports Xで唯一行われたスマートフォン向けゲームのeスポーツ競技は『パズドラ』だった。大きな連鎖が決まると会場からどよめきが起こった

また、e-Sports Xのステージ以外の個別ブースでもeスポーツ系の試合が実施されており、そちらも大盛況。Samsung SSDブースの『レインボーシックス シージ』エキシビジョンマッチ、PUBGブースの『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、『PUBG』)プロリーグ開幕戦と、とにかくeスポーツ大会がこれでもかと行われていた。肌感覚ではあるが、昨年の東京ゲームショウ2017と比べて、全体で1.5倍はeスポーツ系の催しが増えていたんじゃないかと思わせる印象だった。

アマチュアが参加できる大会もいくつか行われていたが、基本的にはプロ選手(チーム)による対戦がほどんとで、参加というよりは観戦目当てで来場している人が多かった。今年の東京ゲームショウに関する一般メディアの報道を見ると、見出しにeスポーツの文字が踊っているものが多く、総入場者数29万8690人と過去最高になったのはeスポーツ大会目当ての観客が押し寄せたのもその要因だ。

▲『PUBG』はこの東京ゲームショウ2018からプロリーグが正式にスタート。コミュニティーイベントもサポートすることを発表し、今後ますます目が離せないタイトルとなった

つまり、それだけプロゲーマーにしっかりファンがついており、彼らのプレイを生で見たいがために会場へ押し寄せる人が多いということだ。プロゲーマーにはシュッとしたイケメンが多いので、当然女性ファンも多い。彼らがブースでサイン会や2ショット撮影会を開くと、女性ファンが大行列。当然、彼女たちの目はみんなハートだ。20代のあいだでは、「eスポーツを観戦する」、「eスポーツ選手のファンになる」という文化が当たり前になっているのである。

▲ゲーミングデバイスのHyperXブースで開催された、一般とプロのチームによる『ストリートファイターV アーケードエディション』大会。プロ選手をかなり間近で観ることができるため、熱心な女性ファンは朝イチでこのブースに駆けつけ、最前列を確保。「すごくかっこよかったです!」と撮影した写真を何枚も見せてくれた

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