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『無双OROCHI3』気がついたら1000人斬り! シリーズ最高峰の爽快感

『無双OROCHI3』気がついたら1000人斬り! シリーズ最高峰の爽快感

『真・三國無双』や『戦国無双』シリーズのキャラクターたちが一堂に会するお祭りゲーム『無双OROCHI3』がいよいよ発売となった。シリーズ史上最大のキャラクター数で繰り広げられる無双アクションは、圧倒的な物量と爽快感でプレイヤーを揺さぶってくる。今回の記事では、本作の魅力と見どころをお届けする。

文 / 浅葉たいが


英雄の武と神術で敵をなぎ倒す

『無双』シリーズの醍醐味である、多数を相手にするバトルは本作でも健在。1ステージで1000人斬りが楽に達成できるほど大量の敵が、プレイヤーを待ち受けている。本作は戦場に出る際に操作キャラクター3人、サポートメンバー4人を選んで出撃することになる。実際にプレイヤーが動かすのは操作キャラクターの3人だが、複数のキャラクターを使い分けるのは大変と思う方がいるかもしれない。しかし、本作ではどのキャラクターもただ攻撃ボタンを押せば、楽しくて爽快なアクションが楽しめるため、物怖じする必要はない。堂々とボタンを押して暴れまわる、これだけで無双アクションの醍醐味が堪能できるはずだ。

▲敵がたくさんいるところに突っ込んでいき、攻撃を思うがままに繰り出す。そんなプレイこそ『無双』シリーズの原点であり、大事にされてきた面白さなのだ。今回はとにかく敵の数が多く、斬り甲斐がある

この爽快なアクションに、今回は“神術”という要素が新たに加わった。これは、通常使用する武器とは別に所持している“神器”を使って発動するもので、特殊な効果を持つ技が揃っている。目の前に敵を集めたり、自らが瞬時に敵のところへワープしたりという技もあり、通常攻撃と組み合わせて楽しめる。この神術は、神術ゲージというコストを消費して発動するのだが、通常神術と呼ばれる攻撃はコストが低いため、発動シーンが多いのも嬉しいところ。通常攻撃と神術を思うがままに繰り出し、戦場を駆け抜けるだけで、”映える”戦いをすることが可能なのだ。以下の動画は、思うがままに戦場を駆け抜けてみた様子になる。簡単な操作で、ド派手に暴れられるゲームということが伝われば幸いだ。

▲真田幸村の神術のひとつ。遥か上空に飛び上がり、空中から連続攻撃を仕掛ける。見た目も派手なものが多く、繰り出しているだけで楽しい

ただ暴れまわるだけでも爽快なバトルを楽しめる本作だが、きっちりプレイしようと思えば、それに応えてくれる奥深さも併せ持っている。合体技である“合体神術”や“カオスオリジン”と呼ばれる特定の敵の倒しかたなどは、工夫すればするほどステージクリアーが楽になる。
一定のコンボ数を稼いだあとでカオスオリジンを巻き込むように神術で倒すと、覚醒や神格化という強力な行動を発動できるアイテムをドロップする。このカオスオリジンまでいかにコンボ数を稼ぐか、そこで得たアイテムをどこで吐き出すかという戦略が自分のなかで組み立ってくれば、戦場に線が引かれたかのようにつながっていくはずだ。特に、難易度を上げた状態でのプレイでは、この考えかたが非常に重要になってくる。キャラクターの育成がある程度進み、腕に自信がついてきたら、難易度”難しい”や”修羅”(本編クリア後に選択可能)にチャレンジしてみよう。

▲合体神術は、周辺の敵に大ダメージを与える超強力な大技。この技で敵を倒せば大量のアイテムを入手できるので、なるべく敵が多いところで使いたい

170人のプレイアブルキャラクターが競演!

2018年9月27日、『無双OROCHI3』が”最も多い操作可能なキャラクターを持つハックアンドスラッシュゲーム”(Most playable characters in a hack-and-slash videogame)として、ギネスワールドレコーズ™で世界記録の認定をされた。そう、本作はプレイアブルキャラクター170人という、異常なボリュームを持つゲームなのだ。この数だけを聞くとゲーム慣れしている人は、いわゆる”コンパチ”キャラクター(性能や挙動の似通ったキャラクターを指すゲームスラング)が多数いるのではと想像するだろうが、本作は驚くべきことに見た目はもちろん、動きにもかなりの“個性”が備わっている。どのキャラクターも“らしさ”を持っており、ついつい使いたくなる魅力がある。筆者はRPGやオンラインゲームを遊ぶときは強いキャラクターや職業を使いたがる、いわゆる効率厨寄りのプレイヤーだが、不思議と本作はいろいろなキャラクターを触って楽しんでいる。
筆者がよく使っている佐々木小次郎は、いわゆるイロモノ枠に分類されるキャラクターだ。「無双シリーズでは佐々木小次郎が好き」と言うと、「マジかよ」という反応をされることも少なくない。真田幸村や石田三成が格好いいのはとてもよくわかる。可愛いキャラもたくさんいる。でも、なぜかこのキャラクターが好きなのだ、見た目とか戦いかたとか。佐々木小次郎は序盤のサイドストーリーで仲間になるのだが、アクションがとても面白く、開発のこだわりを感じる。その他のキャラクターはどうだろうと興味を覚え、メジャーどころじゃないキャラクターを選んでもいちいち格好いい。

▲筆者のお気に入りキャラクターのひとり、佐々木小次郎。この怪しい風貌がたまらなく良い。通常攻撃から派生するアクションに”投げ”を持ち、無双奥義が使いやすいという特徴がある

▲もう一人のお気に入りキャラクター、関銀屏。このキャラクターに関してはただただ可愛いので、ずっと使っている。性能としては攻撃力に秀でた怪力娘といったところだが、攻撃にやや癖があリ、その感触もいい

170人もキャラクターがいると、ストーリーモードはまとまりがないものになってしまうのではと思っていたが、遊んでみて驚いた。多くのキャラクターに焦点が当たるように、シナリオが丁寧に構築されているのだ。

▲なるべく多くのキャラクターにスポットを当てようという製作陣のこだわりがひしひしと感じられるシナリオ。美麗なムービーシーンはもちろんだが、戦闘中の何気ないやりとりもたまらなく良い

筆者は長く『無双』シリーズを遊んでいるが、最近はこれらの作品が、三国志や戦国時代をモチーフにした作品であるという意識は薄れてきてしまった。それほどまでに、コーエーテクモゲームスの生み出したキャラクターは強烈でオリジナリティがあり、惹きつけられるものを持っているのだ。そんな格好いい、美しいキャラクターたちが、作品を超えて共闘するというのだから、最高に面白いに決まっている。前作までの『無双OROCHI』シリーズでは、仙界、つまり『封神演義』をモチーフにしたキャラクターや設定が登場したが、今回はなんと、神話の神々たちが物語の軸となっている。ゼウス、アテナ、アレス、オーディン……もうなんでもありだ。しかし、なんでもありなのに決してそれはバラバラなものではなく、筆者の見たかった英雄譚がここにある。『真・三國無双』と『戦国無双』のキャラクターがお互いを称えあい、助け合う。そんなシーンもいちいちたまらない。ご都合主義をエンターテインメントに昇華しているのだ。

▲本作の中心人物のひとり、ゼウス。彼が作り出した腕輪が、英雄たちを戦いへと誘う

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