Interview

加藤和樹が最凶&最悪の男に! “人間”に巣食う“闇”を暴き出すサスペンス劇『暗くなるまで待って』

加藤和樹が最凶&最悪の男に! “人間”に巣食う“闇”を暴き出すサスペンス劇『暗くなるまで待って』

アーティストは自分自身が料理人。役者は素材のひとつ

ここからは加藤和樹という人間を暴いていきたいと思います(笑)。音楽活動と俳優活動を並行されていますが、アーティストと俳優との違いのポイントはありますか。

実はあまりないんですよ(笑)。昔は、アーティストと役者は分けて考えていたのですが、差別化すると自分が自分でなくなってしまって、結局、自分を見失うような気がして。どちらも表現者という意味では同じですから、分ける必要がないと思っています。ただ、表現するのが自分か自分ではないかという違いがありますね。

というと?

アーティストの場合は、自分自身の気持ちを歌に込めて、ライヴであれば、自分の見せたいパフォーマンスをする。役者になると、作品の伝えたいテーマを表現することが大切になってきます。アーティストは自分が主役ですが、役者は自分が主役ではないときがあると思っています。アーティストは自分自身が料理人になって、自分という素材も料理する“セルフプロデュース力”も問われますが、役者は素材のひとつで、料理をするのはあくまで演出家なので、アーティストと役者の違いはそこになるのではないでしょうか。

なるほど。例えば、加藤さんはアーティストとしてご自身で作詞もされていますから、作詞をしながら自分の言葉を歌として発すること、それとは逆に、脚本の台詞、つまり他者のつくった言葉を発することに、思い入れや、心の込め方の違いはあるのでしょうか。

不思議なのですが、自分というフィルターを通しているので、ほとんど違いがないんです。ただ、アーティストでいえば、曲ごとに物語がありますから、その中で何を一番歌いたいかということを明確にして、あくまで自分の心の底から歌います。役者の場合は、ミュージカルがいい例ですが、役という他者になりきって歌います。正解かどうかはわからないのですが、ミュージカルの歌は、ひとつの台詞だと思っているんです。そこが僕のアーティストとしての歌と、役者としての台詞への接し方になっています。

加藤さんのお話からとても理知的な印象を受けるのですが、例えば、座組みの座長として心がけたいことはあるのでしょうか。

主演という責任感はありますが、主演でもそうでない役も、出演者のひとりとして頑張るのは当たり前だと思っているので、座長としての心構えはあまりないんです。もちろん、座長になれば、どういう役回りをして、立ち振る舞いをするのかを細かく考えなくてはいけないのですが、主演だからという意識はなくて、どの役でもしっかりしないといけないという心持ちでいます。

今作はW主演と銘打っていますが、W主演の面白さはあるのでしょうか。

今回は少人数のお芝居でありながら、ふたりも目立つ役割がいるので、そこは注目するポイントなのですが、もともと主演は少し苦手でもあって(苦笑)。昔、座長をしたときに、「自分は主演をこなせる器なのかな」と演技に迷いが生じて以降、「自分は自分のやるべきことに徹するべきだ」と、余計なことを考えずに振り切るようにしています。

役者はいかに全力で役を生きるか

それでは加藤さんは役者という存在をどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。

役者としての自分は、容れ物という素材でしかない、という考え方は変わらないんですね。だからこそ、そこにどういう人物を入れていくかが大切になってくる。それは音楽活動では味わえないし、演じていくなかで、自分の知らない本当の自分が見えてくるんです。音楽とお芝居、どちらが優れているわけではないのですが、役者をしていると役の感情が自然と自分に蓄えられて、結果として“加藤和樹”という人間に深みが増しました。それが歌にも反映されていると思います。お芝居は、どれだけリアルに見せるかが大切ですから、役者はいかに全力で役を生きるかが大切になります。だからこそ、他者の人生をとことん追求するし、その責任がある仕事だと思っています。

ここまでお話を伺っていると、役者として様々な経験、失敗もあったからこそ、今の加藤さんがいらっしゃるような気がします。

失敗は、本当にたくさんありますね(笑)。18歳のときに出演した、とある2時間ドラマで、たったひと言、「隊長!」という台詞が言えなかったことがありました。そのときは何テイクも重ねながら、役者をやめようとさえ思いました(笑)。そこから、何が違うんだろうという悔しい気持ちが溢れましたし、監督が求めたものはなんだろうと、もどかしい気持ちで答えを探し続けた日々でした。今でも100パーセント答えがあるわけではないですが、その経験があるから今の僕のお芝居に繋がっています。

それを乗り越えたのは具体的なアドバイスがあったのでしょうか。

実は突然渡された台詞で戸惑っていたこともあったのですが、先輩たちが「経験がないから当たり前だよ」と優しくおっしゃってくださって。やはり、周りの人のいたわりがあるからこそ、今の自分があるんだと思います。

今はミュージカル『タイタニック』(10月2日現在)に出演されていますし、役者として様々な経験を積まれていると思います。

役者としては、もっといろいろな芝居をやりたいですね。今回はほとんど初めての悪役を演じるわけですけど、まだ演じていない役もあるので、僕の目指す役者としての道のりはまだまだです。あえて挙げるなら、少人数のストレートプレイが好きなので、そういった舞台に数多く出演してみたいですね。そして、これからは年齢によって演じる役も違ってくると思うので、『罠』を再演することがあれば、また違う役をやりたいな。

加藤さんを魅了する少人数の芝居の魅力はどこにあるのでしょう。

役者が少なくなればなるほど台詞が増えます。そのぶん、たくさん稽古ができるし、役を深めることができる。登場人物が多いと、自分の稽古の時間が少ないので、自分で突き詰めないといけないので大変ですね。今作は、少人数の密室劇だからとても嬉しいですね(笑)。

僕たちに騙されないように気をつけて

アーティストとしての今後についてはいかがですか。

毎年ツアーをしているのですが、芝居からインスピレーションを受けることがあるので、そういった部分も歌にして、これからも新曲を発表して、いつか全都道府県でライヴをしたいです。これはずっと言い続けていますけど(笑)。それから、もう一度、日本武道館でライヴをすることですね。

それは楽しみですね。では、見どころをお願いいたします。

少しでも舞台から目を離したら内容がわからなくなってしまう会話劇なので、お客様の集中力を途切れさせないようにお芝居をしますし、僕たちが演じる悪党がスージーをあの手この手を使って騙しつつ、次第に暴かれる“人間”という不思議な存在、そして繊細なトリックや心理戦を楽しんでいただければ嬉しいです。お客様はスージーの目線になると思いますから、思わず僕たちに騙されないように気をつけてくださいね(笑)。

最後に、「ロートのような悪いことをしたことがない」とおっしゃっていた加藤さんが考える“悪”とは何でしょう。

難しい質問ですね(笑)。ロートにも通じますが、他人の気持ちがわからないことが“悪”のような気がします。現代の社会を見渡すと、自分は“悪人”と思っていなくても、他者への“優しさ”や“いたわり”がないから人を傷つけてしまうことが多く見受けられるような気がして……そうなると自然と“悪”になってしまうから怖いですし、自分も気をつけないといけないと思っています。

スタイリスト / 立山功
ヘアメイク / 江夏智也(raftel)

衣裳協力
シャツ / The Viridi-anne(The Viridi-anne)
パンツ / DISCOVERED(株式会社 DISCOVERED)
靴 / スタイリスト私物


【募集終了】抽選で2名様に加藤和樹さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

※賞品はお選びいただけませんので予めご了承ください

応募期間

※募集期間は終了致しました。

10月25日(木)~11月1日(木)23:59

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・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
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舞台『暗くなるまで待って』

東京公演:2019年1月25日(金)~2月3日(日)サンシャイン劇場
兵庫公演:2019年2月8日(金)~2月10日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
愛知公演:2019年2月16日(土)・2月17日(日)愛知県産業労働センター ウインクあいち
福岡公演:2019年2月23日(土)福岡市民会館 大ホール

チケット一般発売:10月27日(土)10:00〜
チケットぴあ
イープラス
サンライズオンライン
明治座インターネット予約「席とりくん」

STORY
盲目の若妻・スージーの夫・サムが持ち帰った(麻薬が仕込まれた)人形を、怪しい男3人(ロート・マイク・クローカー)が奪おうと狙っている。3人は次々とスージーの家を訪れ、人形を手に入れるため言葉巧みに騙そうと、あれこれと手を尽くす。奇妙な心理戦が続くが、やがて、彼らの言動に不審を抱いたスージーは、少女グロ―リアの協力を得て、男たちの正体を次々と暴いていく……。

作:フレデリック・ノット
訳:平田綾子
演出:深作健太

出演:
ロート 役:加藤和樹
スージー 役:凰稀かなめ
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マイク 役:高橋光臣
クローカー 役:猪塚健太
サム 役:松田悟志
黒澤美澪奈
九内健太
橋谷拓玖

オフィシャルサイト

加藤和樹(かとう・かずき)

1984年10月7日生まれ。2005年にミュージカル『テニスの王子様』(跡部景吾 役)出演後、数多くの映像、舞台等に出演。最近はアニメ『イケメン戦国◆時をかけるが恋ははじまらない』、謎解きアニメ『カイトアンサ』等で声優としても活躍。また、2006年4月にCDデビューも果たし、積極的に音楽活動も行っている。最新アルバムは『Ultra Worker』。近年の主な出演作品には【舞台】ミュージカル『マタ・ハリ』『ハムレット』『フランケンシュタイン』『1789~バスティーユの恋人たち~』『タイタニック』【映画】『真田十勇士』などがあるほか、加藤和樹が、鎌苅健太、河合龍之介らと結成したユニット“project K”による舞台『僕らの未来』が12月6日から上演を控えている。

オフィシャルサイト
Twitter(@kazuki_kato1007)
Blog

関連音楽:加藤和樹アルバム『Ultra Worker』
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