Interview

足立佳奈 1stアルバムは少し大人な表情も詰め込んだ、成長を感じさせる12曲。自身の変化と今後の抱負を訊く。

足立佳奈 1stアルバムは少し大人な表情も詰め込んだ、成長を感じさせる12曲。自身の変化と今後の抱負を訊く。

昨年8月30日のデビュー以降、コンスタントに楽曲をリリースする精力的な活動を通して認知度と人気をぐんぐん上昇させてきた足立佳奈が、満を持しての1stアルバム「Yeah!Yeah!」を完成させた。デビュー曲「笑顔の作り方~キムチ~」「ココロハレテ」をはじめ、これまで発表された全シングル表題曲に多彩な新曲群を加えた全12曲を収録する本作。元気で明るいキャラクターはそのままに、自身が作詞・作曲を手掛けたラブバラード「あの日に戻れるなら…」などではこれまで見えていなかった少し大人な表情が詰め込まれているところも大きな魅力となっている。12月には念願の1stライブを東京と愛知で開催することが決定した彼女に、本作に込めた思いをじっくりと聞いた。

取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 下田直樹

今まで歌ってきた応援ソングに加えて、ラブソングも多めに入れたいなと思ったんです

8月30日でデビュー1周年を迎えましたね。

はい! あっという間でしたねー。でも活動のひとつひとつ、1日1日に思い出があるから、振り返りがいのある1年になりました。

その間に高校卒業、大学入学を経験することで、生活環境も大きく変化したのではないですか?

そうですね。生活環境が変わると自分の考え方や表現の仕方がこんなにも変わるのかっていうくらい変わってきてます。その変化はアルバムにもしっかり反映できたんじゃないかなとは思うんですけど。

今回リリースされた初のフルアルバムは足立さんのこれまでの活動の集大成であると同時に、今まで以上に幅広い表現が詰まっていますからね。

アルバムがリリースできることはほんとに嬉しいですね。ただ、みんなの元に届いたときに果たしてどんなふうに受け取ってもらえるのかなっていう不安というか、ドキドキする気持ちもあったりはするんですけど。

制作にあたっては、アルバムの全体像に関して何かイメージはあったんですか?

ありました! まず見た目の雰囲気で変化を見せたかったんですよ。デビューからずっと髪をお団子にしていたけど、それをほどいて新たなステップを踏み出す意志みたいなものを感じてもらいたいなって。そしてアルバムの中身に関しては、今まで歌ってきた応援ソングに加えて、ラブソングも多めに入れたいなと思ったんです。以前にも「いいね!」っていうラブソングはあったんですけど、それはちょっとかわいい雰囲気で。でもアルバムではもうちょっとせつなかったり、悲しかったりっていうラブソングを歌いたかったんです。今回、自分で作詞・作曲をした「あの日に戻れるなら…」ではもどかしい恋の気持ちを歌っていて、声の表情にも今までとの違いが出ていると思うんです。全体としてもそういうところをしっかり感じていただけるアルバムにしたいなっていう気持ちはありましたね。

シングル「チェンジっ!」のときのインタビューでは、「声や歌い方がデビューの頃と比べて変化している」とおっしゃっていて。活動の中で手にした変化をアルバムにもしっかり注ぎ込めた実感もあります?

ちょっとずつ探り探りではあるんですけど、自分の声の変化を感じながらいろんな歌い方ができたかなとは思いますね。最近はAimerさんのようなちょっと落ち着いた声への憧れもあったりするので、そういう表情を意識して歌ってみたりもしましたし。ただ、自分の中には理想とする歌い方があるんですけど、いざレコーディングしてみると「あれ、なんか違う。全然できない…」ってことが何回もあって。納得いくテイクが録れるまで時間がかかることもありました。

まだまだ完成形ではないですけど、自分なりの変化を意識しつつ、理想に近づける表現が今回はできたような気がします

そういった場合には妥協をせずに、何度も繰り返しトライする感じですか?

はい。アルバムに入っている「この夕日は誰かの朝日なんだ」という曲は、一度全部録り終わったけど納得がいかなくて。あらためて録り直しをさせてもらったんです。客観的に聴いてみて、「果たして自分の理想はこれなのか?」って自問自答して判断できるようになったところはあったと思いますね。まだまだ完成形ではないですけど、自分なりの変化を意識しつつ、理想に近い表現が今回はできたような気がします。

ラブソングでの大人っぽい表情がありつつ、これまでの足立さんのパブリックイメージであった元気で明るい表情も本作にはしっかり収められています。そういった楽曲に関しても歌い方の変化を感じることはありますか?

あります、あります! デビュー曲の「笑顔の作り方~キムチ~」はイベントで何度も歌ってきたことで、より自然な笑顔で歌えるようになったところがあって。以前は、「頑張って元気にふるまってるな、あの子」って見られてしまうことも多かったんですけど、今はちょっと安定してきた……っていうと変ですけど(笑)、いい意味で落ち着いてきたところがあるんじゃないかなって。いや、もちろんそれは元気がなくなってきてるってことじゃないんですけど(笑)。

最近の自分はすごくナチュラルに歌えている感じがする

当初も無理して元気さを装っていたわけではないけど、よりナチュラルにそういった表現をできるようになってきたということなんでしょうね。

うんうん。年齢も影響してるんですかね? 最近の自分はすごくナチュラルに歌えている感じがするので、自分でもすごく居心地がいいなって思うんです。

活動の中で手にしたシンガーとしての自信が影響しているところもあるのかも。

そうだったらいいですよね。私、先日まで「チアダン」というドラマに出演させていただいていて。そこで女優さんと一緒に過ごす中で、言葉に対する意識がすごく変わったんですよ。セリフから、その背景を考えたりすることって、歌でも一緒だなって思ったというか。歌詞を見て、その裏側にある景色や感情を冷静に深く考えられるようになったからこそ、堂々と、ナチュラルに自分なりの表現ができるようになったところはあるのかなって思いますね。

演技の経験が歌へもしっかり生かされていると。

そうだと思います。すごくいい経験をさせてもらえて、ありがたかったです。

では、アルバムに収録される新曲群のお話を伺っていこうと思います。まずは「ミライステップ」。この曲はNHK Eテレ「国語表現」のテーマ音楽として以前から流れていたものですね。

はい。この曲は番組を観ていた方以外はあまりご存知ないと思うので、今年の2月くらいには出来ていた曲だけどある意味、新曲かなと。すごくオシャレなサウンドで、裏を取るリズムが自分的にはすごく新鮮でした。歌うのはけっこう大変だったんですけど、足立佳奈の新たな1ページを開いてくれた曲になったと思います。

1 2 >