Interview

相葉裕樹&渡辺大輔が陽気なラテンナンバーで生きるワクワクを教えてくれるミュージカル『オン・ユア・フィート!』。ふたりの“テニミュ”の思い出話も!?

相葉裕樹&渡辺大輔が陽気なラテンナンバーで生きるワクワクを教えてくれるミュージカル『オン・ユア・フィート!』。ふたりの“テニミュ”の思い出話も!?

12月8日(土)から東京・シアタークリエにて、ミュージカル『オン・ユア・フィート!』が初日を迎える。「CONGA!」や「1-2-3」など数々のヒットソングを生み出し、全世界のレコード売上枚数1億枚以上を誇る、80~90年代のヒットチャートを席巻した“グロリア・エステファン&ザ・マイアミ・サウンド・マシーン”。そのボーカルである世界の歌姫グロリア・エステファンの栄光と挫折の半生を、ラテンミュージックとダンスに乗せて描くミュージカル。
記念すべき日本初演となるこの舞台で、グロリアの夫エミリオをWキャストで演じる相葉裕樹と渡辺大輔にインタビュー。今作のこと、過去に共演した“テニミュ”の苦労話、そこから役者の大変さまで、大いに語ってもらった。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 増田慶

*俳優で声優の相葉裕樹が、11月19日(月)に公式サイトを通じてミュージカル『オン・ユア・フィート!』を体調不良のため全出演回を休演することを発表した。相葉が務めるエミリオ・エステファン役と予定していた公演回はダブルキャストの渡辺大輔が出演する。


エミリオは行き先を示してくれる道標のような存在

グロリア・エステファンは私もよく聴きましたが、彼女を支えるバンドメンバーであり、プロデューサーでもある夫のエミリオについてはなかなか知ることはありませんでした。そのエミリオを演じられるお二方にご自身の役どころについて教えていただけますか。

相葉裕樹 グロリアの才能を見出して、“グロリア・エステファン&ザ・マイアミ・サウンド・マシーン”というグループをつくり、彼女をスターダムに押し上げるエミリオ・エステファンという男性を演じます。バンドのプロデューサーであり、バンドマンとして活躍しているときにグロリアと出会い、彼女の才能に驚いてバンドに誘い、さらに人柄に惹かれて結婚し、子供も授かりますが、とあることから、挫折も経験してしまう。ただ、彼女と一緒に困難を乗り越えていきます。

相葉裕樹

渡辺大輔 キューバ移民でラテンの血が流れているせいか、情熱溢れる潔い人で、仲間を支えるためにどうすべきか考えたり、自分たちがどう進めば良いかという目標を、グロリアだけではなくバンドメンバーにも示してくれる道標のような存在です。人間関係でもたびたび衝突をするのですが、思慮深さを発揮して困難を乗り越えていく。グロリアの家族と良好な関係性を保とうと努力したり、子供の面倒見が良かったり、人間性も豊かなキャラクターです。音楽はもちろん、自分たちがこれから追求したものをしっかりお見せできれば、“グロリア・エステファン&ザ・マイアミ・サウンド・マシーン”を知らない若い世代の方にも彼らの良さ、面白さを知っていただけると思います。

渡辺大輔

劇中ではグロリアの夫を演じるわけですが、グロリアがエミリオに惹かれた理由、エミリオの魅力について聞かせてください。

渡辺 いっぱいありますね(笑)。彼は愛するグロリアを世界的に有名にするためだったら、どんな苦労も厭わず、相手への要求も強くなる。手口はちょっと強引で、人が苛立つことを平気で言うときもあります。もしかしたらエミリオの態度には腹が立つ人もいるかもしれません。でも、自分たちを信じて欲しいという熱意がある。あのマドンナさえも提示しないようなギャラをコンサートプロモーターに提示したりもするのですが、それぐらいの覚悟を見せる姿には男性としての魅力があります。その一方で、グロリアに対しては対等で、自分のつらい過去もさらけ出す。だからこそグロリアも彼には正直になれるのだと思います。

相葉 エミリオは策略家でもありながら、それでいて直感で動く強引な部分もあるのですが、簡単にいうと男としての器が大きいです。そして“愛”があって、すっとぼけたりもするチャーミングな性格でもあります。そんな彼の男性としての包容力がグロリアを惹きつけたんだと思います。シンプルにかっこいいですし、僕も彼のようになりたいと思うのは、彼自身に同性も引き寄せる色気があるからだと思います。舞台では男性にも女性にも愛される色気を出しながら、音楽に乗せて、グロリア役を演じる朝夏まなとさんを引っ張っていきたいですね。

自分の個性を活かして演じていきたい

実際に存在している人物を演じるうえで気をつけていることはありますか。

渡辺 モノマネのようにそこまで忠実に再現しようとは思っていません。癖となっている仕草があったら参考にするかもしれませんが、本人に寄せることはあまり意識せずに、自分の個性を活かして演じていきたいです。せっかくご本人出演のドキュメンタリー映画ではなく、別人が演じてミュージカル作品として上演するんですからね。彼らの実際の音楽が使われますから、それで十分リアルな世界観は伝わると思いますので、脚本を読んで感じたままに稽古をし、みんなで話し合って、まるでバンドのような関係性をつくっていきたいです。

相葉 僕は今まで演じたことのないキャラクターだと思います。僕自身の年齢も上がってきて、夫役をやることが増えてきましたが、ここまで熱くて、グイグイ引っ張っていく男性を演じたことはなかったです。どちらかといえば、ナヨナヨしているキャラクターが多かったので、今のイメージとしては、とにかくエミリオの熱さを前面に出していこうと思っています。大切なのは、音楽に乗せてどこまで彼を表現できるのか。そのためにも、曲の力を最大限に発揮できるような演技をしたいです。今までラテンミュージカルに触れてきたことがないので、新しい挑戦をさせていただく気がしますね。

Wキャストですから、それぞれの個性も見どころになると思います。Wキャストの魅力はなんだと思いますか。

渡辺 ひとりの役で2度美味しい……でしょうか(笑)。お互い似ている部分もありつつ、各々の個性が出てくると思います。

相葉 そもそも役者としての持ち味でいえば、大ちゃん(渡辺大輔の愛称)と僕はまったく違いますからね。舞台に立てば隠そうとしても自ずと個性が出てくると思うんです。もちろん、同じ人物を演じるので、お芝居の決め事はありますが、Wキャストの面白さは、「あそこの演技が違ったね」とお客様に発見していただけるところだと思います。さらに、僕ら自身も稽古で自分が演じる人物がどんな役か俯瞰して見られるのが大きいですね。だから、いいところは盗んじゃおうと(笑)。

渡辺 そうだね。やっぱり細かいところに気づく。相手役の朝夏さんが大変かもしれないね(笑)。

相葉 全然違うことしちゃいそう(笑)。

渡辺 台詞の間が違ったりね。先に朝夏さんに謝っておこうかな(笑)。

(笑)。実際にナンバーを聴かれたと思いますが印象はいかがでしょう。

渡辺 例えば、ヒット曲の「CONGA!」は、いろいろなところで聴きますよね。今でも歌い継がれている、誰しもが知っている曲だから、実際歌うときにはプレッシャーがありますね。

相葉 「CONGA!」は一番耳馴染みがありますね。

渡辺 “グロリア・エステファン&ザ・マイアミ・サウンド・マシーン”というグループ自体は知らなくても、楽曲としては知られているものが多いですよね。いろいろな方に話を聞くと、僕らより年上の40代や50代の方にお好きな方が多くて、「日本人にできるの!?」と言われたりもしました(笑)。

相葉 プレッシャーで怖いです(笑)。

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