Interview

アニメ『ガイコツ書店員 本田さん』主題歌に参加、斉藤壮馬が選ぶ“お薦めの一冊”とは? コラボ対談×TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND

アニメ『ガイコツ書店員 本田さん』主題歌に参加、斉藤壮馬が選ぶ“お薦めの一冊”とは? コラボ対談×TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND

「エンディングの本田バージョンを作ってくれ」と声高に言っておけば叶うかもしれないよ?(松井)

TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.高野 寛

一方エンディングは、TECHNOBOYSさんと高野 寛さんとのコラボレーションで歌う「Book-end, Happy-end」です。

斉藤 めちゃめちゃいい曲ですよね。正直、こっちも歌いたかったなって思いました。僕はこういう、あまり歌い上げない感じの曲調が好きなんです。自分の歌い方も息が多いですし、普段は大きい声もあまり出さないので、耳が心地いい曲が好きなんですけど、この曲はまさにそうで。タイトルも秀逸だなぁって思います。

アニメが「ISBN~Inner Sound & Book’s Narrative~」から始まって、本編がジェットコースターのように駆け抜けていって、15分でもお腹いっぱいになったな、というところにこの「Book-end, Happy-end」が流れて、「今日も一日が終わるな」「明日も頑張ろう」という気持ちになれるので。バランスが秀逸ですよね。ちょうど別腹感があって、めちゃくちゃ素敵な曲だなと思いました。タイトルは「本の終わり」みたいな意味でもあるんですが、次へと繋がっていくニュアンスもあるので、そこもすごくいいな、と思いながら聴いています。

松井 たしかに斉藤さんが歌っても素敵になりそうな曲ですよね。

フジムラ テーマ的に「読後感」というのがこの曲にはあったので、そういう意味合いで作りました。今回はオープニング、劇伴、エンディング、と全部を担当させていただいたからこそ出来た曲でもあるんですけど。

松井 ブックエンドって本立てという意味があるんですけど、すごくいい言葉があるな、と思って高野さんに「ブックエンドをテーマに歌詞を書いてください」とお願いしたら、この歌詞があがってきました。

斉藤 本当に素敵です。

松井 ここで「この曲の本田バージョンを作ってくれ」と声高に言っておけば叶うかもしれないよ?

斉藤 それは大事ですね。たしかに、コラボじゃないですけど、本田が歌うとまた違う響きになりそうですし。でも僕はとにかく書店員全員で何か歌いたいです。よろしくお願いします!

4人がおススメの本を紹介。斉藤壮馬が選んだのは……?

せっかく本屋さんのお話なので、皆さんの得意ジャンルからのお薦めの一冊というのをご紹介いただきたいと思います。

松井 小説が好き、とおっしゃる方は多いですが、科学系の読み物でノンフィクション系のものってすごく面白いんですよ。それで僕がオススメするのは「フェルマーの最終定理」です。360年解けなかった数学の定理が解けた話なんですけど、解けたということはまったく分からないながら、解くまでに生まれたドラマというのを、イギリスのアーサー・C・クラークとアメリカ人のフレデリック・ポールが共著した本(「最終定理」)があって。それがめちゃくちゃ面白いです。

石川 僕はスタニスワフ・レムが好きなんです。

斉藤 いいですねぇ。

石川 「惑星ソラリス」とか映画化もされているSF作家なんですけど、映画化できないような話が特に好きです。このあいだ「泰平ヨンの未来学会議」も映画化(2015年日本公開、邦題『コングレス未来学会議』)していましたけど、あれはほとんどアニメでしたね。気が狂いそうになりますが、面白いです。なので、スタニスワフ・レムの作品はオススメです。

フジムラ 僕は以前、飲食店で働いていたこともあって、そこで知り合ったパン職人の作業を見ていて、パンってどうやって出来ていくんだろうって疑問を持ったときに「パンづくりの科学」という本を紹介されたんです。それを読んで、イースト菌がこういう作用をして膨らんでいく、とか知ることができたんですが、パンにしてもお菓子作りにしても「科学」なんですよね。実験というか。いろいろと教わることが多くて、面白くて。お酒でもウィスキーができた由縁などを紹介する本とか読みました。食を科学するのはすごく面白いです。当たり前にやっていることは結構、奥が深いです。

斉藤 最近読んで面白かったのは「世界でもっとも美しい10の科学実験」という本で。

松井 あれはめちゃめちゃ面白い。

斉藤 ですよね。結構、物理学の話が多いんですけど、「科学者は数式や化学式を美しいと表現することが多いけれど、それはなぜか」ということを様々なエピソードを元にして解説していく本なんですが、僕はガチガチの文系なので、化学や物理学、科学には疎かったんですが、大人になって読み物として読んでみると本当に面白い。しかも美しさについて語る文章自体が美しいので、その美しさの構造を知ることもできて。そんなに難しい本でもないので、オススメかなと思います。

あとは僕もSFがすごく好きで、レムに近いことをやっているのがラテンアメリカの作家でホルヘ・ルイス・ボルヘスという作家がいるんですが、ボルヘスも架空の書評を書いたり、「幻獣辞典」という古今東西の幻獣を書いたものがあったり。あとは「(他の者たちは図書館と呼んでいるが)宇宙は、真ん中に大きな換気口があり……」という書き出しで描かれた短編「バベルの図書館」がすごく好きなんです。レムもきっと好きだと思うんです。

あと僕は「何かオススメしてください」と言われると、カート・ヴォネガットという作家が好きなので、その人の「猫のゆりかご」という本が、ユーモアがあって読みやすいですし、面白いのでオススメしています。ボノコン教という架空の宗教団体が出てくるんですが、そのボノコン教の合言葉が「ナイス、ナイス、ヴェリ、ナイス」って言うんです。ぜひ使っていただければ(笑)。

松井 それで一曲、できちゃうよ!(笑)。

斉藤 それから「食」の本なら僕は壇 一雄さんの「壇流クッキング」がめちゃくちゃ好きなので、普通にレシピも参考にしています。いちばん刺さったのは、大葉の話。スーパーで、5枚重なっているやつか、ランダムに袋詰めになっているやつか、どちらを買うべきかという話に出てきた、「主婦の諸君。大葉は重なったものを買おうとしてしまうけれど、ごらんなさい。隣に袋に無造作に詰められた大葉は15枚入っているのに値段はさほど変わらない。あなたたちは大葉を袋から出し一枚一枚並べるくらいの少しの努力をしなさい」という言葉で。いつも5枚重ねられた大葉を2パック買っていたので、そのひと手間が大事だな、と思った次第です。そんな散らばった大葉を並べるように、このトークをまとめたいと思います。

ありがとうございます(笑)。では最後にメッセージをお願いします。

松井 オープニングからエンディングまで一貫した流れを作ることをとても楽しんだ作品なんですが、書店を廻っているときにこの作品の音楽が頭の中で流れてくれるとうれしいです。テンションがアガったら「ISBN~Inner Sound & Book’s Narrative~」が頭をよぎったり、思わず書籍の裏にあるISBNナンバーを見てしまったりしてくれたらうれしいですし、僕らの曲をきっかけに、本屋に行く人が増えてくれたらもっとうれしいです。

斉藤 とにかくたくさん叫んだので、皆さんも楽しんでいただけたら幸いです。アニメともどもよろしくお願いいたします。

TVアニメ『ガイコツ書店員 本田さん』

TOKYO MX 毎週日曜25:35~
BS11 毎週日曜24:30~
サンテレビ 毎週日曜25:30~
KBS京都 毎週日曜26:10~
J:COMテレビ 毎週月曜22:30~
※放送日時は変更になる場合がございます

【スタッフ】
原作:本田「ガイコツ書店員 本田さん」(MFCジーンピクシブシリーズ/KADOKAWA刊)
監督:轟おうる
シリーズ構成・脚本:岡嶋心
キャラクターデザイン:柿木直子
音響監督:今泉雄一
音響制作:HALF H・P STUDIO
音楽:TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
音楽制作:ランティス
アニメーションプロデューサー:齋藤雅弘、山脇光太郎
制作デスク:齋藤晃弘
アニメーション制作:DLE
製作ガイコツ書店員本田さん製作委員会
主題歌:
OP「ISBN ~Inner Sound & Book’s Narrative~」/TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.本田(CV.斉藤壮馬)
ED「Book-end, Happy-end」/TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.高野 寛

【キャスト】
本田:斉藤壮馬
カミブクロ:三瓶由布子
ホウタイ:喜多村英梨
ランタン:斉藤貴美子
オキツネ:伊藤静
コオモテ:遠藤綾
ラビットヘッド:山本和臣
フルフェイス:安元洋貴
ガスマスク:羽多野渉
溶接マスク:増田俊樹
ケンドウ:西山宏太朗
アーマー:岡村明美
ペストマスク:日笠陽子
アザラシ:村瀬歩
魔術師:中尾隆聖

©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDオフィシャルサイト

TVアニメ『ガイコツ書店員 本田さん』オフィシャルサイト

原作本 『ガイコツ書店員 本田さん』

本田 / MFC ジーンピクシブシリーズ

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