ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』  vol. 1

Report

古川雄大&大野拓朗&平間壮一&黒羽麻璃央らがポップでロックな“愛の歌”を熱唱! ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』製作発表会レポート

古川雄大&大野拓朗&平間壮一&黒羽麻璃央らがポップでロックな“愛の歌”を熱唱! ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』製作発表会レポート

秋風が心地よい10月30日(火)、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の製作発表会が行われた。2001年にパリで初演、その後、潤色・演出に小池修一郎を迎え、2010年に宝塚歌劇団が日本版を初演し大ヒット。そして2011年に日本オリジナルバージョンとして上演され、2013年の再演に際し、ミュージカルファンのみならず、多くの演劇ファンから熱烈に歓迎され、“ロミジュリ”現象を巻き起こしたのは記憶に新しい。今作は2017年に上演された振付や衣裳や美術を刷新した新演出版に、4人の新キャストが参入した“再演”にあたる。いくたびものブラッシュアップを経てどんな作品に生まれ変わるのか──オープニングの歌唱披露からミュージカル『ロミオ&ジュリエット』に流れる面白さ、熱さを再び思い出し、傑作になる予感を新たにした。

取材・文・撮影 / 竹下力

一生に一度しか味わえない“ライヴ”を体感

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』のミュージカル版、および現代版といった趣であり、おそらく誰もが知るところではあるものの、ストーリーはロミオとジュリエットの“悲恋”を主に描いている。

イタリアの街のヴェローナの大富豪、キャピュレット家とモンタギュー家はことあるごとに争いをしていた。その争いに辟易したヴェローナ大公は「今後、争いごとを起こした者を罰する」といったことを告げ、ふたつの家は絶縁状態になった。そんなある日、キャピュレット家は美しい娘のジュリエットに、大富豪のパリス伯爵を婚約者にしようと舞踏会を開催。そこへモンタギュー家のロミオと友人のベンヴォーリオ、マーキューシオが忍び込む。嵐のような出来事のなかでロミオとジュリエットは出会い、お互い一目惚れをする。彼らは許されない恋だと知りながら、恋の成就を果たそうと夢見るのだが……。

歌唱披露された1曲目は「世界の王」。ロミオ役の古川雄大と大野拓朗、ベンヴォーリオ役の三浦涼介と木村達成、マーキューシオ役の平間壮一と黒羽麻璃央の6人が朗々と歌い上げたこの曲は、クイーンの「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のようなハンドクラップが入り、高揚感がありつつ、とてもロックな曲調で、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』に少しでも触れた人ならば、すでに脳内にインプットされていて、いつでも口ずさめるかもしれない。それだけ中毒性の高いポップソングだ。

そして、アコギのイントロに美しいシンセが合いの手を入れる「バルコニー」。これをジュリエット役の葵わかなと木下晴香と生田絵梨花がしっとりと歌う。

次に、後半のトライバルなドラムパートが特徴の「今日こそこの日」は、ロミオのライバルであるティボルトを演じる渡辺大輔と廣瀬友祐のふたりが歌えば、ジュリエットへの狂熱的な愛の歌になる!

最後に披露されたのは、荘厳なストリングスが華麗な「エメ(Aimer)」。古川雄大と大野拓朗、葵わかなと木下晴香と生田絵梨花ら、ロミオとジュリエットがタイトルのように“愛している”と互いに愛の交歓を果たす感動的な歌である。

歌唱披露で面白いのは、普段は舞台に立たないダブルあるいはトリプルキャストが一堂に介して歌うので、ここでしか見られない組み合わせが実現する。この日幸運に恵まれ、会場に訪れることができたファンは、一生に一度しか味わえない“ライヴ”を体感したことだろう。

これからもミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が続くように

歌唱披露のあと、潤色・演出の小池修一郎、古川雄大、大野拓朗、葵わかな、木下晴香、生田絵梨花、三浦涼介、木村達成、平間壮一、黒羽麻璃央、渡辺大輔、廣瀬友祐、大貫勇輔、宮尾俊太郎が登壇し、それぞれ意気込みを語った。

小池修一郎

まず潤色・演出の小池修一郎は「この舞台から、やがていろいろな作品で活躍する俳優が次々と出てくるので嬉しいかぎりです。4人の新しいキャストが入り、熱く激しい想いを舞台にのせられたら」と抱負を述べた。

古川雄大

2013年、2017年でもロミオを演じている古川雄大は「今回が3度目のロミオです。前回で最後だと覚悟して臨みましたが、再び大きなチャンスをいただき、挑戦しようとこの役を引き受けました。前作は新演出だったので、新作に作るつもりで挑みましたが、今回はその再演ですから、よりパワーアップしたものを届けなければならないプレッシャーを感じています。ただ、新キャストを含め、新たなカンパニーで素晴らしい作品にできると信じています」と自信を覗かせた。

大野拓朗

新演出版でロミオを演じた大野拓朗は「数年前に拝見したときにとても刺激を受けて、いつかこの作品の板の上に立ちたいと思った憧れの舞台です。去年、晴れてロミオを演じさせていただいて、すべてをさらけ出して挑んでいたのが嘘のようです。この2年間で培ってきた役者としての経験を活かして、再演では、さらに力強いロミオを演じることができたら嬉しいです。僕ら若手は、ベテランの大先輩たちが土台を作ってくださるので、その上で思う存分に演じたいと思います」と語った。

葵わかな

今作が初舞台、初ミュージカルとなる葵わかなは「そんなに緊張するタイプではないのですが、今日はどうしていいのかわからなくなってしまって(笑)。舞台の世界のスタートが憧れの作品からなので、女優になったばかりの初心を忘れずに頑張りたいと思います」と初々しい表情を浮かべた。

木下晴香

それを受けて、新演出版に引き続きジュリエットを演じる木下晴香は「前作が私のデビュー作なので、特別な想いのある作品です。今日から再演の『ロミオ&ジュリエット』が始動するので、ワクワクドキドキしながら、小池先生たちと一緒に新たな気持ちで挑んでいきたと思います」と応じた。

生田絵梨花

木下と同じく2017年にジュリエットを演じた生田絵梨花は「前回の記者会見では緊張して、舞台裏で立ち上がれませんでした(笑)。今作では、どう作品と向き合っていけるか、どれだけ前回から成長したのか、もっと広い視野を持ちながら作品に臨みたいと思います」と決意を述べた。

三浦涼介

新キャストでロミオの友達のベンヴォーリオを演じる三浦涼介は「前作は客席から観ていましたが、今の若い人たちも面白いと感じる作品だと思います。浪漫活劇『るろうに剣心』から時を経ず小池先生の作品に再び出演できるし、先生からはいろいろな意見をおっしゃっていただけるので嬉しいですね。胸を張ってステージに立ちたいと思います」とにこやかに語った。

木村達成

ベンヴォーリオ役で、新キャストでもある木村達成は「『ロミオ&ジュリエット』でひとりの役者として演じることを誰よりも光栄に思っています。柔軟な気持ちでぶつかっていきたいです」と意気込んだ。

平間壮一

2017年でもマーキューシオを演じた平間壮一は「リハーサルの段階から小池さんの“愛”を感じました。というのも、製作発表の段階からひとりひとりの衣裳を“ロミジュリ”に合わせたものかどうかチェックしていらっしゃるんです(笑)。もちろん、小池さんの“愛”だけではなく、マーキューシオとして、ロミオとジュリエットの“愛”を一生懸命に感じながら、これからもミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が続くように頑張りたいです」と述べた。

黒羽麻璃央

平間と同じくマーキューシオで新キャストとなる黒羽麻璃央は「とても緊張していますが、オーディションでいただいた役ですので、偉大な先輩から学べるものはどんどん吸収していきたいです。男性だと僕と(木村)達成が最年少になるので、僕らが持っている力で舞台を輝かせたいと思います」と語った。

渡辺大輔

ティボルト役の渡辺大輔は「怖いと思われがちなティボルトですが、渡辺大輔という人間は、つねにイジられています(笑)。この性格を活かして、皆さんとコミュニケーションを取りながら、熱い作品を届けられるように努力していきます」と抱負を述べた。

廣瀬友祐

三浦涼介と同じく浪漫活劇『るろうに剣心』に出演している廣瀬友祐は「再演ですから、喜びや感謝、恐怖や不安もありますが、新キャストを迎えて、新しいカンパニーでしかできないディボルトを演じたいと思います」と応じた。

大貫勇輔

登場人物を死に誘う“死”のダンサーのひとりの大貫勇輔は「初演から4回目の出演になり、僕も雄大くんと同じく前回で終わりにしようという覚悟で臨みました。再演でもう一度チャンスをいただきましたから、全力で挑戦して、このメンバーで新しい『ロミオ&ジュリエット』をお届けしたいです」と語った。

宮尾俊太郎

同じく“死”のダンサーとして出演する、熊川哲也が率いる“Kバレエ カンパニー”に所属の宮尾俊太郎は「僕は今回で3回目になりますが、先日“Kバレエ カンパニー”の『ロミオとジュリエット』でロミオを踊り、改めてミュージカル、ストレートプレイ、バレエ、様々なジャンルで“ロミジュリ”がお客様に愛されていること、そして再演できるのは、小池先生とキャストの力のおかげだと感じました。今回も“愛”を届けられるように頑張りたいと思います」と意気込みを述べた。

前作で手探りだったところを踏まえて、よりクリアにしていけたら

歌唱披露会、製作発表会後にはマスコミ向けの囲み取材が行われ、小池修一郎、木下晴香、大野拓朗、古川雄大、葵わかな、生田絵梨花が登壇した。

小池修一郎が「再演になりますから、前作で手探りだったところを踏まえて、よりクリアにしていけたらと思います」と作品の構想を語ると、木下晴香は「前回は初めてでいっぱいいっぱいだったので、いろんな方とコミュニケーションをとって、全力で演じたいと思います」と述べた。

大野拓朗は「ロミオ役は2回目ということで、がむしゃらなだけではなく、演技や歌を冷静にブラッシュアップしていきたいと思います。この2年間でたくさんの経験をして成長している仲間と共演できることが楽しみです。初共演の葵さんは連続テレビ小説『わろてんか』を観て、みんなの力強い“お母ちゃん”になっていたので心強いです(笑)」と報道陣から笑いを誘う。

古川雄大は「同じ役を3度経験することはほとんどないので、前回をなぞるのではなく新しい気持ちで演じたいです。木下さんと生田さんとはミュージカル『モーツァルト!』でご一緒だったので、またおふたりと共演できるのも楽しみですね。葵さんは初めてですが、先ほどの挨拶や歌からジュリエットの芯の強さを感じました。この舞台はジュリエットが引っ張っていく舞台なので楽しみです」と場を引き締めた。

葵わかなは「初舞台が初ミュージカルなので、知っていることがひとつも通用しないのですが、いい機会だと思って、あまり怖がらずに、みなさんを信じて、新しいスパイスになれればいいな」と述べると、生田絵梨花は「2回目ということもあって、皆さんを頼りながら、悔いなくジュリエットを演じられたらと思います」と語った。

最後に、古川が「再演ということで、よりパワーアップして、若いチームとベテランチームが噛み合ったミュージカル『ロミオ&ジュリエット』に仕上がると思います」と意気込むと、それを受けた大野が「雄大さんがおっしゃったとおりですし、僕の世界一好きな演目なので、お客様にも僕と同じように感じていただけるようにカンパニー一丸となって作り上げていきます」と囲み取材を締め括った。

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の東京公演は2019年2月23日(土)~3月10日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて上演。愛知公演は3月22日(金)~3月24日(日)まで刈谷市総合文化センターにて。大阪公演は、3月30日(土)~4月14日(日)まで梅田芸術劇場 メインホールで上演される。なお、チケットの一般販売は、TBSオンラインチケットやホリプロオンラインチケットなどから11月3日(土)よりスタートする。

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

東京公演:2019年2月23日(土)~3月10日(日)東京国際フォーラム ホールC
愛知公演:2019年3月22日(金)~3月24日(日)刈谷市総合文化センター
大阪公演:2019年3月30日(土)~4月14日(日)梅田芸術劇場 メインホール

チケット一般発売:11月3日(土)〜
TBSオンラインチケット
ホリプロオンラインチケット
梅田芸術劇場ネット会員チケットサービス
梅田芸術劇場オンラインチケット
東宝ナビザーブ
e+(イープラス)
チケットぴあ
ローソンチケット
*愛知公演はこちら

原作:ウィリアム・シェイクスピア
作:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎

出演:
ロミオ 役:古川雄大、大野拓朗
ジュリエット 役:葵わかな、木下晴香、生田絵梨花
ベンヴォーリオ 役:三浦涼介、木村達成
マーキューシオ 役:平間壮一、黒羽麻璃央
ティボルト 役:渡辺大輔、廣瀬友祐
死 役:大貫勇輔、宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)
キャピュレット夫人 役:春野寿美礼
乳母 役:シルビア・グラブ
ロレンス神父 役:岸 祐二
モンタギュー卿 役:宮川 浩
モンタギュー夫人 役:秋園美緒
パリス 役:姜 暢雄
ヴェローナ大公 役:石井一孝
キャピュレット卿 役:岡 幸二郎

ダンサー:
飯田一徳、祝 陽平、大場陽介、岡田治己、小南竜平、小山銀次郎、酒井 航、鮫島拓馬、鈴木凌平、高木勇次朗、仲田祥司、渡辺崇人、伊藤香音、おごせいくこ、織 里織、小松芙美子、齊藤恕茉、Sarry、島田友愛、杉浦小百合、鈴木百花、平井琴望、深瀬友梨、松島 蘭

オフィシャルサイト
Twitter(@musical_RJ)

関連書籍:『ロミオとジュリエット』

著者:ウィリアム・シェイクスピア 訳者:福田恆存 出版社:新潮社

vol.1
vol.2