Interview

『マクロスΔ』出身の歌姫JUNNA、17才を締めくくった待望の1stソロアルバムを語る。悩み抜いて描いた“姿の見えない敵”の意外な正体とは?

『マクロスΔ』出身の歌姫JUNNA、17才を締めくくった待望の1stソロアルバムを語る。悩み抜いて描いた“姿の見えない敵”の意外な正体とは?

TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』の歌姫・美雲・ギンヌメールの歌担当として注目を集め、2017年6月にミニアルバム『Vai! Ya! Vai!』でデビューを果たしたJUNNA。それから約1年半、2枚のシングルを経て待望の1stフルアルバムをリリースする彼女だが、そのアルバムタイトルらしからぬ題名に、驚かされたファンは多かったことだろう。

JUNNAがこのたびリリースする1stフルアルバムのタイトルは、『17才が美しいなんて、誰が言った。』。自身の17才を締めくくるかのようなタイミングでリリースされる本作に収録される新曲は、すべて“17才のJUNNA”の想いを反映したものばかりだった。

取材・文 / 須永兼次 撮影 / 山本哲也


新境地の楽曲も、すべてその源はJUNNAの内から

前回のリリース後にはカナダに短期留学をされていましたが、行かれてみていかがでしたか?

JUNNA 楽しかったです! 留学中に1回だけライブハウスみたいなところに連れていってもらって。そこで初めてカナダの音楽に触れたんですけど、昔から歌い継がれてる曲を聴くことができたんです。そういうものって、やっぱり国によっていろいろ違うんだなって、ちょっと興味が湧きました。

そういった経験も経てリリースされるアルバム『17才が美しいなんて、誰が言った。』ですが、文章のようなタイトルには少々驚きました。

JUNNA このタイトルは、プロデューサーさんが「17才のシンガーを担当したらこのタイトルを絶対つけたい」ってずっと考えてくださっていたものなのですが、すごく頭に残るというか、言葉のインパクトが大きく心に刻まれるタイトルだなと思いました。

収録曲もそのアルバムタイトル通り“17才”にまつわる曲ばかりなんですけど、アルバムの制作に入る前に、楽曲の参考にするために今の私が考えていること、思ってることについてインタビューしてもらいまして。ほとんどの曲が、そこで話した内容をもとに作られているんです。

そういう意味で、本当に今しか出せない1枚になっている。

JUNNA そうなんです。だから収録されている曲はすごく多彩なんですけど、最終的にはちゃんとまとまっているアルバムになっていて。私も「今の“17才の気持ち”をそのまま歌おう」という感じで、どの曲も歌っていきました。

なるほど。今回新境地にあたるような楽曲も多く収録されているのは、そういう背景あってなんですね。特にそう感じられたのは、中盤の「Be Your Idol」から「情熱モラトリアム」までの3曲だったのですが。

JUNNA そうですね。なかでも「Be Your Idol」はソロ活動では歌ったことのないかわいらしい曲なので、みんなに早く聴いてもらいたいです。

そういう曲は、趣味で歌ったりはするんですか?

JUNNA 私、アイドルが好きで。特にわーすたさんはカラオケでほぼ全曲歌えるぐらい好きなので、趣味でかわいらしい曲を歌った経験はあるんです。でもこの曲には“17才の素”が見えるようなかわいさがあって、新しい挑戦でしたね。

その一方で、アッパーでメジャーなロックチューン「世界を蹴飛ばせ!」や「情熱モラトリアム」もあって。

JUNNA 「世界を蹴飛ばせ!」はTHE BACK HORNの菅波さんが書いてくださったんですけど、最初はドスを利かせた、すごいロックな感じで歌っていたんです。でも一通り歌を録り終えたところで、プロデューサーさんから「17才っぽく、ストレートに歌ってみたらどう?」って提案していただいたのでそういう感じで歌ったら、すごく曲にハマって。それからその方向で、録り直していったんですよ。

たしかに、サウンドもカラッとしているのでそのほうが似合いますね。

JUNNA そうですね。だから「Be Your Idol」の次に、今までみんなが聴いたことないような声で歌っているような曲になったと思います。あと、「情熱モラトリアム」は個人的にめちゃくちゃ好きな曲で。「負けず嫌い」っていうのがテーマになっているんですけど、今まで挑戦したことのないような昔っぽい要素も今っぽい要素も両方入った曲なので、いろんな世代の方に聴いてもらって楽しんでいただける、ライブ映えする曲だなと思います。

逆に序盤の「狂ったカンヴァス」や終盤の「もうヤダ!」には、今までの楽曲を連想させる部分が多いように感じました。

JUNNA 「狂ったカンヴァス」は「『Here』のアンサーソングを作ろう」というのがテーマだったのですが、最終的に自分の居場所を見つけるような曲になりました。最初のインタビューで「JUNNAちゃんの居場所ってどこですか?」と聞かれまして。そのときの、「ひとりでいるとやっぱり孤独を感じることってすごくあるから、学校にいたり家族と一緒にいて、まわりのみんなと他愛のない話をしたりするのが私の居場所です」っていう答えが、反映されている曲になっています。

もう1曲、「もうヤダ!」のほうはいかがですか?

JUNNA 「もうヤダ!」は歌詞ですごく韻を踏んでいるのが、とっても面白い曲で。だから歌うときもそこを強調しましたし、そこをどう伝えようか?っていうのは考えましたね。韻を踏んでいるのがわかると聴いていてもスッと入ってくるだろうし、印象にも残ると思うので。

初のバラードのリード曲に内包したのは、成長と17才ならではの孤独

さて、続いてはリード曲「本当のことは言わない」についてお話いただければと思います。リード曲や表題曲でバラードというのは、JUNNAさんとしては初で。

JUNNA そうですね。元々は「バラード曲も何曲か入れたいね」っていう話をしているなかでできた1曲だったんです。歌詞もめちゃくちゃ素敵です。

「本当のことは言わない」は『17才が美しいなんて、誰が言った。』っていうタイトルのアルバムにふさわしいリード曲だなって思います。このアルバムタイトルには、みんなに「17才は、美しいのか?それとも違うのか?」っていうのを考えてほしいなという意味もあるんですけど、そのなかでこの曲は美しいとも言っていないし、醜い部分や汚い部分を歌っているわけでもない中立的な曲だと思っています。

アコギとストリングスから始まる曲に乗せて、ものすごく激しいわけではないけれどもしっかりと強く歌われているような印象がありました。

JUNNA この曲では、ふつふつと内面から出てくる感情を、バッと出すんじゃなくてストレートに訴えかけるという気持ちで歌いました。自分的にはかっこよく歌うよりも、全体的にストレートに歌ったらめちゃくちゃ伝わる歌になるし、歌詞もより聴いてくれる人に思い切り刺さるんじゃないかなと思ったんです。

その一方で曲の終盤転調した部分以降は、歌声にも少し力強さが増しています。

JUNNA そこは「大人になる」っていう想いに繋がっていくので、自分的にも決意表明するような姿を最後まで見せられたらいいなと思って、強く歌いました。やっぱり17才から18才って数字としてはそんな変わらないですけど、22時以降も仕事できるようになりますし(笑)、大人の階段をひとつ上っていくような感じがあるので。

この曲のMVには、駐車場に佇みながら歌っているシーンなど、世代的にどこか感じてしまう孤独のようなものが込められているように思いました。

JUNNA そうですね。今回はジャケットも含めて“孤独”というものが大きなコンセプトになっていて。ジャケットではスマホを持ってるんですが、スマホを見てるときって誰かと繋がってると思いがちだけれども、結局表面的にしか繋がってない部分があるという気もしていて……そういうところが、“孤独”というものに結びつくのかなと思います。MVももう使われていない広大な駐車場とか、誰もいないフードコートで撮影したりと、全体的に孤独を表しているMVになっています。それと、今回は衣装やメイクもいつもの感じとは違って素朴な感じにしてみたりと、そういうところにも17才らしい要素を入れているんですよ。

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