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“ドリフェス!”FINAL STAGE「ALL FOR TOMORROW!!!!!!!」でDearDreamとKUROFUNEが日本武道館から見せてくれた“サイコーを超えたその先”の景色

“ドリフェス!”FINAL STAGE「ALL FOR TOMORROW!!!!!!!」でDearDreamとKUROFUNEが日本武道館から見せてくれた“サイコーを超えたその先”の景色

“ドリフェス!”3年間の活動がついに完結! “ドリフェス!”とは、2次元のキャラクターと3次元のキャストの連動によって、アプリ、アニメ、ラジオといったメディアミックスが注目されていた、5次元アイドル応援プロジェクト。そんなメインキャスト7人で構成される2つのユニット、DearDreamの5人とKUROFUNEの2人による“FINAL STAGE”が10月20日、21日に日本武道館で行われた。今回は21日のライブの模様をレポートしたい。

取材・文 / 竹下 力

涙あり、笑いあり、ここまでの3年間を共に振り返ろう

まさに感動的なフィナーレとなったライブの最後に石原壮馬(as:天宮 奏)が「“ドリフェス!”という奇跡を胸に、明日も笑っていきましょう! イケますか?」と客席に呼びかけると、日本武道館にいるオーディエンスは全力で「イケるっしょ!」と声を張り上げた。2015年にスタートして3年間、刻々と動き続けてきた“ドリフェス!”プロジェクトは、ついに“FINAL STAGE”を迎えた。

しかし、いまでも多くのファンの心にしまわれた“ドリフェス!”の時計の秒針はチクタクと動き続いているはずだ。たしかに、アンコールの挨拶で、石原は「僕らも、武道館に立たせてもらったことは誇りに思いますが、みなさんも、誇っていい。みんなでたどり着いた武道館。僕らだけでは“ドリフェス!”はできません。今まで出会ったみんなで、真の“ドリフェス!”を作りあげてファイナルステージまで走り抜けました。みんなで称え合いましょう。ありがとうございました!」と万感の想いを込めて応援してきたファンにお礼を述べた。そう、DearDreamの石原壮馬、溝口琢矢(as:及川 慎)、富田健太郎(as:佐々木純哉)、太田将熙(as:片桐いつき)、正木 郁(as:沢村千弦)とKUROFUNEの戸谷公人(as:風間圭吾)、株元英彰(as:黒石勇人)がみんなに残したものは、まさに彼らの描いた明日への“夢”や“希望”そのものだった。

約3時間50分のライブ。それでも、ライブが終わって会場が明転しても、彼らの合言葉「イケるっしょ!」が観客から口々に発せられ、この日のライブのオープナーであり、アンコールでラストの曲となった「ALL FOR SMILE!」を合唱している涙目の観客がそこかしこにいる。舞台の上に誰もいなくとも、色とりどりのペンライトが振られている。彼らと歩んできた3年間、彼らとファンはどんな心の交歓をして、どんな軌跡を描いていたのだろうか。

初お披露目は、2015年の「アニメイトガールズフェスティバル2015」(AGF2015)だった。“ドリフェス!”のセンターは常にDearDreamの石原だったが、メンバーの中では最年少で、正木にいたっては、“ドリフェス!”がきっかけで芸能界入りしたのだから、初々しい稀有なお披露目会だった。そんな彼らは「サイコーの先」を目指して様々な努力を続けた。石原は「カード配りから始まり、全国行脚では、場所によっては(お客さんが)少ないときもありました」と振り返っていたが、“ドリカ”を手渡し、オーディエンスが少ない場所でのライブも経験してきた。アニメの世界の彼らと同じように、葛藤や孤独や悩みは、おそらくあったはずだ。幾多の困難を乗り越えて、3年を経てたどり着いた「サイコーの先」──。

そんなDearDreamが先ごろ発売した『ALL FOR TOMORROW!!!!!!!』という集大成のアルバムは、明日への“希望”を高らかに歌った14の眩いばかりの宝石だった。そして、つい先立って行われた世界最大級のアニソン祭り、アニサマ(Animelo Summer Live 2018“OK!”)でも、会場のさいたまスーパーアリーナの3万人の観衆を魅了した彼らは、“ドリフェス!” プロジェクトの集大成として、あらゆるアーティスト、表現者の憧れの地、日本武道館を選んだ。

3年間の集大成のライブは明日を夢見る勇気を教えてくれた

緊張感が漂う日本武道館。ライブの開始時刻の17時は迫ってくる。そして、開演を告げるアナウンスからSEが流れれば、オーディエンスのボルテージは高まるばかりだ。会場が暗転するとスクリーンには“ドリフェス!”メンバーを1人ずつ紹介する映像が映し出され、期待値はマックスになる。

スクリーンに天宮 奏らアニメのキャラクターが次々と登場。悲鳴に近い歓声と共にスクリーンが上がると、同じ衣装のメンバー、DearDream、KUROFUNEが登場。スクリーンがパッと白くなると石原が「いくぞ武道館!」と叫び、「ALL FOR SMILE!」でライブはスタート。DearDreamと、KUROFUNEの合計7人によるド派手なパフォーマンスに、オーディエンスも酔いしれる。そこからDearDreamのデビューシングルの「NEW STAR EVOLUTION」を投下すれば会場はますますヒートアップ。セカンドシングルの「PLEASURE FLAG」ではまさにフラッグを使った堂々たる歌とパフォーマンスを披露し、彼らの3年間の成長を改めて感じさせた。

最新アルバムから初めて披露されたのは「Tomorrow’s Song」だった。アルバムの冒頭曲であり、DearDreamが歌う曲で、“今日の空を飛びさって、明日の夢に向かおう”というポジティブな曲。ここから怒涛の中盤戦へ流れこんでいく。KUROFUNEの2人が歌う「ARRIVAL -KUROFUNE Sail Away-」。戸谷が「みんなも一緒に!」と煽り、客席との「KUROFUNE」と「襲来!!」のコール&レスポンスで会場が一体となった。

その後、次々とユニットが入れ代わりでステージに登場し、ファンを歓喜の渦に巻き込んで行く。ステージに現れたのは、石原、溝口、富田からなるユニット“TRAFFIC SIGNAL”。3人はカラフルな「グローリーストーリー」を歌い、そして思わず踊り出したくなるナンバー「MAY BE, LADY!」をファンに届けた。ステージ中央の階段が左右に分かれ、奥から登場したKUROFUNEは「君はミ・アモール」をセクシーに歌い上げる。黒のフォーマルな衣装に身を包んだ溝口と正木は「Magnetic Emotion」でパッションを爆発させる。溝口と富田は「Symmetric love」で“愛”の尊さを歌う。正木、太田によるユニット“W-MaSKat”はこのライブで一番かもしれないポップなナンバー「STARTING TOGETHER」と「You are my RIVAL」で会場を元気いっぱいにする。

KUROFUNEの2人の仲の良さが伺える「BEST☆★PARTNER」を経て、各キャラクターのストーリーを描いたアニメーションをバックに、ソロ曲が披露された。正木は「ハピハピハッピー♪スマイリング☆」で紫のステッキを操りリズミカルに踊れば、太田が「Wherever I am」をしっとりと歌い上げ、富田が「Dream Painter」で優しい歌声で応じる。石原、富田、太田の3人が「Lifetime=Partytime!」でハンドキャノン砲を使ってサイン入りボールを飛ばし、DearDreamの5人が再びステージに揃い、タオルを回しながら「真夏色ダイアリー」で会場を弾けさせる。その後、富田が「武道館で見たいものがあるんです! ベスト・オブ・ウェーブが見たい」との合図で、正木が先導して「やっぽーい!」のかけ声と共にカラフルなペンライトのウェーブが武道館に広がった。

さらに、戸谷によるしっとりとしたバラード「RING」、株元のロッキンチューン「SINGIN’IS ALIVE」と対照的な楽曲。そして、溝口の優しさに満ちた「リフレイン」に雪崩れ込み、ソロ曲最後は石原による「Run After Blowin’Wind!」。ペンライトで客席が真っ赤に染まる。そして、ステージ前方から吹き出すファイヤーボールの演出がかっこいいKUROFUNEの「Whole New World」とまさに感情のダムが決壊しそうな怒涛のナンバーでライブを作り上げていく。

ライブも終盤、DearDreamの「ユメノコドウ」の、スクリーンに映し出されたアニメキャラとシンクロした歌と踊りが3年の軌跡を日本武道館に描く。そこからKUROFUNEの「Future Voyager」と2組の魅力が炸裂するナンバーでオーディエンスは興奮の坩堝と化す。「“ドリフェス!”最後の曲といえばこの曲」と「シンアイなる夢へ!」で7人による圧巻のステージで本編は終了した。全30曲。彼らは止まることなく走り抜けた。日本武道館の観客を、親密で、魅惑的な“ここではないどこか”に連れていってくれた。それでも、鳴り止まない「イケるっしょ!」コールが客席からこだまし、怒涛のアンコールへ。1曲目の「インフィニティ・スカイ」で観客との“魂”の熱いやりとりをした。

最後の挨拶ではメンバーの何人かは涙を流していた。ここがスタートだった正木は「僕がこの芸能活動をスタートしてから、3年間ずっと“ドリフェス!”が一緒でした。大好きなメンバーとスタッフさんと一緒に、いろんなところにいきました。ファンのみなさんに感謝を伝えたいです。僕たち3次元にも、2次元たちにも、会いに来てくれたみんなが大好きです。“ドリフェス!”は、僕の青春でした。僕に色々な夢を与えてくれてありがとう。僕たちに、7人に、14人に、出会ってくれてありがとう」と泣きながら叫んでいる。大泣きするファンもいる。みんなも泣かずにはいられない。この3年間、応援していてよかった。無駄なことはどこにもなかった。応援してきたみんなも彼らがいたからこそ、ここまで頑張って来ることができた。

それでも鳴り止まない拍手と歓声。客席から、「イケるっしょ!」の“エール”がこだまする。「すげーな、“ドリフェス!”」と満面の笑みの石原は、この3年間をかみしめている様子で、株元は「最年少ながら、センターでがんばった(石原)壮馬に拍手を」と称えた。最後に7人のエモーショナルな歌声が感動的な「ETERNAL BONDS」を歌った。そして最後は「みんなが、“ドリフェス!”の一員と思って全員で曲を完成させよう!」と「ALL FOR SMILE!」を熱唱した。

そして、最後の最後まで名残惜しそうに舞台にいた石原がゆっくりと袖にはけた時、FINAL STAGE「ALL FOR TOMORROW!!!!!!!」は幕を閉じ、“ドリフェス!”は3年間の活動に区切りをつけた。しかし、そこに、悲壮感はない。むしろ、大人も子供も、女性も男性も泣きはらした顔を上げて、これからを生きて行く力を、彼らから受け取り、笑顔で帰って行く。そう、さらなる“サイコーの先”を目指して、また新しい旅にでるのだ。

【セットリスト】
01.ALL FOR SMILE!
02.Dream Greeting!
03.NEW STAR EVOLUTION
04.PLEASURE FLAG
05.Tomorrow’s Song
06.ARRIVAL -KUROFUNE Sail Away-
07.シナリオ
08.グローリーストーリー
09.MAY BE, LADY!
10.君はミ・アモール
11.Magnetic Emotion
12.Symmetric love
13.STARTING TOGETHER
14.You are my RIVAL
15.BEST☆★PARTNER
16.ハピハピハッピー♪スマイリング☆
17.Wherever I am
18.Dream Painter
19.Lifetime=Partytime!
20.真夏色ダイアリー
21.RING
22.SINGIN’ IS ALIVE
23.Whole New World
24.リフレイン
25.Run After Blowin’ Wind!
26.ユメノコドウ
27.Future Voyager
28.OVER THE SEVEN SEAS
29.GO TOMORROW!!!!!
30.シンアイなる夢へ!
EN1.インフィニティ・スカイ
EN2.ETERNAL BONDS
EN3.ALL FOR SMILE!

撮影 / KENTA Suzuki/JOKEI Takahashi/TAKUMI Nakajima

ドリフェス! FINAL STAGE at NIPPON BUDOKAN 「ALL FOR TOMORROW!!!!!!!」

2018年10月20日(土)〜21日(日) 日本武道館

出演
DearDream
石原壮馬(as:天宮 奏)
溝口琢矢(as:及川 慎)
富田健太郎(as:佐々木純哉)
太田将熙(as:片桐いつき)
正木 郁(as:沢村千弦)

KUROFUNE
戸谷公人(as:風間圭吾)
株元英彰(as:黒石勇人)

オフィシャルサイト
http://www.dream-fes.com/final/

オフィシャルTwitter
@dfes_official

【関連曲】

KUROFUNE

「ARRIVAL -KUROFUNE Sail Away-/君はミ・アモール」

「FACE 2 FAITH」

「OVER THE SEVEN SEAS」

DearDream

「NEW STAR EVOLUTION」

「PLEASURE FLAG/シンアイなる夢へ!」

「Real Dream」

「ユメノコドウ」

『ALL FOR TOMORROW!!!!!!!』