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『レッド・デッド・リデンプション2』自由すぎる西部劇世界の魅力

『レッド・デッド・リデンプション2』自由すぎる西部劇世界の魅力

文明化の波に飲まれ、無法者が姿を消しつつあった19世紀末のアメリカ。ギャングたちが行き場を失っていくなか、主人公・アーサーは自分を育ててくれたギャングへの忠誠とみずからの理想を天秤にかけていくことになる。西部劇の世界をリッチなオープンワールド型ゲームとして描いた『レッド・デッド・リデンプション2』は、前作の過去を描いた前日譚だ。本稿では、西部劇の雰囲気を存分に味わえる本作の世界、プレイヤーの選択によって善にも悪にも染まることのできるゲームプレイ、そして銃撃戦からカード遊びまで幅広く用意された本作のゲーム性に迫っていく。広大な世界に豊富な要素が詰め込まれた本作は、遊ぶ人によってさまざまな顔を見せてくれる作品だ。

文 / 村田征二朗


濃厚な存在感を放つ西部劇の世界を生きる

移り行く時代のなかで消えていった無法者、アウトローたちの生き様を描く。それがロックスター・ゲームスの生み出したオープンワールド型クライムアクション『レッド・デッド・リデンプション2』です。まずは本作の世界をイメージしやすいように、パッケージ裏面などに記載されているあらすじを引用しましょう。

――1899年、アメリカ。開拓時代が終わり、法執行官は無法者のギャングを一掃し始めた。 西部の町ブラックウォーターで大掛かりな強盗に失敗したあと、アーサー・モーガンとダッチギャングは逃亡を余儀なくされる。連邦捜査官と国中の賞金稼ぎに追われるなか、ギャングたちが生き延びるためにはアメリカの荒れた土地で強奪、暴力、盗みを働くしかなかった。抗争に関わるほど、ギャングはバラバラにされる危機に見舞われる。アーサーは、自らの理想と自分を育ててくれたギャングへの忠誠、そのどちらかの選択を迫られる。――

▲あらすじにあるとおり、ギャングたちが強盗に失敗し、逃亡するシーンから物語は幕を開けます

プレイヤーはリーダーのダッチが率いるギャングの一員・アーサーとなり、砂煙舞う西部劇の世界を旅していくことになります。馬にまたがって広大な大地を駆け、ときにはギャングの資金を稼ぐために悪事を働き、ときには人助けをし、行く先々で発生するトラブルの多くを銃やナイフで解決していくという生き様は、まさしく法にとらわれないアウトローです。

▲舞台となるフィールドがとにかく広大で景色も開けており、馬に乗って走り回るだけでもウェスタンな世界を味わえます

▲戦闘のガンアクション。銃を構えているあいだに時間の流れをスローにできる“デッドアイ”を使った精密射撃によって、より確実に敵の急所を撃ち抜くことができます

▲ゲームを進めていけば、男のロマンである二丁拳銃スタイルで戦うこともできます

ゲームの大まかな目的としては、ストーリーに関わるミッションを進めて物語を終わりまで読み進めることですが、ストーリーを進めるだけが本作の遊びかたではありません。ストーリーも魅力的ですが、その合間で堪能できる自由、西部劇という世界をプレイヤーが思うままに味わえる数々の寄り道も本作の面白さを支える大きな柱なのです。なお、主人公・アーサーがギャングへの忠誠心と自分の理想のあいだで葛藤を抱え、家族とも友人とも違ったギャングという特別なつながりを持った人々の生き様を描くストーリーの魅力については次回の記事で触れていきます。

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